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表現の不自由展からの挑戦 消されたアートと対話する12のヒント
¥2,090
『表現の不自由展からの挑戦 消されたアートと対話する12のヒント』 岡本有佳 岩崎貞明 李春熙 編 発行:梨の木舎 A5変型 192頁 定価 1,900円+税 ISBN 978-4-8166-2403-2 C0071 鵜飼哲さん(フランス現代思想、一橋大学名誉教授)推薦! 迫害された作品が、ピカソの『ゲルニカ』のように、人類の記念碑となる明日のために。 2019年のあいちトリエンナーレで展示中止にされた〈表現の不自由展〉。 その後、妨害攻撃にもかかわらず、2022年には東京展の開催を実現させました。 その経験・教訓や残された課題について市民の皆さんと共有したいと思います。 表現の不自由展を知る12のQ&A ❶「 表現の不自由展」って何? ❷あいトリの展示中止は本当に必要だったの? ❸そもそも実際に展示する必要があるの? ❹《平和の少女像》って何が問題なの? ❺かんさい展はなぜ開催できたの? ❻2022年東京展はなぜ開催できたの? ❼表現の自由ってなに? ❽激しい妨害攻撃も、表現の自由なの? ❾不自由展と妨害攻撃、どっちもどっち? ❿公共施設はどんな表現も断れないの? ⓫公共施設では「政治的中立」が必要なの? ⓬展覧会への妨害が予想されたら? ◆右崎正博さんに聞く憲法学者がみた表現の不自由展 メッセージ ◆ミキ・デザキ(映画監督) ◆クォン・ユンドク(絵本作家) ◆スペイン「 禁止されたアートの美術館」 目次 ●第1部 表現の不自由展を知る12のQ&A:表現の不自由展ってなに? /あいトリの展示中止は本当に必要だったの?/そもそも展示する必要があるの? /不自由展と妨害攻撃、どっちもどっち?/公共施設では「政治的中立」が必要なの? /展覧会への妨害が予想されたら?ほか ●第2部 ようやくできた!ようやく観れた!表現の不自由展 東京2022:記録 岡本有佳/李春熙/白川昌生/前山忠/いちむらみさこ/京極紀子/村上らっぱ ほか <カラー口絵あり>メッセージ★ミキ・デザキ(映画監督) ●3部 憲法学者がみた表現の不自由展 右崎正博さんに聞く ●コラム:表現の不自由展に寄せて 川浪千鶴(インディペンデント・キュレ ーター)/小勝禮子(美術批評)/金富子(植民地朝鮮ジェンダー史研究) ★クォン・ユンドク(絵本作家)★スペイン 禁止されたアートの美術館 付録:表現の不自由展検閲年表
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7人の戦争アーカイブ あなたが明日を生き抜くために
¥2,420
教科書に書かれなかった戦争 わたしたちの《歴史総合》PART75 『7人の戦争アーカイブ あなたが明日を生き抜くために』 内海愛子 編 鶴見和子/「水俣とアニミズム」 北沢洋子/反アパルトヘイト 鄭敬謨/在日評論家 高崎隆治/『戦争文学通信』 岡本愛彦/演出家「わたしは貝になりたい」 湯浅謙/軍医『消せない記憶』 亀井文夫/映画監督『戦ふ兵隊』 発行:梨の木舎 A5 254頁 定価 2,200円+税 ISBN 978-4-8166-2401-8 C0021 この危うい時代を私たちはどう生きるのか? 「聖戦」とは、「東洋平和」とは何だったのか? 実態は「強制連行」であり、「従軍慰安婦」であり、「731部隊」ではなかったか。 戦争の時代を生きた7人から、あなたにつなぐ《歴史総合》。 目次 鶴見和子:「小さな民」の視点から 北沢洋子:カイロで目からウロコが落ちた 鄭敬謨:板門店で“アメリカ”が見えた 高崎隆治:戦争と性――語られなかった強かん 岡本愛彦:軍隊とはこんなところだった 湯浅謙:「生体解剖」は日常業務だった 亀井文夫:占領軍に没収された『日本の悲劇』 著者 内海愛子(ウツミ アイコ) 早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻・歴史社会学・日本ーアジア関係史 早稲田大学平和学研究所招聘研究員・恵泉女学園大学名誉教授 主要著作: 『朝鮮人BC級戦犯の記録』勁草書房、1982年・岩波現代文庫、2015年 『死刑台から見えた二つの祖国』(共編著)梨の木舎、1992年 『日本軍の捕虜政策』青木書店、2005年 『村井宇野子の朝鮮・清国紀行』(編)梨の木舎、2021年
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大衆映画の戦後社会史ーあの時代の風景と人びとの気分を観直す
¥2,750
『大衆映画の戦後社会史ーあの時代の風景と人びとの気分を観直す』 天野惠一 著 発行:梨の木舎 A5 272頁 定価 2,500円+税 ISBN 978-4-8166-2402-5 C0074 邦画は単に「娯楽の王様」だったわけではない。 「特攻」から戦争を、「ゴジラ」から戦後の高度成長を、「若者たち」から戦後民主主義を描いてきた。 映画の世界から戦後日本の社会史を考える論考エッセイ集。 目次 Ⅰ 邦画は単に「娯楽の王様」だったわけではなかった ◆戦後の太陽・石原裕次郎/◆原爆と戦後、「実在」と「虚妄」をめぐって/◆電力と「破砕帯」(断層)、そして死者について戦後史の中で考える/◆〈偽大学生〉に出会うまで/◆〈明朗な不良性〉をめぐって/◆任侠の美学から野良犬の〈醜学〉へ――文太映画の時代――/◆敗戦70年ー「特攻」後70年〈大西瀧治朗〉という問題/◆『あゝ決戦航空隊』(監督・山下耕作 1974年、東映)/◆象徴天皇制国家70年――〈天蓋つき戦後民主主義〉という問題/◆敗戦最大の政治神話――「聖断」神話をめぐって/◆ヒバク七〇年――〈被爆都市長崎〉の「暴力団」(ヤクザ)映画/◆60年安保闘争と2015年の闘争――「若者たち」の運動をめぐって/◆国家的「公」と「私」的利害優先原理の民主主義/◆戦争は〈人間の顔〉をしていない/◆〈象徴天皇制〉と「グラマ島」デモクラシー/◆惨事便乗型国家〈軍事主義〉の正体――「ゴジラ」と「シン・ゴジラ」他 著者 天野惠一(アマノ ヤスカズ) 1948年生まれ。