梨の木舎は“出会いを紡ぐ”出版社です。
きっかけは、「教科書問題」でした。日本は、かつてアジアで何をしたのか、それをきちんと知りたいと思いました。「知らなければこれからアジアの一員として、隣人たちと一緒に生きることが出来ないのではないか」と思ったのです。
翌年にシリーズ「教科書に書かれなかった戦争」の第1作目を出し、以来25年さらに様々なテーマにひろがりました。「旅行ガイドにないアジアを歩く」「問われる戦後補償」「暮らしの中のアジア」「シリーズ 平和をつくる」「シリーズ・自由をつくる」「DV、デートDV」、そのほか海外事情などです。
「落穂ひろい」というのを皆さんは知っていますか。小さい頃、稲刈りのすんだ田んぼでの落穂ひろいをしました。子どもたちの仕事でした。足元を見ながら、ひとふさひとふさ拾っていくのです。風のなかで、お日様に当たりながら、ときどき腰を伸ばして、流れる雲を見たりしながら。
歴史の中で、置き去りにされたこと、振り向かれなかったこと、これを一つ一つ、拾い上げて 行くこと、落穂ひろいに似ている、と思います。
さて、これからも、ひとつひとつ、意欲的に活動していきます。
読者のみなさまからのご提案、ご意見、お待ちしています。
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梨の木舎
〒101-0061 千代田区神田三崎町2-2-12エコービル1階
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◆4月26日発売『表現の不自由展からの挑戦』
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◆2024年3月8日、新刊『7人の戦争アーカイブ』『大衆映画の戦後社会史』を出版しました
定本 村の女は眠れない 草野比佐男詩集
¥1,760
定本 村の女は眠れない 草野比佐男詩集 草野 比佐男著 四六判 194頁 並製 定価 1,600円+税 【残り僅か】 【News】2016.10 NHKラジオ深夜便にて紹介されました。 本書は、一九七二年初版がたいまつ社から刊行され、同名のドキュメントタリー(NHK)が放映され一世を風靡しました。 以来人名辞典等に掲載され、大学の模擬試験にも出題されています。戦後の日本農業の現実を語ってあまりあるものです。 【目次】 Ⅰ炉ばたの歴史 遠い京浜/あなたにだれかが/元日の女/村の女は眠れない Ⅱ阿武隈の燕 ひとりぼっちのジョニー Ⅲ陶磁器婚 Ⅳ木の葉が一枚あればよい 村を売る Ⅴ人狩りの季節に/おまえ に田んぼを遺す 他 【版元から一言】 村に帰れ、そして耕地の上で闘え。 人間の気概と職業の意地をとりもどせ—。 村が、農村が疲弊し、人間を支える根底が失われつつある日本。この詩集はいまだ魂の叫びを繰り返してやまない。 【著者プロフィール】 草野 比佐男(くさのひさお) 一九二七年福島県生まれ。福島県立相馬農産学校卒。阿武隈高地の山村で農林業に従事しながら、短歌詩、小説、エッセーなどを著す。第6回農民文学賞(歌集「就眠儀式」)、第十回地上文学賞(小説「新種」)を受賞。 (上記内容は本書刊行時のものです。) ISBN 978-4-8166-0402-7 C0092 2004年4月発行
東アジアのフィールドを歩く2 女子大学生がみた日・中・韓の 「辺境地」
¥1,760
東アジアのフィールドを歩く2 女子大学生がみた日・中・韓の 「辺境地」 李泳采(イ・ヨンチェ)・ 恵泉女学園大学東アジアFSグループ 編著 発行 梨の木舎 112頁(50頁カラー) 定価1,600円+税 【News】2016.09.03 図書新聞にて紹介されました。 女子大学生が見て歩いて感じた東アジアの辺 境地11日間の奮闘記。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 緊張や葛藤がますます高まっている東アジアの中、女子大学生らが自ら日中韓の辺境地を訪問し、歴史や 文化を訪ねた。彼女たちは何を見て、何を食べ、誰と話し、どんな風に感じたか。 ●修学旅行の参考資料●国境を越える市民活動の書として。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日本海(東海)は◇の形をしている 巨大な海(池)である。それは、だれのものでもなく、共同の 生命の源泉である。 中心から排除された周辺や辺境地だからこそ、 この源泉を東アジアの共存と繁栄のために共有できるはずだ。 辺境地の絆こそ、東アジアの新しい未来の礎だ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 目次 1 わたしたちのフィールドスタディー ――日・中・韓の辺境地をめぐる11日間 2 それぞれのフィールド―― 歩いて、出会って、考えた 3 明日へ―― 東アジアの辺境地はわたしたちの希望だ ISBN978-4-8166-1605-1 C0022 初版発行年月 2016年5月 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【既刊好評発売中】 東アジアのフィールドを歩く ――女子大学生がみた日・中・韓のすがお 李泳采・ 恵泉女学園大学東アジアFSグループ [編著] ISBN978-4-8166-1402-6 C0022 ¥1600E
クワイ河に虹をかけた男 元陸軍通訳 永瀬隆の戦後
¥1,870
教科書に書かれなかった戦争 57 クワイ河に虹をかけた男 元陸軍通訳 永瀬隆の戦後 満田康弘(著/文 他) 発行:梨の木舎 四六判 並製 定価 1,700円+税 ●News 2016.07 著者・満田康弘氏が監督をされた映画「クワイ河に虹をかけた男」が岡山、東京、大阪などで上映中・公開予定です! ●紹介 たった一人の戦後処理 枕木1本、人1人といわれた「死の鉄道」(タイメン鉄道)の贖罪に人生を捧げた男の物語。いつも傍らに妻佳子さんがいた。 永瀬隆 1918年生まれ。陸軍憲兵隊の通訳としてタイ―ビルマ間を結ぶ泰緬鉄道に関わる。復員後、倉敷市で英語塾経営の傍ら、連合国捕虜1万3千人、アジア人労務者推定数万人の犠牲を出した「死の鉄道」の贖罪に人生を捧げる。タイ訪問は135回に及ぶ。本書はその長い道のりを20年にわたって取材してきた地元放送局記者の記録である。 ●目次 プロローグ 3 1章 たったひとりの戦後処理/初めてのタイ同行取材/テレメンタリー/カンチャナブリ/永瀬さんとの出会い/永瀬さんの生い立ち/泰緬鉄道と永瀬さん/オーストラリア人ジャーナリスト/たったひとりの日本人/カンチャナブリの戦争墓地/連合軍の墓地捜索隊/「マザー、マザー」/ジャングルの墓標/不思議な体験/クワイ河平和寺院/戦場にかける橋/本当のモデルは?