著書:『危機のイデオローグ 清水幾太郎批判』批評社、1979年/『皇室情報の読み方 天皇制イデオロギー論』社会評論社、1986年/『情報社会の天皇制 続天皇制イデオロギー論』社会評論社、1988年/『全共闘経験の現在』インパクト出版会、1989年、増補新版1997年/『マスコミじかけの天皇制』インパクト出版会、1990年/『メディアとしての天皇制』インパクト出版会、1992年/『「恋愛結婚」じかけの天皇制』インパクト出版会、1993年/『「無党派」(ノンセクト)という党派性 生きなおされた全共闘経験』インパクト出版会、1994年/『反戦運動の思想 新ガイドライン安保を歴史的に問う』論創社、1998年/『[無党派運動]の思想[共産主義と暴力]再考』インパクト出版会、1999年/『沖縄経験〈民衆の安全保障〉へ』社会評論社、2000年/『「日の丸・君が代」じかけの天皇制』インパクト出版会、2001年/『災後論 核(原爆・原発)責任論へ』インパクト出版会、2014年
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君たちに伝えたい④ ぼくが生まれた新宿、柏木団の人々と関東大震災。
¥2,970
『君たちに伝えたい④ ぼくが生まれた新宿、柏木団の人々と関東大震災。』 中條克俊 著 発行:梨の木舎 A5 269頁 定価 2,700円+税 ISBN 978-4-8166-2306-6 C0011 新宿・柏木、そこに住居をもたない人たちも、暇さえあれば……クラブのようにして集まっていた。社会主義者の巣クツとなり、警察では『柏木団』などと呼んでいた。 著者(ぼく)は柏木に生まれた。時間を遡れば、野枝や須賀子や大杉や幸徳とすれ違っていたかもしれない。理想の実現をめざした初期社会主義の人々は、「不逞団体」とされた朝鮮人と共に、関東大震災の混乱の只中にまっ殺される。 目次 1章 新宿・柏木を歩く 2章 平民社と「柏木団」 3章 関東大震災直後に何が起きたか 4章 ぼくの授業実践 著者 中條 克俊(チュウジョウ カツトシ) 1956年東京都新宿区柏木(現北新宿)生まれ。 新宿区立淀橋第七小学校、淀橋中学校(いずれも廃校)、都立新宿高校に 学び、埼玉大学卒業後1981年より埼玉県公立中学校教員(朝霞市、社会科)となり、戦争と平和を研究テーマに、地域の掘り起こしに専念した。2017年3月に定年退職後、駿河台大学、国士舘大学、立教大学の非常勤講師を経て、2021年より中央大学文学部特任教授(教職課程担当)。歴史教育者協議会会員(副委員長)。 主な著書に『中学生たちの風船爆弾』(1995年、さきたま出版会)、『君たちに伝えたい、朝霞そこは基地の街だった。』(2006年、梨の木舎)、『君たちに伝えたい② 朝霞、キャンプ・ドレイク物語。』(2013年、梨の木舎)、『君たちに伝えたい③朝霞、校内暴力の嵐から生まれたボクらの平和学習。』(2017年、梨の木舎)がある。
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忘れられた思想家 山川菊栄
¥7,480
『忘れられた思想家 山川菊栄』 フェミニズムと戦時下の抵抗 鈴木裕子 著 発行:梨の木舎 A5 並製 728頁 定価 6,800円+税 ISBN 978-4-8166-2203-8 C0021 1910 年代後半、菊栄は「女われら」の自主自立を訴え登場した。 女性を性役割分業へと強制する男社会の告発、良妻賢母主義への論駁は、今日のフェミニストの主張にまっすぐにつながる。 それにつけても日本もまた国内にしっかりした民主的政権を確立し、社会的、経済的な改革を行うことが必要 〔中略〕 アジアの進歩的勢力が何百年の暗黒時代を蹴破って力強く前進しつつある時、日本だけいつまでも半独立の姿で光に背をそむけ、腐敗した泥沼の中に浮き沈みしていいものでしょうか。 「アジア社会主義会議と日本」『婦人のこえ』 1954年12月号 菊栄は、1910年代後半、論壇に登場した。女性を性役割分業へと強制させる、新旧の良妻賢母主義に激しく駁論し、「女われら」の息吹もなまなましく、女性の自主、自立を力強く訴えた。男本位につくられた社会に対する告発で、まさしく今日のフェミニストの主張に直結するものであった。山川菊栄の廃娼論、「母性と労働」両立論、家事労働論、産児調節論、セクシュアリティをめぐっての「性暴力」認識などは、今日もなおみずみずしさを失ってはいない。 (中略) 当時の平塚らいてうの最大の関心は、女性としての「自我」の拡充にあった。菊栄にとっては、 資本主義社会の不平等、不公正にあった。そのもとにあって非人間的に遇され、差別と蔑視の境 遇に追いやられている、「社会的弱者」に対する視点がより強く存在していたことに尽きる。(本文より) 【目次】 はしがき 序章 1章 菊栄の生い立ち 2章 社会主義、フェミニズムへの関心、山川均との結婚 3章 山川菊栄のフェミニズム思想と反軍国主義 4章 山川菊栄の「帝国のフェミニズム」批判と階級社会批判 5章 社会主義女性思想と社会主義運動の展開 6章 労働組合婦人部論争と「婦人同盟」問題 7章 帝国のフェミニズム・植民地主義批判 8章 山川菊栄の時局・戦争批判 9章 「国体観念」呪縛、民衆と女性の生活の疲弊 10章 戦争抵抗者の生き残り戦略ー生活者の視点を貫く 11章 敗戦と山川菊栄 12章 非武装中立・平和主義・社会主義へ 【著者プロフィール】 鈴木 裕子(すずき ゆうこ) 1949年東京生まれ、早稲田大学院文学研究所修士課程日本史学専攻修了。 労働運動史・組合史編纂・執筆に携わる一方、女性史・社会運動史研究に従事。 各地の大学での非常勤講師を経て、早稲田大学文学学術員元教員。早稲田大学ジェンダー研究所招聘研究員。 主要著書:『広島県女性運動史』ドメス出版、『フェミニズムと戦争協力 婦人運動家の戦争協力』マルジュ社、 『山川菊栄集』岩波書店、『堺利彦女性論集』三一書房、『フェミニズム、天皇制、歴史認識』インパクト出版会、 『ジェンダーの視点からみる日韓現代史』梨の木舎、『金子文子 わたしはわたし自身を生きる』梨の木舎 など多数。
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民衆の自己教育としての「自由大学」
¥3,520
『民衆の自己教育としての「自由大学」』 上田・魚沼・八海・伊那・福島・上伊那・松本・群馬・(越後)川口 長島 伸一 著 発行:梨の木舎 A5 並製 304頁 定価 3,200円+税 ISBN 978-4-8166-2201-4 C0021 1921年11月、真理と自由を熱烈に求め、社会的創造への参画を求めた青年たちによって、自由大学は始まった。民衆の権利「普通選挙」実施に向かう時代のなかで、彼らの学びが続いた。それから100年、ネット時代の私たちが彼らここから汲みあげるものは何か。 講座は、恒藤恭「法律哲学」、高倉輝「文学論」、出隆「哲学史」、土田杏村「哲学概論」、世良寿男「倫理学」、今中次麿「政治学」、谷川徹三「哲学史」など、そうそうたる教師人を招いて実施された。 【目次】 1章 若者たちの熱意から始まったーー上田(信濃)自由大学 2章 新潟県の2つの自由大学ーー魚沼・八海 3章 信南(伊那)自由大学へ広がる 4章 各地の自由大学ーー福島・上伊那・松本・群馬・(越後)川口 【著者プロフィール】 長島 伸一(ながしま しんいち) 1947年横浜市生まれ。1970年上智大学文学部新聞学科、1972年法政大学経済学部卒。 法政大学大学院社会科学研究科修士・博士課程を経て、1990年長野大学産業社会学部助教授、1995年同教授。 産業社会学部長、副学長を経て、2016年退職。長野大学名誉教授。 主著 『世紀末までの大英帝国』(法政大学出版局、サントリー学芸賞) 『大英帝国─最盛期イギリスの社会史』(講談社現代新書) 『ナイチンゲール』(岩波ジュニア新書) 共編著:『講座・英国文化の世紀』全5巻(研究社出版)『自由大学運動の遺産と継承─90周年記念集会の報告』(前野書店) 共著:『経済学の現在』(昭和堂)『クラブとサロン』(NTT出版)、『上田自由大学とその周辺』(郷土出版社)ほか
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三鷹事件 無実の死刑囚 竹内景助の詩と無念
¥1,320
『三鷹事件 無実の死刑囚 竹内景助の詩と無念』 石川 逸子 著 発行:梨の木舎 四六版 並製 176頁 定価1200円+税 ISBN 978-4-8166-2202-1 無実の者を死刑にするという間違いがどうして起こったのか? 詩人である石川逸子さんは、遺された詩を紹介しながら、冤罪事件に迫る。 【三鷹事件とは】 今から72年前1949年7月15日三鷹駅での電車暴走により、6名が死亡し20名近くが重軽傷を負った。竹内景助さんは犯人だとして逮捕され、最高裁で死刑が確定した。その後脳腫瘍により1967年45歳で獄中死する。 しかし専門家の鑑定により、事件が複数犯行だとされた。さらに有罪の決め手とされた目撃証言についても、暗がりでの人物の識別は不可能だとされた。 1968年再審請求が出されたが、東京高裁裁判所第4刑事部は棄却。2011年第2次再審請求が出された。現在、第5刑事部に係属し、再審開始決定を切望している。 【目次】 序文・再審請求弁護団長・高見沢昭治 1 はじめに 2 三鷹事件のあらまし 3 非党員の竹内さんの逮捕 4 虚偽の自白へ 5 第一審判決 6 無期懲役から死刑へ 7 最高裁に向けた闘い 8 一票差の死刑宣告 9 再審への闘い 10 無実の証拠の数々 11 遠い思い出 12 無念の獄死から 13 遺族の想い 【著者プロフィール】 石川 逸子(いしかわ いつこ) 1933年、東京生まれ。日本現代詩人会会員。 1982年よりミニコミ通信『ヒロシマ・ナガサキを考える』 主な著書に、『オサヒト覚え書き―亡霊が語る明治維新の影』『日本軍「慰安婦」にされた少女たち』(岩波ジュニア新書『〈日本の戦争〉と詩人たち』(影書房)など。 主な詩集に、『新編 石川逸子詩集』『定本 千鳥ケ淵へ行きましたか』『ぼくは小さな灰になって…。―あなたは劣化ウランを知っていますか?』ほか
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晶子からあなたへ
¥1,100
『晶子からあなたへ』 阿笠清子 著 発行:梨の木舎 A5 並製 77頁 定価 1,000円+税 ISBN 978-4-8166-2103-1 C0074 晶子、らいてう、わか、菊栄の4人が帰ってきた! コロナ禍のいま問われる、私たちの生き方とは? 阿笠清子、“いのち”をテーマにした約40作の脚本の集大成 『山の動く日来たれ』では女性にエールを贈りましたが、今作では全人類に呼びかけます。“想像力さえあれば人は必ず分かり合える”との私の信念を、演劇という手段で俎上に載せてみました。 日々変化する情報に右往左往することなく、自らの立ち位置を見極めてほしいとの思いを込めて。(本書「あとがき」より) 【著者プロフィール】 阿笠清子 あがさ きよこ 1948年6月15日、大阪市生まれ。立命館大学卒業。 1970~79年、「大阪放送劇団」に所属し、俳優・司会などに携わる。 1984~2009年「おとなと子どもの混成劇団エンジェル」を主宰。 2006年に「与謝野晶子倶楽部」の依頼で「晶子、愛をうたう」を作・演出。 その続編となった「山の動く日来たれ」は、12回の公演を重ねる。 著書 『翔け!エンジェル-おとなと子どもの劇づくり』(1987年) 『劇ってほんッまおもろいねん』(2003年) 『晶子、愛をうたう』(2007年) 『おばあちゃんの居場所』(2013年) いずれも梨の木舎
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走る高齢者たち オールドランナーズヒストリー
¥2,200