/和解の再会/泰緬鉄道とは/JEATH戦争博物館/地獄の建設現場/「決して許さない」/スリー・パゴダ・パス/地獄の業火峠/元捕虜の冷たい拒絶 2章 アジア人労務者/元アジア人労務者に会う/声なき声/断崖絶壁の桟道橋/元米軍パイロットと会う/再びタイへ/大量の遺骨/ブーンタムさん/飯ごう一杯の恩義――看護学生に奨学金を/善意のメガネ/白骨街道/なつかしい顔/盛況の移動診療/ デイキンさんをしのぶ/ 3章 ナガセからの伝言/「ナガセ軍曹」登場/2人のナガセ/横浜の暑い日/カウラ事件/バターン死の行進/メーホンソン/日本兵を追悼する/クンユアム星露院/日本兵の夫を探して/タイ国鉄ナムトク線/ナガセからの伝言/オーストラリアの博物館/ ヘルファイヤー・パスを行く/クワイ河まつり/永瀬さんの「遺言」/ 4章 遠かったイギリス/ラジオ事件/子煩悩な父がなぜ…/「戦犯の子」と呼ばれて/ 届いた手紙/50年ぶりの再会/駒井さんの思い/特別感謝状/「親友」からのメッセージ/日英和解への動き/日の丸を焼いた男/青空の平和教室/クラウディア夫人を訪ねる/怒れる元捕虜/駒井さんの訪英/遠かったイギリス 5章 最後の巡礼/クワイ河を見下ろす銅像/佳子さんの異変/泰緬鉄道を世界遺産に/ 月日は流れて/永瀬さんの衰え/最後の巡礼へ/134回目のタイ巡礼/薄れゆく記憶/タイの「子どもたち」/ミャンマー国境へ/クワイ河の虹/佳子さんの不満/ 覚悟の手術/生きている証/4年ぶりのタイへ/まっすぐな心/喜びの再会/銅像と対面/よみがえる初巡礼/鉄橋の二人/兄に会いに…/コップン・カー/さらばカンチャナブリ/佳子さんとの別れ エピローグ/あとがき ●著者プロフィール 満田康弘(ミツダヤスヒロ) 1961年香川県多度津町生まれ。丸亀高校、京都大学法学部を卒業後、1984年、株式会社瀬戸内海放送(KSB)入社。主に報道・制作部門でニュース取材や番組制作に携わる。現在、報道制作ユニット岡山本社グループリーダー。2003年、ウナギにまつわる様々な謎を追った「うなぎのしっぽ、捕まえた!?」で日本民間放送連盟賞受賞など、ドキュメンタリー番組で受賞多数。 上記内容は本書刊行時のものです。
韓国人元BC級戦犯の訴え 何のために、誰のために
¥1,870
教科書に書かれなかった戦争64 韓国人元BC級戦犯の訴え 何のために、誰のために 李鶴来(イ・ハンネ)著 発行 梨の木舎 254頁 並製 定価1,700円+税 【News】 2016.09.01 週刊仏教タイムスにて紹介されました。 2016.06.22 毎日新聞夕刊にて紹介されました。 戦犯って何だ? 22歳の若者は、シンガポールの独房で、死刑執行の恐怖と8か月向き合ったー 「日本人」として裁かれ、「外国人」として擁護体制から切り捨てられた不条理を問う! 91歳の著者は、今も日本政府に謝罪と補償を求め続ける。 【本文より】 私の頭のなかに常にあるのは、死んだ仲間、その中でも刑死者たちです。彼らは、死刑囚だった私と同じく、誰のために、何のために死ぬのか、苦悶の時を過ごしたはずです。・・・ 故郷を離れ、日本軍の捕虜政策の末端を担わされ、日本の戦犯として責任を負わされて死んでいった仲間たちの無念を多少なりとも晴らすことは、生き残った私の責務なのです。 日本政府は立法を促す司法の見解を真摯に受け止め、立法措置を早急に講じるべきです。・・・ これは朝鮮人BC級戦犯者の私から、日本のみなさんへの問いかけです。 目次 1 「死の鉄路」の捕虜監視員 2 捕虜監視員になるまで 3 敗戦、逆転する立場 4 死刑判決と“俎上生活”の八ヵ月 5 スガモ・プリズンというところ 6 タクシー会社設立と遺骨送還運動 7 条理を求め裁判を闘う 8 日本政府の対応を求め立法運動へ あとがき 「何のために、誰のために」と問い続ける李鶴来さん 内海愛子 ●新聞投稿より ●特定連合国裁判被拘禁者等に対する特別給付金の支給に関する法律案 ●李鶴来・関連年譜 ●主な参考文献 ●本書を読むためのキーワード ISBN978-4-8166-1603-7 C0021 初版発行年月 2016年4月
東アジアのフィールドを歩く 女子大学生がみた日・中・韓のすがお
¥1,760
東アジアのフィールドを歩く 女子大学生がみた日・中・韓のすがお 李泳采(編著 | 編著), 恵泉女学園大学東アジアFSグループ(著/文 他) 発行梨の木舎 A5判 126頁 並製 定価1,600円+税 ISBN978-4-8166-1402-6 C0022 初版発行年月 2014年6月 本書は、恵泉女学園大学で行われているユニークな平和教育プログラム、東アジア社会コース体験学習(以下、東アジアFS)の学生による体験報告集。東アジアFSとは、国境を越えて日中韓のフィールドを実際に歩いて、それぞれの歴史や文化を比較体験し、また現地の若者や市民とのの交流を目指すトランスナショナルプログラム。 この本は女子大学生が、見て歩いて感じた12日間の東アジアの体験記。 【目次】 はじめに 李泳采、楊志輝、齊藤小百合 1 わたしたちのフィールドスタディ—日・中・韓をめぐる12日間 第1日 福岡・佐賀—朝鮮半島への架け橋 /コラム・福岡の強制連行から考える戦後責任 第2日 釜山・ソウル—朝鮮半島の玄関「釜山港」/コラム・戦後日韓関係と「韓流」の歩み 第3日 DMZ・春川—終わらない朝鮮戦争の現場 /コラム・第1のデートスポット「ナミ島」 第4日 ソウル— 植民地支配の遺産 /コラム・韓国はなぜ「反日」なのか 第5日 ソウル・仁川—近代港からアジアの港へ /コラム・韓国映画は北朝鮮をどう描いてきたのか 第6日 北京— 歴史の真実と記憶 /コラム・愛国教育から考える日中国交正常化 第7日 北京— 1000年を語る文化の都市 /コラム・北京オリンピックの華麗な花火とその影 第8日 北京・上海—中国の心臓部 /コラム・中国の運命を背負う新世代の指導者たち 第9日 上海— 多文化の街 /コラム・中国における日系企業の現況 第10日 上海—経済成長の「新天地」 /コラム・中国の経済は今後どうなるの? 第11日 釜山— 周辺から目指す中心都市 /コラム・釜山から韓国社会の行方が見える? 第12日 福岡—東アジア共同体を拓く /コラム・環黄海会議って何? 2 それぞれのフィールド—見て、聞いて、考えた *女性雇用の利点を考える—サムスン電子における女性積極採用策—秋元美穂 *中国における日系企業の労働事情—若者はなぜすぐ離職するのか—稗田美幸 *韓国社会における南北統一問題への関心—若者の認識を中心に—中村桃子 *中国における物流サービス業—日系物流サービス業の現状と課題—張璐穎 *韓国の非正規雇用の現状と課題—「ホームエバー・ハイパーマーケット」の女労働者問題を中心に—間宮美南海 *韓国民主化運動における女性の活躍—東一紡績工場における女性労働者の闘い—冨下莉子 *中国における水の問題—都市化による水汚染—浅沼玲奈 *在韓軍人軍属裁判(グングン裁判)とは—靖国合祀取り消し問題を中心に—斎藤こずえ *中国における日本の「動漫」文化—日中友好の架け橋の可能性は?—鴨志田幸穂 *中国の環境問題—大気汚染の現状と日本企業の取り組み—新野華奈 *韓国のK-POPの海外輸出と国家ブランド戦略 奥山友美 *植民地の記憶と現在—釜山・南浦洞を中心に—澤谷志織 3これから—東アジアはわたしたちの未来だ おわりに 【著者プロフィール】 李泳采(イ・ヨンチェ) 1971年、韓国全羅南道生まれ。恵泉女学園大学教員。98年来日、慶應義塾大学大学院法学研究科卒業。専門は日韓・日朝関係。日韓の市民団体の交流のコーディネーター、韓国語、韓国映画や映像を通して現代を語る市民講座の講師を務める。 共著に『なるほど!これが韓国か---名言・流行語・造語で知る現代史(朝日新聞社)』、『朝鮮半島と国際政治(慶応義塾大学出版会)』、『危機の朝鮮半島(慶応義塾大学出版会)』『韓流が伝える現代韓国』など 恵泉女学園大学東アジアFSグループ(ケイセンジョガクエンダイガクヒガシアジアエフシーグループ) 恵泉女学園大学は平和を目指し、自立する女性を育成することを教育の目標としている。そのために聖書・国際・園芸を3つの礎とした教育を行い、座学とともに体験学習を重要視しているユニークな平和教育を行っている。従来の短期・長期フィールドスタディー(FS)プログラムに加えて、2013年度に東アジア社会コース体験学習(以下、東アジアFS)が導入され、 8月29日から9月9日(12日間)まで実施された。東アジアFSとは、国境を越えて日中韓のフィールドを実際に歩いて、それぞれの歴史や文化を比較体験し、また現地の若者や市民との交流を目指すトランスナショナルプログラムである。 上記内容は本書刊行時のものです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【新刊発売】 東アジアのフィールドを歩く2 女子大学生がみた日・中・韓の 「辺境地」 李泳采・ 恵泉女学園大学東アジアFSグループ [編著] ISBN978-4-8166-1605-1 C0022 ¥1600E
愛を言い訳にする人たち DV加害男性700人の告白
¥2,090
愛を言い訳にする人たち DV加害男性700人の告白 山口 のり子(著) 発行 梨の木舎 A5判 192頁 並製 定価1,900円+税 加害者ってどんな人?なぜDVをするの?加害者は変わるの? アウェアは14年間、加害男性への教育プログラムを実施してきました。 あなたは自分には関係がないと思っていませんか? DVをしている人は相手の人生を奪っていることに気づいてほしい、 されている人はDVを見抜き、あなた自身の生き方を取り戻してほしい。 目次 はじめに 1章 DVってなんだろう? 1 DVはあなたに関係があること 2 DV加害男性たちの証言 3 DVは犯罪 4 DVは「力と支配」 5 力と支配の輪 6 暴力の種類 7 DVのサイクル 8 DVはどのくらいおきているか 9 デートDV 10 デートDVはどのくらいおきているか 11 デートDVの「力と支配の輪」 12 DVとデートDV 13 デートDVの特徴 14 デートDVへの対応 15 デートDVとストーカー 2章 DVは相手の人生を搾取する 1 被害に気づかない被害者 2 DVが相手に与える大きな苦しみ 3 被害者が気づいても離れられないわけ 4 自分は加害者だと思い込む被害者 5 DVは子どもへの虐待でもある 6 子どもを使ったDV 7 子どもを虐待する加害者 8 子どもへの影響 3章 DV加害者と教育プログラム 1 アウェアのプログラムの特徴 2 被害者支援の1つの方法として実施 3 さまざまなテーマで話し合うプログラム 4 加害者になりやすいタイプはない 5 DV行動パターンのタイプ 6 参加のきっかけ 7 DVだとはじめて気づいた 8 自分こそ被害者だ 9 ゆがんだ考え方と価値観 10 DV加害者の共通点 11 グループでの話し合い 12 グループで学ぶこと 13 加害者にとっての同居 14 関係を続けるためのルール 15 アウェアの目標 4章 DV加害者は変わらなければならない 1 変わらない加害者 2 変わる加害者はまずDVの考え方に気づく 3 学んだことを行動に移す 4 加害者の説明責任 5 変化への長い道のり 5章 社会がDV加害者を生み出す 1 日本はDV国家 2 なぜDV加害者になってしまったか? 3 DVの要因1「力と支配」 4 DVの要因2「暴力容認意識」 5 DVの要因3「ジェンダー・バイアス」 6 DVの背景に女男不平等社会 7 DV加害者に味方する人々 6章 DVのない社会を目指して 1 被害者支援と加害者プログラムは車の両輪 2 加害者に必要な処罰と監視 3 被害者と地域社会の安全に役立つプログラム 4 求められる国や自治体によるルールづくり 5 DV加害者プログラムの実施者 6 DV被害女性プログラム 7 デートDV防止教育 8 DVのない社会を目指して 終わりに 著者プロフィール 山口 のり子(ヤマグチ ノリコ) アウェア代表 女男平等の社会を目指して40年、日本及び海外で活動する。 シンガポールではDVやセクシャル・ハラスメント被害者支援及び裁判支援に関わる。 ロサンゼルスではDV加害者プログラムを実施するためのトレーニングを受け、帰国後、2002年に「アウェア」を開設してDV加害者向け教育プログラムを始める。 2003年に「デートDV」という言葉を日本で初めて使って本を出版し、若者向け防止教育に取り組む。プログラムの実施者養成もしている。 著書 『DV あなた自身を抱きしめてーアメリカの被害者・加害者プログラム』(梨の木舎 以下同様) 『愛する、愛されるーデートDVをなくす・若者のためのレッスン7』 『デートDV 防止プログラム実施者向けワークブック』 『恋するまえに デートDVしない・されない 10代のためのガイドブック』(バリー・レビィ著 共訳) アウェア(aware) ホームページ https://aware-jp.com メール info@aware-jp.com ISBN978-4-8166-1604-4 C0037 NDC分類360 初版発行年月 2016年3月
原発をとめる・戦争をとめる
¥1,760
原発をとめる・戦争をとめる わたしたちの金曜行動+全国のさまざまなアクション+アジアの市民運動・ハンドブック 【編者】鎌田慧・広瀬隆・木幡ますみ・黒田節子・たんぽぽ舎・再稼働阻止全国ネットワーク 発行 梨の木舎 A5判 158頁 並製 定価1,600円+税 ≪紹介≫ あれから5年! 実り豊かな大地と人びとの日々の暮らしをフクシマの原発事故は奪った。 怒りと諦めとさまざまな思いが交錯するなかで、福島の人々は暮らしている。 3.11を過去のこととし原発再稼働に走る政府に、 反対の意思を掲げる人たちがいる。フクシマを忘れてはならない。 ≪目次≫ 電力自由化で原発に鉄槌を下す時期が到来した 広瀬隆 核支配社会からの離脱を 鎌田慧 ◎いま福島で 危険極まりない所に住民を帰すわけにはいきません。 木幡ますみ 「5年目のフクシマ」の怒りと悲しみ 黒田節子 地域と女が止める原発と戦争 野村保子 民主主義はいまや国会の外にあります。 上野千鶴子 原発ご三家(東芝、三菱重工、日立)は同時に兵器産業の大手 柳田真 渡辺寿子 ◎アジアの市民運動 今、韓国社会で何が起きているのか ー日韓両国の独裁政権への抵抗を呼びかける犠牲者たち 李泳采 雨傘運動とその後の香港 倉田徹 火力発電所はいらない!~ミャンマーの人々の声 田辺寿夫 市民運動の新しい方向をひらこう 山田和秋 コラム●おしどりマコ・ケンのカルチャーショックードイツの学生との熱い質疑 わたしたちの金曜行動+全国のさまざまなアクショングループ一覧(全93団体) 安保関連法案に関する決議をあげた地方議会一覧(521議会) (2015年4月1日〜2016年1月5日) ISBN978-4-8166-1602-0 C0036 初版発行年月日 2016年3月11日
ジェンダーの視点からみる日韓近現代史
¥3,080