『走る高齢者たち オールドランナーズヒストリー』 学徒出陣・ JSP(降伏日本軍人)・復員・国労書記・詩人・ランナー 福田 玲三 著 発行:梨の木舎 A5判 並製 188頁 定価 2,000円+税 ISBN 978-4-8166-2006-5 C0021 平和でなければ走れない!! 96歳、走るのはボクの夢だった。 (「はじめに」より) スイス西部、レマン湖の北岸にある観光・保養都市ローザンヌ。この地で2018年10月28日に行われたローザンヌマラソンは最悪の気象条件下だった。当日朝の気温は°5C、みぞれが降っていた。日本から同伴してくれた長女と一緒に、現地に住む次女の夫にスタート地点まで送ってもらい車を降りるとき、みぞれは一段と激しくなってきた。 木陰で雨をしのぎ、防寒用のオーバーは着たまま、その上にレインコートを羽織った。傍らのランナーたちを見ると、オーバーで隠れた背中のゼッケンをズボンに移している。「いまさら手間のかかることを…」と思いながら、私も慎重を期して、娘に手伝ってもらい、ゼッケンを背中から脚に移す。頭には毛の帽子、首には白いタオルを巻き、手には毛糸の手袋、これでノルデックポールを握る。完走したい! ・・・(中略)・・・ 雨は復路のころには上がり、気温も高まった。湖畔のベンチから波静かなレマン湖を眺め、心安らかなひと時に我を忘れた。こうして国内外のマラソン大会に参加できるのも、大きな戦争がないからだと思わずにはいられなかった。人生100年時代といわれる今、走り、歩く喜びをともに分かち合いたい。その思いを伝えたくて一冊の本にまとめ、共に戦争の時代を生き抜いた全国各地の最高齢ランナーの記録も載せた。お金を掛けないで健康を願っている人たちへのヒントになれば、無上の喜びだ。人々に感謝し、歩くことは万病の薬と念じながら、私は今日も歩き、その途中で筋トレに励んでいる。2020年東京オリンピックは新型コロナウイルスが世界的な広がりをみせて感染・拡大した影響でパラリンピックを含め今年夏の開催が来年夏に延期されたが、平和があってこそのオリンピックだ。「はじめに」の最後に生存している戦場体験者の一人として、「平和だからこそ走れる」ということ一言を明記しておきたい。 【目次】 はじめに~スイス・ローザンヌマラソン大会に参加して わたしの前半生 ︱︱生いたち・兵役・JSP・復員…… 1 生い立ち 2 兵役 3 JSP(日本降伏軍人)としてマレー半島で労役 4 復員・国労書記・国鉄詩人連盟 わたしの後半生 ︱︱平和だから走れる・走る喜び「完全護憲の会」と遅咲きのランナー 1「完全護憲の会」の設立 ︱︱90歳から 2 マラソン詩集 ︱︱55歳から82歳までの作品 3 ホノルルマラソン報告 (2016年12月) 4 最高齢ランナーを訪ねて 中野陽子さん(84歳)~さわやか市民ランナー 阿南重継さん(95歳)~2つのギネス認定証 鈴木金作さん (94歳)~地域に根差したマラソン人生 吉田隆一さん (91歳)~走れる幸せに感謝 出島義男さん(98歳)~マラソン人生 いろは歌 永田光司さん(99歳)~700回を超える大会出場 塩田富治さん(93歳)~ホノルルマラソン“炎のランナー” 参考文献・資料 あとがきに代えて ~96歳・がんを克服し歩行も再開 【著者プロフィール】 福田 玲三(ふくだ れいぞう) 1923年11月29日生まれ、96歳。岡山県津山市出身。 学歴 大阪外国語学校(現大阪大学外国語学部)フランス科卒 兵歴 1943年 学徒出陣で入営 1947年11月 南方より帰国、復員 職歴 1949年 国鉄労働組合に書記として就職 1984年 定年退職
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対決!安倍改憲 東北アジアの平和・共生と新型コロナ緊急事態宣言
¥1,760
教科書に書かれなかった戦争 PART71 『対決!安倍改憲 東北アジアの平和・共生と新型コロナ緊急事態宣言』 高田健 著 発行:梨の木舎 A5判 並製 173頁 定価 1,600円+税 ISBN 978-4-8166-2004-1 C3031 市民と野党の共同の現場からの熱い報告。分断を乗り越え、日韓市民の運動の連帯を実現した30ヶ月の記録 推薦:小森陽一 「九条の会」事務局長 (まえがきより) 「安倍改憲」という奇怪な改憲策動とのたたかいがまる3年を迎えようとしている。 憲法9条は残して、あらたに自衛隊の根拠規定を付け加えるという、自民党の改憲運動の歴史から見ても異様な改憲論だ。しかし、この改憲論は変化球であるだけに打ち返すにはいささか容易ではない。 ・・・ 本書の刊行を準備している最中、4月7日、安倍首相は「緊急事態宣言」を発令した。このことは、今後の日本の市民運動をとりまく情勢の重大な転機となるに違いない。 本書が全国各地で奮闘している市民運動の仲間たちのたたかいにいくらかでも役に立つなら、この上なく嬉しい。近い将来、安倍改憲阻止の勝利の盃をこうした市民の皆さんとともにかわすことができることを切に願っている。 2020年4月8日 高田 健 【目次】 1章 連帯と共同の輪を広げる 安倍独裁改憲=ショックドクトリンとの闘い 2019年12月5~7日「北東アジアの平和共存に向けた日韓平和フォーラム」(韓国感江原道春川市での報告) 日韓市民の連帯運動の前進のために 2章 市民と野党の共闘を再構築 『週刊金曜日』連載① 2017――2018年の動き 3章 国会内外で続く改憲発議阻止の闘い 『週刊金曜日』連載① 2019――2020年の動き 資料 自民党「改憲4項目」条文素案全文 〈日本知識人の声明〉韓国は「敵」なのか 〈韓国知識人の声明〉東アジアにおける平和の進展のために 【著者プロフィール】 高田 健(たかだ けん) 1944年12月 福島県郡山市生まれ 1965年 早稲田大学文学部中退 1999年12月 許すな!憲法改悪・市民連絡会結成(現在事務局長) 2004年6月 九条の会結成を準備 2007年4月 衆議院憲法調査特別委員会中央公聴会の公述人で論述 2014年2月 戦争をさせない1000人委員会結成に際し事務局次長 2014年3月 憲法9条を壊すな!実行委員会結成に参加 2014年12月 戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会結成に参加 2015年12月 韓国の第3回李泳禧賞受賞 2015年12月 安保法制廃止と立憲政治回復のための市民連合(略称:市民連合)結成よびかけに参加。運営委員 2016年9月 戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会共同代表に就任 2017年8月 安倍9条改憲NO!全国市民アクション運営委員 連絡先 101-0061 東京都千代田区神田三崎町3-3-3-402 Tel 03-3221-4668 FAX 03-3221-2558 mail kenpo@galaxy.ocn.ne.jp ○著書:『改憲・護憲 何が問題か〜徹底検証・憲法調査会』(技術と人間 2002年12月)、『護憲は改憲に勝つ〜憲法改悪国民投票にいかに立ち向かう』(同 2004年10月)、『9条が、この国を守ってきた。』(梨の木舎 2006年9月)、『自衛隊ではなく、9条を世界へ』(同 2008年10月)、『2015年安保 総がかり行動』(同 2017年3月) ○共著:『中高生からの平和憲法Q&A』(晶文社 2011年8月)など