ジェンダーの視点からみる日韓近現代史 日韓「女性」共同歴史教材編纂委員会(編) 発行:梨の木舎 A5判 360頁 定価 2,800円+税 日韓の研究者と市民運動家が、はじめてともにつくるジェンダーの視点による近現代史 ●日韓同時刊行!本書の編纂委員会は、2001年の秋以来、日本と韓国で交互に公開シンポジウムと会議をひらき、議論を重ねてきました。編集は、「国家」をこえ、ジェンダー・マイノリティーの視点に立つものです。これまでの日本と韓国のかかわりを見直し、市民の新たな歴史をつくっていくことをめざします。歴史を自己の問題としてとらえた女性たちの意欲的な試みです。 ●目次 1 日本帝国主義の拡張と「韓国併合」 2 3・1運動と社会運動の展開 3 日本帝国主義期民衆生活の変化 4 戦時動員と日本軍「慰安婦」 5 敗戦と朝鮮半島分断、朝鮮戦争 6 ウーマン・リヴと社会運動 7 女性運動と女性国際戦犯法廷 ●写真を多く掲載(180点余) ●多くの参考文献を紹介し、年表を添付 ◎高校、大学などで討論の材料として使ってください。 ●著者プロフィール 日韓「女性」共同歴史教材編纂委員会(ニッカンジョセイキョウドウレキシキョウザイヘンサンイインカイ) 日本側◇鈴木裕子・大越愛子・井桁碧・志水紀代子・中原道子 韓国側◇尹貞玉・鄭鎮星・朴貞愛・康宣美・申栄淑・金恵慶・ 李恵淑・金秀映・安真 上記内容は本書刊行時のものです。
資料集 日本軍にみる性管理と性暴力 フィリピン1941~45年
¥5,280
資料集 日本軍にみる性管理と性暴力 フィリピン1941~45年 戦地性暴力を調査する会(編) 発行:梨の木舎 A5判 252頁 上製 定価 4,800円+税 本書は防衛省防衛研究所図書館の、フィリピン関係陸軍戦史資料の中から日本軍による性管理と性暴力についての資料を調べ、収めたものである。 防衛省図書館に現存する「日本軍」資料そのものが、「慰安婦」の存在を証明する! 日本軍が残した膨大かつ詳細な資料を、 東京の女性グループが丹念に調べ拾い上げ、ひとつながりの資料としてかたちにした。 ●はじめに 本書は、防衛省防衛研究所図書館に所蔵されている、フィリピン関係陸軍戦史史料の中から、日本軍文書にみる性管理と性暴力をあらわす資料を収めたものである。すなわち、「慰安所」、強姦や暴行についての記述のあるもの、性病(当時は花柳病という呼び方もあった)についての対策や、軍紀風紀をかかげて性犯罪を取り締まろうとするもの、および占領下の現地の証言・状況等をつたえている資料を収録している。 これは、先に当調査会が発行した『日本占領下フィリピンにおける日本軍性暴力史料集 1941◯1945』(戦地性暴力調査会 私家版、二〇〇〇年)に、その後調査した資料を加え、あらたな視点から編集・構成しなおしたものである。調査の範囲を広げた結果、フィリピンに加えて、中国、台湾、「南方地域」に関する資料も一部、収録した。 防衛省防衛研究所図書館では、フィリピン関係陸軍戦史史料を、主に「比島」として分類し、ほぼ時期ごとに、「比島進攻」、「比島防衛」、「比島全般」、「比島決勝」等に分けている。さらに、方面軍、師団、連隊、大隊など、部隊別の名称をつけてファイルしている。ただし、一つの簿冊の中に時期や種類などの異なるさまざまな資料が混在しているものもあり、分類は必ずしも厳密ではない。 フィリピン関係の資料には、「陣中日誌」、「戦闘詳報」、「業務詳報」、「作命綴」など、各部隊の作戦、戦闘の記録や報告、および軍政部・軍政監部発行の「軍政広報」等いわば公的史料、また戦後の「復員関係資料」や、戦史室・戦史部編の聞き取り調査資料など多岐にわたる種類の文書があり、総数でおよそ一五〇〇冊余りと思われる。それらは、戦後、執筆・発表されたものを除けば、敗戦時の資料焼却や、散逸を免れて残ったものであり、軍資料全体から見ると、ほんの一部にすぎない。 また、これらの資料は、当時の軍の厳重な管理、検閲のもとに記録作成、保存されたものであり、軍の立場が反映されているものと言える。 さらにそのなかには、現在なお非公開(たとえば「日記」など)とされているもの、当初は公開ないし一部公開されていたのが、今では閲覧禁止となっているものもある。「個人情報保護」などを理由に、たとえば犯罪の記録がまるごと袋綴じにしてあるもの、また「名簿」などを袋綴じした上に複写を貼り、名前部分のみ墨塗りしたものなども多い。簿冊ごと複写禁止、とされている資料も多数ある、というのが現状である。 しかし、このような状況でも、これらの軍資料のなかから読み取れたものも少なくない。「陣中日誌」や「会報」といった日常的な記録のなかに、「慰安所」の設置・運営管理についての記述が見られる。「皇軍」のための性病予防の方策や検黴検査など、性病対策に関する文書が多数ある。それにもかかわらず、性病が蔓延し、困惑している実情を示す資料も多い。また、占領した日本軍による女性への暴行や強姦、といった事実の記録が多数みられる。 軍の上層部は、こうした「性的問題」を取り締まるために軍紀風紀の確立を必須として、訓示や命令、勧告等をくりかえし発している。それは逆からみれば、取り締りが容易でなく、絶えず綱紀粛正の戒告を発せざるをえなかったフィリピン占領の実態、状況を示していると言える。 憲兵隊の「通信(郵便)検閲月報」や、フィリピン人の書翰、また反日運動のビラなどの資料は、現地の側からみた日本軍占領の実態をつたえるものである。 これらの資料は四章に分け、それぞれ、 1章 「慰安所」 2章 性病対策 3章 「性的問題」の取締 4章 現地の証言 として構成した。 またフィリピン以外の資料は各章の末尾にいれた。中国(史料分類では「支那」)、台湾、「南方地域」関係資料(史料分類は「南方」)、「陸亜密大日記」「陸支密大日記」等の資料である。 *なお、一九九二年以降、フィリピンでも日本軍「慰安婦」にされた被害者が多数、名乗り出ている。その証言により、軍資料に記録されている軍管轄「慰安所」のほかに日本軍の各駐屯地(病院、倉庫、工場、市場など)に、日本兵によって現地女性が拉致監禁され性奴隷を強いられた事実があきらかになっている。彼女たちの証言に沿って軍文書の調査をしたが、直接的記録は見いだせていない。 戦地性暴力を調査する会
Messageヒロシマ・ナガサキそしてフクシマからあなたに届けます。
¥1,320
児童・絵本 広島あおむしグループ(著/文 他), 長崎北部ゆりの会(著/文 他) 発行梨の木舎 B5変形判 48頁 並製 定価1,200円+税 ISBN978-4-8166-1503-0 C0792 在庫あり 【掲載記事】大阪毎日新聞(備後版8月24日掲載)で「平和の尊さを伝える絵本 子どもたちに読んでほしい」と紹介されました。 http://www.jca.apc.org/nashinoki-sha/review/mainiti20150824messege.html 世界中の子どもたちに核のない未来を。長崎北部ゆりの会の「あの夏の日を忘れない 長崎の原爆1945.8.9」と、広島あおむしグループの「よぞら」の二冊の「布絵本」が一冊の絵本になりました。 ★「長崎の原爆」 2011.3.11 福島原発が破壊されたというニュースに、長崎の人たちは大きなショックをうけました。「原発も原爆も同じだ」。このとき「長崎の原爆」の布絵本をつくろうと思いました。 ★「よぞら」 火事が起きた生地屋さんの店先で、一枚の布との出会いがありました。捨てられる寸前だった深い紺色のビロードの布は「よぞら」になりました。 ★全国の布絵本のグループは、3.11の後、被災地の子どもたちに布絵本を送り続けています。2015年6月現在、一冊ずつ手作りの布・遊具の本1082点を送っています。 目次 *布の絵本「長崎の原爆」をつくったのは *あの夏の日を忘れない 長崎の原爆1945.8.9 *広島から届けるーー「よぞら」 *よぞら *ヒロシマ・ナガサキからフクシマへ *あとがき *あの夏の日を忘れない 長崎の原爆1945.8.9(英訳) 奥付の初版発行年月 2015年8月 書店発売日 2015年8月8日