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韓国現代史の深層 「反日種族主義」という虚構を衝く
¥3,080
『韓国現代史の深層』 ――「反日種族主義」という虚構を衝く 金 東椿 著 佐相 洋子 翻訳 李 泳采 解説・監訳 発行:梨の木舎 A5 並製 350頁 定価 2,800円+税 ISBN 978-4-8166-2002-7 C3022 気鋭の韓国の社会学者による、日本における『反日種族主義』批判の書 解説・李泳采(恵泉女学園大学大学院教授) 韓国現代史の連続性と断絶性、その原因と背景を緻密に分析して明らかにした本が今までにあっただろうか? 日本でもベストセラー(?)となっている『反日種族主義』の問題点を根本的なところから批判的に検討する本『韓国現代史の深層―「反日種族主義」という 虚構を衝く』(金東椿著、梨の木舎出版)が翻訳出版されました。 著者の金東椿先生は、盧武鉉政権当時、真実和解委員会の常任理事として、韓国過去事清算をリードしてきた知識人です。文在寅政権に入って、なぜ改革が限界に直面していたのか、今日(4月15日)の韓国総選挙で市民社会は何を目指しているのか、「反日種族主義」の根本的な問題点はどこにあるのだろうか、韓国現代史の深層を根本から取り直している貴重な著作です。 【目次】 1章 民衆は国を失い、国は主人を失って———植民地と分断…………… 17 2章 「自由世界」の最前線———国家宗教になった反共・親米…………… 109 3章 闘いながら働いて、働きながら闘え——近代化の影…………… 209 ◉日本語版への補論――日本における『反日種族主義』旋風を批判する。 1.かれらは公に「親日派」を宣言した… 2.種族主義とは何か 3.「植民地征服」は「恩寵」である、について 4.重要な事実の隠蔽 5.朝鮮戦争の火種 ◉解説 李泳采…………… 335 「反日種族主義」の虚構を越えて―― 過去への懺悔と新時代への決意があるというなら、誰もが読まねばならない 李泳采(恵泉女学園大学教授) 【プロフィール】 著者 金東椿(キム・ドンチュン) 1959年、慶尚北道生まれ。社会学者。ソウル大学大学院で社会学博士学位を取得。『経済と社会』編集委員長、参与連帯政策委員長、真実和解のための過去事整理委員会常任委員などを歴任。現在聖公会大学社会学部教授。 日本で読める著作としては、『近代の影―現代韓国社会論―』(青木書店)、『朝鮮戦争の社会史』(平凡社)がある。 翻訳 佐相洋子(さそう・ようこ) 東京都出身。慶応義塾大学文学部史学科卒業。恵泉女学園大学大学院平和学研究科修士課程修了。 翻訳に『韓国・独裁のための時代』(彩流社)がある。 解説・監訳 李泳采(イ・ヨンチェ) 1971年韓国生まれ。恵泉女学園大学大学院教授。 著書に、『なるほど!これが韓国か』(朝日新聞社)、『韓流が伝える現代韓国』(梨の木舎)、『犠牲の死を問う』(梨の木舎)、『東アジアのフィールドを歩く―女子大学生がみた日中韓の素顔』(梨の木舎)『今、朝鮮半島は何を問いかけるのか』(彩流社)など。
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金子文子 わたしはわたし自身を生きる 手記・調書・歌・年譜
¥3,960
※2020年5月3刷決定! [増補新版] 金子文子 わたしはわたし自身を生きる 手記・調書・歌・年譜 鈴木 裕子(編) A5判 310頁 並製 定価 3,600円+税 大逆罪で死刑判決を受け、獄中で縊死。弱いもの小さいものに心をよせ、明快な言葉と論理で天皇制に直接対峙し、自分の生を生ききった、23歳の生涯。 ●獄中手記「何が私をこうさせたか」全文、裁判尋問調書、獄中歌集を収録 ●2019年に映画『金子文子と朴烈』(イ・ジェフン、チェ・ヒソ出演、イ・ジュンイク監督)が公開され、現在DVD販売中。 金子文子は1903年横浜に生まれ、大逆罪で死刑判決を受け、減刑されるが獄中で縊死。極貧のなかで子ども時代をすごし、祖母に虐待を繰り返される朝鮮での暮らしのなかで、3.1独立運動に遭遇、朝鮮独立運動に深く共感する。弱いもの小さいものに心をよせ、明快な言葉と論理で天皇制に直接対峙し、自分の生を生ききった、23歳の生涯であった。 ●「権力の前に膝を折って生きるよりは、死して自分の裡に終始」した、金子文子の生涯を浮き彫りにする。増補新版の刊行! ●二〇〇六年に刊行した旧版(品切)に収録できなかった部分をいれ、獄中手記「何が私をこうさせたか」を全文収録 ●この一冊で金子文子の思想と行動がわかる ※収録に当っては、旧著と同様、旧字体を新字体に、歴史的かな遣いを現代かな遣いに改め、さらに難読語はかなに開き、ルビを付す。また旧著に付した年譜に加筆削除し、参考文献等をも挿入 【目次】 ・何が私をこうさせたか 忘れ得ぬ面影 栗原一男/添削されるに就いての私の希望/父/母/母の実家/新しい家/朝鮮での私の生活/村に還る/虎口へ/父よさらば/東京へ/新聞売子/露店商人/女中奉公/街の放浪者/仕事へ-私自身の仕事へ! ・調書 ・獄中歌集 ・解説 鈴木裕子 ・金子文子年譜 ・あとがき 【著者より】 『金子文子 わたしはわたし自身を生きる』増補新版に寄せて 今般、二〇〇六年に刊行した『金子文子 わたしはわたしを生きる』が品切れになったのに際し、旧版では、全文を収録できなかった『何が私をこうさせたか』を全部収録しました。収録に当っては、旧著と同様、旧字体を新字体に、歴史的かな遣いを現代かな遣いに改め、さらに難読語はかなに開き、ルビを付けました。また旧著に付した年譜に加筆削除し、参考文献等をも挿入しました。 金子文子の思想と行動は、本書を読まれることによって、その大凡を知ることができるかと存じます。文子が死去してから八十六年余経過しますが、文子の願いとは逆に、日本と韓国朝鮮との間には、さまざまな未解決の問題があり、また天皇制は、戦前戦中の神権天皇制から象徴天皇制と衣を脱ぎかえたものの、依然として存在し、市民の上に重くのしかかっています。 天皇制は、まだこの国ではタブーとされ、天皇・天皇制の批判をすることは、事実上、メジャーな言論機関からは排除されています。このため、植民地支配、侵略戦争に天皇や天皇制が大きな責任を有し、その罪について明らかにすることはなかなか困難といえます。 さて、日本軍「慰安婦」(性奴隷)問題が争点化されてから二十二年あまり経過しますが、この「慰安婦」制度を生み出したのは、天皇制国家であり、天皇の軍隊といわれた「皇軍」、すなわち日本軍です。この問題も依然と未解決のまま、被害者は年々亡くなっています。 天皇・天皇制は、日本以外の地域の人びとにとっては、大方忌わしいものと認識されているでしょう。しかし、日本社会では、そうした歴史認識を共有できていません。この結果、とりわけ韓国朝鮮、中国台湾の人びとと日本市民との間にいまも歴史認識・事実認識の上で大きな隔たりがあるといえるでしょう。 金子文子は、少女期を植民地朝鮮で暮し、朝鮮人にたいする苛酷な仕打ち、虐待、搾取、酷使を目の当たりにし、植民地支配、さらに帝国主義の基盤となっている天皇制の矛盾を鋭く衝いた女性です。わずか二十三年の人生でしたが、わたくしたちが金子文子に学ぶものはいまだに大きいものがあると思います。 最後に、旧著で「年譜」を作成してくださった亀田博さん、佐藤信子代表をはじめとするやまなし金子文子研究会の方がた、また本書を刊行してくださった梨の木舎の羽田ゆみ子さんに感謝します。 2013年2月25日 鈴木裕子 【著者プロフィール】 鈴木 裕子(スズキ ユウコ) 1949年東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程日本史学専攻修了。 主な単著に『女たちの戦後労働運動史』(未来社、1994年)、『フェミニズムと朝鮮』(明石書店、1994年)、『戦争責任とジェンダー』(未来社、1997年)、『天皇制・「慰安婦」・フェミニズム』(インパクト出版会、2002年) 主要編著・共著に『山川菊栄評論集』(岩波書店、1990年)、『日本女性運動資料集成』全11巻(不二出版、1993〜1998年) 『ジェンダーの視点からみる日韓近現代史』(梨の木舎 2005年) (上記内容は本書刊行時のものです。) ISBN 978-4-8166-1301-2 C0023 2013年3月発売
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わたしの戦後史
¥2,860
『わたしの戦後史』 95歳、大正生れ、草の根の女のオーラルヒストリー 戦争の「痛み」を知る世代が求め続けたもの 谷 たみ 語り 堀江 優子 編著 発行:梨の木舎 A5 並製 264頁 定価 2,600円+税 ISBN 978-4-8166-2001-0 C0021 戦争の「痛み」を受け継ぐということはどういうことだろう? 大正生れ、95歳の谷さんの戦後史から、その意味を考える。 語り手の明晰な記憶力と聞き手のすぐれた調査能力により浮かび上がる詳細な戦後の民衆史。人名や事項の充実に驚嘆する。 推薦・上野千鶴子(社会学者) 女も戦争の加害者だった...「黙っていたら戦争につながる」と声を挙げつづけた95年の生涯。 戦後日本の良心は、谷たみさんのような草の根の活動に支えられてきた。 ひとりの女性のオーラルヒストリーから見えてくる戦後反戦運動史。 【目次】 はじめに 1 人生の出発点 -戦時下に育ち、敗戦後の社会へ 2 堀川愛生園の子どもたちと暮らす 3 戦争責任を考える、市民運動に関わる 4 入管体制・国籍法の問題に関わる 5 「アジアの女たちの会」での活動 6 「慰安婦」問題に関わる 7 平和と人権、脱原発運動 注 おわりに 【著者プロフィール】 谷 たみ(たに たみ) 1924(大正13)年生れ。1944年9月東京女子大学高等学部卒業。1947年福島県の堀川愛生園に入職して14年間勤務。その後東京に戻り、中央公論社の校正の仕事に就く。ベトナム反戦運動に参加して以来、仕事や家庭生活の傍ら数々の市民運動に関わる。 堀江 優子(ほりえ ゆうこ) 1960(昭和35)年生れ。1983年東京女子大学文理学部史学科卒業。出版社勤務を経て、編集関係の仕事に従事。 共著に『自然なお産を求めて―産む側からみた日本ラマーズ法小史』(杉山次子・堀江優子共著、勁草書房、1996年)、編著に『戦時下の女子学生たち―東京女子大学に学んだ60人の体験』(教文館、2012年)がある。
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恵泉×梨花=日韓・女子大学の新たな挑戦
¥1,760
『恵泉×梨花=日韓・女子大学の新たな挑戦』 大日向 雅美/金 恵淑 編 金 恩實 他 著 発行:梨の木舎 A5判 並製 定価 1,600円+税 ISBN 978-4-8166-1808-6 C0037 激動する東アジア、同じような社会変動に直面する日本と韓国、変わらない男女格差の社会で、女子大学はどんな未来を選ぶのか? 隣り合う日韓2つの大学の3年間の研究討論の記録。 【目次】 発刊にあたって 恵泉×梨花 いま、女子大学生に必要な高等教育を考える(2018年) 基調講演 今、あらためて考える女子大学の意義と使命 大日向雅美 ジェンダー平等と女子大学の未来 金恩實 コメント アジア女性との連携 梨花グローバルエンパワーメントプログラムの経験から 李明宣 恵泉の授業を通じて女性学に出会いました 山川百合子 フロアから 農業、自然・生活園芸・共生に向かって 澤登早苗 恵泉の平和教育 「平和のエリート」を作らない 上村英明 まとめ 新しい試みははじまっている 「恵泉×梨花:生涯就業力シンポジウムの歩み」(2016~2017年) 日韓ジェンダー問題の現状と課題 基調講演 日本の女性雇用政策の現状と課題 武川恵子 韓国女性生涯就業の現状と大学の役割 金善旭 韓国女子教育の現状と課題 金恩實 座談会 本当に女性が生きやすい社会になっているでしょうか ~♯Me too運動の広がりと韓国社会における女性のネットワーク 大日向雅美 金恩實 内海房子 執筆者プロフィール 大学紹介 【編者・著者プロフィール】 大日向 雅美 おおひなた まさみ 恵泉女学園大学学長 お茶の水女子大学・同大学院修士課程修了。