平和のためのハンドブック軍事問題入門 国防軍・集団的自衛権・特定秘密保護法
¥1,650
平和のためのハンドブック軍事問題入門 国防軍・集団的自衛権・特定秘密保護法 福好 昌治(著/文) 四六判 134頁 並製 定価 1,500円+税 第二次安倍政権は2013年12月、国家安全保障会議を創設、特定秘密保護法を成立、14年4月には、武器輸出三原則を廃止した。集団的自衛権の行使を合憲化する動きも活発化している。最終目標は改憲によって自衛隊を国防軍にすることだ。ところが、このような動きを推進している人もそれに反対する人も、アクト(事実)にもとづいて論議しているようにはみえない。まず、事実を正確に把握することからはじめよう。 Q&Aスタイルで、簡潔に国防軍・集団的自衛権・特別秘密保護法を説明する。 【目次】 はじめに 1 1章 国防軍 Q1 なぜ、いま、国防軍なのでしょう? 10 Q2 自衛隊と国防軍はどうちがうんですか? 国防軍の任務は何ですか? 12 Q3 自衛隊は、旧日本軍や米軍等と同じ性格の「軍隊」なのですか? 14 Q4 ところで、戦争にはいろいろな種類があるんですか? 18 Q5 自衛隊による「国際平和協力活動」とはどのようなものですか? 20 Q6 周辺事態が発生した時、自衛隊には何ができるんですか? 22 Q7 武力攻撃予測事態って何ですか? 防衛出動待機命令が出るんですか? 24 Q8 武力攻撃事態って何ですか? 防衛出動命令が出されるんですか? 26 Q9 こうなると自衛権の発動ということになるんですか? 28 Q10 シビリアン・コントロールって、誰が誰をコントロールすることですか? 30 Q11 旧日本軍で使われた統帥権って何のことですか? 34 Q12 いま官邸の司令塔といわれる国家安全保障会議は何をするところですか? 36 Q13 日本有事になると、私たち民間人も自衛隊に協力させられるのですか? 38 Q14 軍刑法、軍法会議とはどのようなものですか? 40 Q15 自民党が出した「国家安全保障基本法案(概要)」(2012年7月)は どのようなものですか? 42 2章 集団的自衛権 Q16 集団的自衛権ってどのようなものですか? 46 Q17 自民党は集団的自衛権について、どう説明していますか? 48 Q18 集団的自衛権と集団安全保障はどう違うんですか? 50 Q19 第1次安保法制懇の4類型の①「公海における米軍の艦船が攻撃されたとき、 自衛隊が助けにいかなくていいの?」に答える 52 Q20 第1次安保法制懇の4類型の①「公海における米軍の艦船が攻撃されたとき、 自衛隊が助けにいかなくていいの?」に答える(続) 54 Q21 第1次安保法制懇の4類型の②「米国に向かうかもしれない弾道ミサイルを 迎撃できなくていいの?」 に答える 56 Q22 第1次安保法制懇の4類型の③、④「国連平和維持活動における『駆け付け警護』ができなくていいの?『後方支援』もこれまででいいの?」に答える 58 Q23 第2次安保法制懇の論議「我が国近隣有事における船舶の検査は できなくていいの?」に答える 62 Q24 第2次安保法制懇の論議「朝鮮半島有事に日本は 支援できなくていいの?」に答える 64 Q25 第2次安保法制懇の論議「原油輸入ルートにおける機雷の掃海活動に 参加しなくていいの?」に答える 66 Q26 第2次安保法制懇の論議「たとえば第2次湾岸戦争がおきて安保理決議が 採択されたとき、自衛隊は参戦できなくていいの?」に答える 68 3章 特定秘密保護法 Q27 MSA(Mutual Security Act)秘密保護法って何ですか? 74 Q28 では、在日米軍の秘密はどのように保護されているのですか? 76 Q29 日米軍事情報包括保護協定(GSOMIA)とは何ですか? 78 Q30 適性評価ってGSOMIAでも規定されているんですか? 80 Q31 日米GSOMIAはなぜ締結されたんですか? なぜ国会に上程されなかったんですか? 82 Q32 日NATO・日仏・日豪・日英のあいだにも情報保護協定はあるんですか? 84 Q33 特別管理秘密っていうのもあるんですか? 86 Q34 防衛秘密って何ですか? 88 Q35 特別防衛秘密、防衛秘密以外にも自衛隊の秘密ってまだあるんですか? 90 Q36 いったい防衛省・自衛隊はどのくらいの秘密を保管しているのですか? 94 Q37 特定秘密保護法でいう特定秘密って何のことですか? 96 Q38 特定秘密保護法でいう適性評価って何を評価するんですか? 98 Q39 自衛隊情報保全隊とは何をする部隊ですか? 102 Q40 特定秘密保護法の施行と、報道の自由、言論の自由について どう考えますか? 104 コラム 1 日本の防衛費はいくらぐらいか 16 2 艦船、戦闘機、戦車などの値段はいくらか 17 3 防衛産業はもうかっているのか 32 4 自衛隊員が殉職したら補償金はいくら支給されるのか 33 5 自衛隊員が戦死したら靖国神社に合祀されるのか 60 6 海外で自衛隊員が武装勢力に拘束された場合、捕虜として取り扱われるのか 61 7 自衛隊は国内で捕虜をどう扱うのか 70 8 徴兵制が採用される可能性はあるか 71 9 防衛省における情報公開はどうなっているか 100 10 軍事を研究しない平和学は有効か 106 表①最近5年間の各秘密区分毎の各年末の保管件数、保管点数 95 表②最近5年間の各秘密区分毎の各年毎の指定件数、指定点数 95 表③防衛秘密の各年末の保管件数、保管点数 94 表④防衛秘密の各年末の指定事項数(保有数)及び各年毎の指定件数、指定点数 94 資料 日本国憲法改正草案(抜粋) 2012年4月27日自由民主党 108 国家安全保障基本法案(概要) 111 特定秘密の保護に関する法律(全文) 115 【著者プロフィール】 福好 昌治(フクヨシ ショウジ) 1957年生まれ。軍事雑誌の編集者などを経て、現在、軍事評論家。『丸』『軍事研究』などに執筆している。著書に『別冊宝島Real 自衛隊+在日米軍の実力』(編著、宝島社)、『アメリカ太平洋軍の新戦略』(共著、アリアドネ企画)、『極東有事と自衛隊』(共著、アリアドネ企画)などがある。得意技は速書き。 (上記内容は本書刊行時のものです。) ISBN 978-4-8166-1401-9 C0031 2014年5月発売
ビデオ・メッセージでむすぶ アジアと日本 わたしがやってきた戦争の伝え方
¥1,870