東京都立大学大学院博士課程満期退学。学術博士。1989年より恵泉女学園大学に勤務。2016年から現職。 NPO法人あい・ぽーとステーション代表理事。国の男女共同参画推進連携会議議長、少子化対策・社会保障関連の審議会等の委員を務めると共に、地域の子育て・家族支援のNPO活動にも取り組む。2016年男女共同参画社会づくり功労者内閣府総理大臣賞受賞。著書『母性の研究』『母性愛神話の罠』『「人生案内」にみる女性の生き方』など多数。 金 恵淑 きむ へすく 韓国梨花女子大学校(第16代)総長。1886年大学創立以降初めて直接選挙により選出された。米国シカゴ大学より哲学博士(1987年)取得。梨花女子大学哲学科教授(1987年~)及び哲学研究所所長、韓国哲学会元会長、世界哲学連盟(FISP)運営委員及び世界女性哲学会(IAPh)理事、元大統領諮問政策委員。韓国憲法裁判所諮問委員・大学教育協議会理事・ユネスコ韓国委員会委員(2014年~)、著書『女性と哲学』『カント 哲学の境界』『女性主義研究の挑戦と課題』など多数。 金 恩實 きむ うんしる 梨花女子大学校教授、前アジア女性学センター長。1993年米国カリフォルニア大学(UC)で学位取得、1995年から梨花女子大学女性学科で教鞭をとる。韓国の国民・国家形成と近代化過程における女性の変容をテーマに、女性の身体(「身」)に関する近代性、民族主義について研究を行う。現在はグローバル化、知識および権力と女性、アジア女性、植民地等をめぐって、ジェンダー学、近代文化史学の立場から広く研究活動を行い内外に発信を行っている。主な著作に『女性の身体、「身」の文化政治学』『性解放、性政治』(共著)「民族談論と女性」「植民地知識人ナヘソックの近代性を問う」など。 他
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しゃべり尽くそう! 私たちの新フェミニズム
¥1,650
しゃべり尽くそう! 私たちの新フェミニズム 著者:望月衣塑子(東京新聞)、伊藤詩織(ジャーナリスト)、三浦まり(上智大学)、平井美津子(公立中学教諭)、猿田佐世(新外交イニシアティブ(ND)代表) 発行:梨の木舎 A5判 並製 定価 1,500円+税 ISBN 978-4-8166-1805-5 C0036 東京新聞・望月衣塑子と様々な分野の4人の女性たちとのトークセッション 本名を出し素顔を出して性暴力を訴えた伊藤詩織さんと、権力と一体化した日本のメディア、加害者を擁護し被害者をバッシングする日本の社会について、性暴力をなくすために何をすべきかを、議論し、 上智大学政治学教授の三浦まりさんとは、日本がしてこなかった最たるものは、ジェンダー平等に手をつけなかったことで、ジェンダーギャップ指数114位を返上するためにまず女性議員を増やそうと、そのための具体策を提案し、 授業で「慰安婦」問題を教え続ける、大阪の中学校教師平井美津子さんとは、それが過去のことではなく、女性差別につながる現在の人権問題であり、沖縄など基地の街の女性への暴力などまさに同じ根っこを持つと語り合い、 新外交イニシアティブ(ND)代表で弁護士の猿田佐世さんとは、自発的対米従属の現状を変えるためにどうするかを議論する。日本のリベラル陣営が、日本のオールタナティブを発信することが必要だ!と。 ●女性(=アウトサイダー)が入ると変革が生まれます! 【目次】 言葉にできない苦しみを、伝えていくということ ジャーナリスト・伊藤詩織&東京新聞・望月衣塑子 女性=アウトサイダーが入ると変革が生まれる ――女性議員を増やそう 上智大学・三浦まり&望月衣塑子 「先生、政治活動って悪いことなん?」子どもたちは、自分で考えはじめている ――「慰安婦」問題を教え続けて 公立中学校教諭・平井美津子&望月衣塑子 自発的対米従属の現状をかえるために、オルタナティブな声をどう発信するか ――軍事・経済・原発・対アジア関係、すべてが変わる 新外交イニシアティブ・猿田佐世&望月衣塑子 【著者プロフィール】 望月衣塑子 もちづき いそこ 1975年、東京都生まれ。東京新聞社会部記者。著書に『権力と新聞の大問題』(集英社)など。2017年、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞を受賞 伊藤詩織 いとう しおり 1989年生まれ。ジャーナリスト。「アルジャジーラ」「エコノミスト」「ロイター」などの映像ニュースやドキュメンタリーなどの制作を行う。著書『ブラックボックス』(文藝春秋) 三浦まり みうら まり 1967年、東京生まれ。上智大学法学部教授。「パリテ・アカデミー」代表理事。著書に『私たちの声を議会へ:代表制民主主義の再生』(岩波書店)など 平井美津子 ひらい みつこ 1960年、大阪市生まれ。大阪府公立中学校教師。立命館大学・大阪大学非常勤講師。著書『「慰安婦」問題を子どもにどう教えるか』(高文研)など 猿田佐世 さるた さよ 1977年生まれ、シンクタンク「新外交イニシアティブ(ND)」代表・弁護士(日本・ニューヨーク州)。著書に『自発的対米従属 知られざる「ワシントン拡声器」』(角川新書)など
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過去から学び、現在に橋をかける ー日朝をつなぐ35人、歴史家・作家・アーティスト
¥1,980