教科書に書かれなかった戦争62 ビデオ・メッセージでむすぶ アジアと日本 わたしがやってきた戦争の伝え方 哲学・宗教・歴史・地理 神 直子(著/文 他) 発行 梨の木舎 A4判 185頁 並製 定価1,700円+税 ≪紹介≫ 何かのきっかけさえあれば、人は変わり動きだす! ●20代の若者が、ライフワークとして「戦争を伝える」を選んだのはなぜか? この10年の歩み ●「過去の戦争を知り、未来のかたちを考えるきっかけをつくる」ことを掲げ、戦争体験者のメッセージを記録し続ける ≪目次≫ 1章 戦後世代が、戦争の傷跡に直面 2章 ブリッジ・フォー・ピースの誕生 3章 ビデオ・メッセージの思いがけない反響 4章 BFPのコンセプトの成り立ち 5章 過去の戦争を知り、未来のかたちを考えるきっかけをつくる 6章 今の時代に大切なこと 前書きなど ≪著者プロフィール≫ 神 直子(ジン ナオコ) 1978年生まれ。青山学院大学文学部英米文学科卒業。一般企業人事企画本部勤務後、NPOに転職。2004年にブリッジ・フォー・ピースを立ち上げ、現在、代表理事を務める。 共著に『私たちが戦後の責任を受けとめる30の視点』(合同出版)、『未来の入会(いりあい)コミュニティ・コモン―市民がつくる地域力拠点 街を元気にする事例』(NPOメディアネットワーク) ≪はじめに≫ 私は、1978年に生まれました。敗戦の年は1945年ですから、30年以上がたっていました。中高生時代までは、「戦争なんて昔のこと」、「自分とは関係がない」と思って過ごしていました。将来、「戦争」と向き合い、「日本人」としてなにかをしたいと考えるようになるとは、想像さえもしていなかったことでした。年号の暗記が苦手で、歴史の成績はよくありませんでした。歴史を単なる出来事として学習していたので、そこに自分との距離を置いたり、壁をつくったりしていたのかもしれません。 そのような教育を受けていた私にとって、歴史を自分のこととして捉えていたドイツ人の女子高生との出会いは衝撃でした。 「私はドイツ人だと思われたくない。かつてナチスがやったことを思うと……」 そう言って、彼女は言葉を詰まらせました。 高校生のときに留学したイギリスでのことです。欧米諸国からの留学生十数人と、日本人五人の混成クラスの授業で、先生が「自分の国に誇りを持っている?」と質問したときに、真っ先に手を挙げたのが彼女でした。自国の歴史を自分に重ねて考えたことなんて一度もなかった私にとって、彼女の発言は驚きでした。「同じ年頃なのに、なぜ感覚がこれほど違うのだろうか」と不思議でした。 次の衝撃は、数年後の大学四年生のときでした。私は、日本の歴史を自分のこととして捉えたい、戦争の傷跡はどこまで深いのか知りたいと考えるようになっていました。青山学院大学の雨宮剛先生(現名誉教授)が主宰しているフィリピンへの体験学習のことを知り、参加することにしました。 三週間の旅程で、仲間は七人でした。 「日本人なんか見たくなかったのに、なんであんたたちはフィリピンに来たんだい!」 私たちに泣きながら詰め寄ってくるおばあさんがいました。新婚当時、夫を日本兵に連行されてしまった方でした。 自分の父親を含む家族12人を目の前で日本兵に殺された人にも出会いました。多くの遺族から直接話をきき、打ちのめされそうになりました。 戦争被害の話を突きつけられて、私の中でなにかが大きく変わり始めました。 これらの「生身の声」に触れたときから、日本人としての自分を強く意識するようになりました。自分のこととして歴史を少しずつ捉えられるようになっていったように思います。 初めてフィリピンを訪問してから三年後、新潟県のある住職から、戦時中に犯した行為を悔やみながら亡くなった元日本兵がいたという話をききました。その話に私は言葉を失うほど動揺しました。戦争は被害者のみならず、加害者にも深い心の傷を残す……。初めて知った瞬間でした。このことが私を突き動かしました。 2004年に私は、日本とフィリピンの戦争体験者の声を映像とともに記録し、日本とフィリピンで上映会を開催して、次世代につなげていくという活動を始めました。 10年の月日が流れた現在は、「過去の戦争を知り、未来のかたちを考えるきっかけをつくる」ことを目標に掲げ、これまでに撮りためた約280人の戦争体験者のメッセージ記録を活用したワークショップを開催するとともに、フィリピンだけではなく、戦争の爪跡が残るアジア諸国との交流活動をおこなうNPO法人ブリッジ・フォー・ピース(以下BFP)を運営しています。 100年経つと歴史は繰り返されると言います。世代が入れ替わるので記憶が風化し、同じ過ちが繰り返される一つのサイクルだと言うのです。2015年には、「終戦」時に20歳だった方は90歳、30歳だった方は100歳です。戦争体験者が一人もいなくなってしまったら、風化は避けられないでしょう。 戦後70年目の今、自分がやってきたことを次世代のために残したい。戦争体験者の生の声はもちろんのこと、日本を取りまくアジア諸国との交流など、私たちのこれまでの取り組みを紹介することで、未来に生きる人の役に少しでも立ちたい。 これは、戦後世代の私が、100年後、200年後、そしてその先の世代に遺したいメッセージです。「戦後」がずっと続くよう、心からの願いを込めて。 神 直子 2015年4月 ISBN978-4-8166-1502-3 C0021 奥付の初版発行年月 2015年5月 書店発売日 2015年5月1日
犠牲の死を問う 日本・韓国・インドネシア
¥1,760
教科書に書かれなかった戦争61 犠牲の死を問う 日本・韓国・インドネシア 高橋哲哉(著/文), 李泳采(著), 村井吉敬(著), 内海愛子(コーディネーター) A5判 158頁 並製 定価 1,600円+税 「犠牲の死」、あなたはどう考えますか? 靖国問題から犠牲の論理を問い続けてきた高橋哲哉さん、民主化運動の犠牲の意味を考えてきたイ・ヨンチェさん、インドネシアを歩いて、国家も追悼もフィクションだと実感している村井吉敬さん、3人が語る。司会は内海愛子さん。 【目次】 1.佐久で語り合う―「靖国と光州5・18墓地は、構造として似ているところがある」について 犠牲の死を称えるのか・・・・・・・・・・・・・高橋哲哉 ――光州5・18、安重根の行為、カトリックの列福式・・・について 死の意味を付与されなければ残された人々は生きてゆけない・・・・・・・・イ・ヨンチェ 国家というのはフィクションです・・・・・・・・・・・村井吉敬 ――犠牲を追悼することはフィクションの上のフィクションを作る行為 2.東京で語り合う 追悼施設につきまとう政治性、棺桶を担いで歩く抵抗、 国家の弔いには下心(野心)がある、 戦犯裁判を考えてこなかった戦後日本、等々について 【著者プロフィール】 高橋哲哉(タカハシ テツヤ) 1956年、福島県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。大学では専門の哲学のほか、「人間の安全保障」なども教える。ベストセラーとなった『靖国問題』(ちくま書房 2005)の他、『戦後責任論』(講談社 1999)、『国家と犠牲』(NHK出版 2005)など、著者多数。近著に『犠牲のシステム 沖縄・福島』(集英社新書 2012)、『いのちと責任』(大月書店 2012)高史明との共著、などがある。 李泳采(イ ヨンチェ) 1971年、韓国生まれ。恵泉女学園大学教員。98年来日、専門は日韓・日朝関係。日韓の市民団体の交流のコーディネーター、韓国語、韓国映画や映像を通して現代を語る市民講座の講師を務める。「ヤスクニの闇に平和の灯を!東アジア4地域(日本・韓国・台湾・沖縄)キャンドル行動実行委員会」事務局、光州5.18財団発行の「アジアジャーナル」海外編集委員。 著書に『韓流がつたえる現代韓国』(梨の木舎 2010)、『アイリスでわかる朝 鮮半島の危機、(朝日新聞社 2010)、『なるほど!これが韓国か---名言・流行語・造語で知る現代史』(朝日新聞社 2006)、『朴正煕―動員された近代化』(曺喜昖著, 李泳釆監訳, 牧野波訳)(彩流社 2013)など 村井吉敬(ムライ ヨシノリ) 早稲田大学大学院中退。東南アジア社会経済論。1975-77年、インドネシア・パジャジャヤラン大学留学。上智大学外国語学部、早稲田大学アジア研究機構教授(―2013年3月)。上智大学グローバル・コンサーン研究所客員研究員。2013年3月没。 著書に、『スンダ生活誌 変動のインドネシア社会』(日本放送出版協会 1978)、『小さな民からの発想 顔のない豊かさを問う』(時事通信社 1982)、『エビと日本人』(岩波新書 1988年)、『エビと日本人Ⅱ』(岩波新書 2007)、『ぼくの歩いた東南アジア』(コモンズ 2009)、『パプア 森と海と人びと』(めこん 2013)など多数 内海愛子(ウツミ アイコ) 早稲田大学大学院(社会学)修了。在日朝鮮人などマイノリティの人権問題に関心をもって活動・研究。日本朝鮮研究所、インドネシア国立パジャジャラン大学、恵泉女学園大学、早稲田大学大学院をへて、現在、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター特任教授。 著書に、『朝鮮人BC級戦犯の記録』(勁草書房 1982)、『スガモプリズン――戦犯たちの平和運動』(吉川弘文館 2004)、『日本軍の捕虜政策』(青木書店 2005)、『平和の種をはこぶ風になれ』(梨の木舎 2007)(ノーマ・フィールドとの共著)、『東京裁判――捕虜関係資料』(全3巻)(共編著 現代史料出版 2012) (上記内容は本書刊行時のものです。) 【あとがきから抜粋】 私が大学生の時、光州は民主化運動の聖地だった。全国の大学生たちにとって、5月に光州を訪れ、望月洞墓地を巡礼することが、重要な儀式になっていた。しかし、当時は望月洞墓地の周辺、光州全体は戦闘警察に包囲され、韓国民主化運動弾圧の象徴でもあった。90年代、金泳三大統領と金大中大統領が登場して以降、真相究明が進められた。国立墓地が造成され、被害者への補償も行われた。今では、5月18日は国家記念日として、一部地域ではあるが記念式典の様子が生中継されるまでになっている。 「光州」と聞くだけで、私は胸が重くなり、複雑な感情を抱く。それは今でも変わりない。だが、30年を経った今日、日本やアジアの各地から多くの人びとが記念シンポジウムに参加し、観光などの形で光州を訪れるようになった。訪れることさえ禁止されていた時代を考えると、30年という時間の流れとともに、光州が訴えてきた韓国の民主主義のあり方が大きく変わってきていることを考えさせられる。 1998年、私は日本に留学した。留学前、韓国で考えていた靖国といえば、日本の首相が参拝し、戦争を美化する場所というイメージしかなかった。2006年8月15日、小泉首相の靖国「公式」参拝に抗議して、韓国や台湾から遺族を含め3000以上の人びとが来日した。当時、立命館大学教授だった徐勝先生から、いつものように突然、深夜に電話がかかってきた。ヤスクニキャンドル行動の「事務局をやれ」と言う。「こういう問題は、日本人自らやるべきです」と断ったが、「日本人自らやらないから」という返事だった。それ以降、「ヤスクニの闇に平和の灯を!東アジア4地域(日本・韓国・台湾・沖縄)キャンドル行動実行委員会」の事務局に毎年加わってきた。多くの人びとから「靖国の闇」の本質的な問題を学ぶ中で、日本社会の歴史問題が解決されないその根底に、靖国史観や靖国問題が根深く存在していることが少しずつ分かってきた。また、死者に対する美化や顕彰の問題は、日本だけの問題ではないと考えるようになった。 韓国でも国軍兵士や独立運動家の死に対する美化や英雄化は、国家主義やナショナリズムを形成していくうえで、重要なイデオロギーとして作用している。それだけでなく、民主化運動の象徴である光州事件の真相究明の後、望月洞の犠牲者が国立墓地に移葬された。彼らに暴力を加えた国軍の加害者と民衆の被害者が、同時に国家によって追悼されるという事態となった。日本国家が追悼という名の下に死者を美化することの問題性を訴え、靖国を批判すればするほど、韓国の民主化精神の象徴として光州事件の犠牲者を国家が追悼することの問題性も見えてきた。 軍国主義による犠牲の象徴である靖国と民主主義闘争による犠牲の象徴である光州は、質が違うものであり、その歴史も背景も経緯が異なっている。光州と靖国を同じ天秤にかけて比較することは、私の短い民主化運動の経験から見ても言語道断である。質が違うものを比較すること自体に違和感を覚える人も韓国民主化運動陣営には多くいるだろう。 光州の死者への英雄化と国立墓地への埋葬がなされ、民主化運動の抵抗の精神が形骸化されつつある現状を見ると、光州や韓国の民衆の犠牲に対して再び原点に立ち返り考える必要がある。光州出身であり、いわゆる光州精神で自分の民主化運動と現在の生き方を考えてきた者として、光州の現在の追悼のあり方に関して、今の時代だからこそ取り上げるべきだと思った。それは、まさに我々の中に存在しているもう一つの国家意識や構造的な暴力とも向き合いたいという気持からでもあった。・・・・・ 李泳采(イ・ヨンチェ) 2013年7月7日 ISBN 978-4-8166-1308-1 C0022 2013年8月発売
君たちに伝えたい2 朝霞、キャンプ・ドレイク物語。
¥1,980
自由をつくる 君たちに伝えたい2 朝霞、キャンプ・ドレイク物語。 中條克俊(著) A5判 192頁 並製 定価 1,800円+税 朝霞、JAZZが流れる街の歴史を掘り起こす。若者たちに伝えたい、かつての「基地の街」の歴史と現在――。 2012年秋、基地跡地に「朝霞の森」がオープンした。ここは戦後、キャンプ・ドレイクと呼ばれた米軍基地があり、極東のインテリジェンス(諜報活動)を全面的に担ったという。「基地の街」が背負った歴史を著者はここで暮らしてきた人びとに話を聞きながら、明らかにしていく。 【目次】 キャンプ・ドレイクについて 3 まえがき 9 一章 駅前商店街通りから見える 13 ―まっすぐに延びる一本道 1 国家公務員宿舎「朝霞住宅」建設問題 14 「朝霞の森」誕生/基地返還の概略/国家公務員宿建設計画/首相が基地跡地視察/建設中止へ/中学生が考える国家公務員宿舎建設問題/米軍の置土産 2 本田美奈子と駅前商店街通り 24 本田美奈子モニュメント/『ミス・サイゴン』/「ミーデン」/キムの叫び/駅前商店街通りはいま 3 シベリア抑留と朝霞 31 シベリア抑留体験者との出会い/中学生とシベリア抑留/なぜシベリア抑留があったのか?/シベリア抑留の理不尽さ/シベリア特別措置法と今後の課題 4 かめさん食堂 39 老舗の大衆食堂/中学生とかめさん食堂/「オンリー」と「パンパン」/定食屋としていつまでも 5 町中にあった引き込み線 45 広大な雑木林/物資移送の引き込み線/米兵移送の引き込み線 6 尾崎豊が歩いた坂道 49 転校・いじめ・登校拒否/尾崎豊の原点/楽曲『米軍キャンプ』と『坂の下に見えたあの街に』/中学生と尾崎豊 7 もうひとつの「泣き叫ぶ魂の森」 55 廃墟となった基地跡地/『戦争の悲しみ』/もうひとつの「泣き叫ぶ魂の森」 コラム1 16歳のオリンピアン 59 8 クオンセット・ハットとスタッグ・バー 61 クオンセット・ハット(かまぼこ形兵舎)/スタッグ・バー コラム2 モハメド・アリのポスター 65 9 関東計画と基地返還 67 関東計画/基地返還 二章 元ゴルフ場から 71 ―東洋一のゴルフ場から陸軍予科士官学校そしてサウス・キャンプ 1 東洋一のゴルフ場 72 2 「鉄道王」根津嘉一郎 73 鉄道王/根津公園 3 「幻の朝霞大仏」 76 大梵鐘/朝霞大仏の原型 4 陸軍予科士官学校からサウス・キャンプへ 78 陸軍予科士官学校が朝霞へ/サウス・キャンプのネヅ・パーク 5 ルーム・ボーイの夕食はリメインド・チャウダー 80 日本人ルーム・ボーイ/米軍隊式トイレ/リメインド・チャウダー コラム3 映画『この世の外へ クラブ進駐軍』(坂本順次監督)と第一騎兵師団 85 6 在日義勇兵 86 在日義勇兵とは何か/サウス・キャンプから仁川へ/独立三・一歩兵大隊/再入国拒否 7 マラソンランナー円谷幸吉 90 自衛隊体育学校入校/東京オリンピック銅メダリスト/挫折と苦悩 三章 「日本の上海」から見える 93 ―南栄通り一〇〇〇メートル 1 日本の三大休養施設と「日本の上海」 94 日本の三大休養施設/「日本の上海」 2 「血取り」と「日本の上海」の事件簿 96 「血取り」/「日本の上海」の事件簿 コラム4 サヨナラ増田屋旅館 99 3 広沢池の観音堂 100 パパサン/広沢の観音様 4 『基地日本』と朝霞「基地の子」 103 朝霞「基地の子」/占領下日本の縮図 5 私の親分はキリスト 106 南栄はからし種/親分はキリスト コラム5 軍需品だったコカ・コーラ 108 6 進駐軍ジャズ発祥の地 110 「黒人の死闘の歴史」/「オールド上海」から「日本の上海」へ/進駐軍ジャズ発祥の地/日本最古のジャズ喫茶 四章 キャンプ・ドレイクから見える 115 ―第一騎兵師団司令部からリトル・ペンタゴンへ 1 キャンプ・ドレイクとモモテ・ビレッジ 116 キャンプ・ドレイクの命名由来/モモテ・ビレッジの命名由来 コラム6 朝鮮戦争と朝霞町人口倍増 120 2 キャンプ・ドレイクの頭脳 121 リトル・ペンタゴン/建築家アントニン・レイモンド 3 キャンプ・ドレイクで行われたこと 123 一騎兵師団の司令部/CBRトレーニング/諜報(心理戦)/進駐軍放送と大和田通信所/野戦病院(第二四九陸軍総合病院) コラム7 映画『地獄の黙示録』に見る第一騎兵師団 137 コラム8 ベトナム戦争と反戦歌 161 4 日米共同作戦計画 171 共同統合作戦計画/大井通信所と内閣官房調査室/日米秘密情報機関/日米情報交換の今昔 参考文献等 184 あとがき 185 キャンプ・ドレイク 192 【著者プロフィール】 中條克俊(チュジョウ カツトシ) 1956年東京都新宿生まれ。新宿区立淀橋第七小学校、淀橋中学校(いずれも廃校)に学び、淀橋浄水場跡地(現在の新宿新都心)に超高層ビルが林立していく様を毎日眺めながら育つ。都立新宿高校に進学してから、新宿駅南口「旭町」のドヤ街、東口の「赤線地帯」跡、西口の「ションベン横丁」(正式名称「新宿西口思い出横丁」)に関心を持つ。埼玉大学経済学部卒業後、1981年より埼玉県公立中学校教員(社会科)となり現在にいたる。地域から見える戦争と平和を研究テーマとして、教材づくりと教育実践(平和学習)に専念している。 歴史教育者協議会会員。早稲田大学教師教育研究所招聘研究員 (上記内容は本書刊行時のものです。) ISBN 978-4-8166-1307-4 C0021 2013年7月発売
現代リスク社会にどう向きあうか 小・中・高校、社会科の実践
¥3,080
現代リスク社会にどう向きあうか 小・中・高校、社会科の実践 坂井俊樹(編著 | 編著), 竹内裕一(編著 | 編著), 重松克也(編著 | 編著) 406頁 並製 定価 2,800円+税 私たちはいま、リスク社会に生きている。 原子力発電所事故と放射能、ダイオキシン、鳥インフルエンザ、BSEや口蹄疫、環境悪化による自然災害、さらには新自由主義に伴う格差や貧困、「領土紛争」などなど――。 このリスク社会にどう向きあうか。小・中高校の実践報告を中心にレポートする。 【目次】 1章 リスク社会における教育の観点と実践 2章 リスク社会が直面する諸課題 3章 リスク社会における教育実践 【はじめにより抜粋】 〈本書の試み〉 本書は、「リスク社会」という視点で現代社会を捉えなおし、この現代社会に向き合う教育実践のあり方を再構築しようという趣旨で構成している。グローバリズムの進展がリスク社会を必然化し、私たちは、今までとは異なる巨大で、同時発生または瞬く間に国境を越えて拡散する諸問題、しかも既存の科学技術や学問的知見では容易に解決しえない諸問題に遭遇、翻弄される現実に生きている。この新しい事態は、原子力発電所事故と放射能、ダイオキシン、鳥インフルエンザ、BSEや口蹄疫、社会的災害の性格をも持つ大規模自然災害、さまざまなウィルスの拡散、さらには新自由主義経済に伴う格差や貧困、資源獲得とナショナリズムがより強固になった結果の「領土紛争」など、解決が容易でないさまざまな多領域の問題発生を内容としている。 リスク社会への向き合い方は、当然、その解決の仕方や方向を同時に考え、提案していかなければならない。さもなければリスク社会の主張は、単なる将来への社会不安を扇動するだけのものであり、それを語ること自体が危険なものとなってしまう。リスク社会の向き合い方のポイントは、正確な情報伝達と、多くの人々との民主的なコミュニケーションの創造と広がりであり、また問題解決のためのネットワークの形成なども不可欠であろう。さらに既存の学問研究を相対化してみることも重要であろう。 以上のように考えると、教育実践においても、こうしたリスク社会に向き合う内容と方法をどのように開発していけばよいのか、その点が課題である。私たちは、2008年以来、新しい時代における市民教育のあり方についての議論と教育実践を追究してきた(『社会科教育の再構築をめざして―新しい市民教育の実践と研究―』東京学芸大学出版会も2009)。しかし2011年3月11日の東日本大震災は、私たちの考える市民概念の甘さを露呈し、その修正を迫ったのである。そして以後、リスク社会概念を導入し、市民性とその教育実践のあり方について集中して検討してきた。とはいっても、本書の各実践も、まだ明確な方向性を持った提案ができたわけではない。その点では、本書は現段階における私たちの中間報告としての意味合いを持つ内容としてご理解いただきたい。 最後になりましたが、各地の調査等にご協力いただいた関係者の皆様、および授業を作り上げてくれた児童・生徒の皆さんに深く感謝の意を表したい。合わせて、読者の皆様からのさまざまなご意見、ご批判を頂ければ幸いである。 (編著者を代表して・坂井俊樹) 【著者プロフィール】 坂井俊樹(サカイ トシキ) 東京学芸大学教育学部 ・『ゆれる境界・国家・地域にどう向きあうか』監修森田武、共編著、梨の木舎、2009年 ・『東日本大震災と東京学芸大学』(共著)東京学芸大学出版会、2013年 竹内裕一(タケウチ ヒロカズ) 千葉大学教育学部 ・『地理教育カリキュラムの創造』(分担)、古今書院、2008年 ・『増補版 身近な地域を調べる(東京学芸大学地理学会シリーズ)』共編著、古今書院、2009年 重松克也(シゲマツ カツヤ) 横浜国立大学教育人間科学部 ・『社会科教育研究の再構築をめざして―あたらしい市民教育の実践と研究』竹内裕一他共編著、東京学芸大学出版会、2009年 (上記内容は本書刊行時のものです。) ISBN 978-4-8166-1304-3 C0037 2013年3月発売
イスラーム魅惑の国・ヨルダンーシニアがゆく、灼熱のアカバ、古代都市ペトラ
¥1,760
イスラーム魅惑の国・ヨルダンーシニアがゆく、灼熱のアカバ、古代都市ペトラ 井上夕香 著 発行:梨の木舎 四六版 定価 1,600円+税 ISBN 978-4-8166-0301-3 アラビアのロレンス縁の地アカバで、風の様に馴染んで暮した作家が描く異文化世界。