教科書に書かれなかった戦争68 過去から学び、現在に橋をかける -日朝をつなぐ35人、歴史家・作家・アーティスト 朴 日粉(パク・イルブン)著 発行:梨の木舎 194頁 A5判 並製 定価 1,800円+税 ISBN 978-4-8166-1802-4 C0021 ●日朝交流に力を注いできた研究者や文化人や画家など35人へのインタビュー。 ●戦争前夜ともいわれるなかで、在日として一人の記者として話を聞き、 書き続け、「懸け橋」として立ち続けようとしてきた著者から日本社会への発信である。 【目次】 1 自分で考え、生きていくということ 「自分っちの排外主義をどうするんだ」 文芸評論家・斎藤美奈子 人びとの魂揺さぶる「人間賛歌」 作家・三浦綾子 「この国で覚悟せなんだら、何も言えへん」 随筆家・岡部伊都子 人のせいにしない、自分で考え、責任を引き受けて生きていきなさい 作家・吉武輝子(宮古あずさ) 愛せ! 怒れ! 勇気をもって闘え! ジャーナリスト・松井やより 2 気づきのために対話を重ねる 文化遺産守る平和の巡礼者 画家・平山郁夫 生涯かけて朝鮮観の歪みを正し、民衆の交わりを説く 古代史・上田正昭 他民族への畏敬の念を根本に 考古学・斎藤忠 「はじめに日本人ありき」の思い込み覆す 日本中世史・海民史・網野善彦 騎馬民族説ー朝鮮半島から多くの人々が日本に渡来した 考古学・江上波夫 「積石塚は高句麗に起源」、古代日朝交流の謎解明 考古学・大塚初重 3 声をあげ、行動しよう 日本現代史の闇を追いかけて 詩人・石川逸子 日本人の心の中に深く根をおろしているもの ジェンダー史・若桑みどり 悲しみの歴史が一人で立って、恨を背負う 免疫学者・能楽作者・多田富雄 「朝鮮人の死骸の目ん玉ば、からすが食うとよ」 画家・丸木俊 命ある限り、平和の大切さ訴えたい エッセイスト・海老名香葉子 在日の人は決して忘れない 元参議院議員・清水澄子 4 抑圧されている人の側で ジャーナリストは時代に批判的でなければ 編集者・安江良介 傲慢な権力、差別のシステムに怒りのペン ジャーナリスト・黒田清(矢野宏) 再び加害者の島になってはいけない 報道カメラマン・石川文洋 写真家冥利、厳冬の白頭山を空撮 山岳写真家・岩橋崇至 行動する作家、反戦へ桁外れの行動力 作家・小田実 5 過去の歴史に向き合うこと 「血で書いた真実を明らかにした」半生 歴史家・中塚明 「歴史の闇」を抉るひたむきな探求心と行動力 歴史家・山田昭次 言える時に言っておかねば 俳優・三國連太郎 大きな人間的魅力と包容力 政治家・久野忠治(近藤貞夫) 日朝の国交は2代にわたる悲願 政治家・宇都宮徳馬 6 助けたり、助けられたり、ほんとうの友だちとして 映画を通じて、日朝の懸け橋に 映画監督・山田洋次 助けたり、助けられたり。それが人間の基本 農民運動家・高橋良蔵 リーダーがまともかどうかは、朝鮮学校への態度で分かる 詩人・辻井喬 近い国だから仲良く、話し合ったら分かるはず 作家・渡辺淳一 安倍政権による「歴史認識のクーデター」 作家・辺見庸 あとがき 【著者プロフィール】 朴 日粉(パク・イルブン) 1954年島根県雲南市生まれ。 朝鮮新報文化部記者、2018年5月退社。ジャーナリスト。 著書に『明日に向かって』(彩流社)、『生涯現役在日朝鮮人―愛と闘いの物語』(同時代社)、『いつもお天道さまが守ってくれた―在日ハルモニ・ハラボジの物語』(梨の木舎)など。
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旅行ガイドにないアジアを歩く 増補改訂版『マレーシア』
¥2,200
髙嶋 伸欣、 関口 竜一、鈴木 晶著 発行:梨の木舎 192頁 A5判変型 並製 定価 2,000円+税 ISBN 978-4-8166-1801-7 C0026 紹介 ◎初版は2010年に刊行してから、8年で完売。増補頁をカラー8頁で追加。 口絵写真も改訂し、本文32頁をカラー頁に変えました。新装増補改訂版を、 皆さんのもとにお届けします。 ●過去をを見つめ、未来をひらく、1人で歩けるガイドブック。「新たな出会いと交流」を書き下ろし、本文一部をカラーとして増補!マレーシアの過去と現在を、口絵カラー8頁、地図20点、写真190点と証言・コラムで案内する。追悼碑45カ所を紹介。 ●ガイドは30余年にわたり100回近い旅を重ねてきた高嶋伸欣さんと、二人の高校教師関口竜一さんと鈴木晶さん。 「マラッカ郊外の農村で村の食堂に入り手まねで注文した。待つ 間に年配の店員が出てきて「日本人か」と聞いた。「それでは戦 争中に日本軍がこのあたりで住民を大勢虐殺したのを知っている か」と。ここからわたしの長い旅がはじまった」(はじめに) 目次 第1章 マレーシアを知りたい 第2章 クアラルン・プール(KL)とその周辺 第3章 ペナン島とその周辺・タイ国境地帯 第4章 ペラ州 第5章 マラッカとその周辺・ネグリ・セン・ビラン(NS)州 第6章 ジョホール・バルとその周辺 第7章 マレー半島東海岸 第8章 東マレーシア(ボルネオ島) 【著者プロフィール】 高嶋伸欣 (たかしま・のぶよし) 1942年生まれ。琉球大学名誉教授。高校教諭だった1975年以来、東南アジアでの皇軍による住民迫害を調査。その記述を削除させた検定に対し、横浜で教科書裁判を提訴(1993)。81年度「日本史」教科書検定で沖縄戦住民虐殺の記述削除以来、沖縄戦と教科書問題にも取り組んでいる。 関口竜一 (せきぐち・りゅういち) 1959年生まれ。埼玉県立高等学校教諭。1988年よりにマレー半島の戦争被害のスタディツアーに加わり、主にマレー半島東海岸における日本軍政の実態を調査。平和のための埼玉の戦争展実行委員。 鈴木 晶 (すずき・あきら) 1960年生まれ。横浜市立高等学校教諭。大学講師。1995年よりマレー半島のスタディツアーに参加、主に東マレーシア(ボルネオ島)における戦争被害を調べている。アジアフォーラム横浜、教科書市民フォーラムなどの活動にかかわる。 上記内容は本書刊行時のものです。
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君たちに伝えたい3 朝霞、校内暴力の嵐から生まれたボクらの平和学習
¥1,980
君たちに伝えたい3 朝霞、校内暴力の嵐から生まれたボクらの平和学習 中條克俊:著 定価:1800円+税 ISBN:978-4-8166-1706-5 C0021 Y1800E A5判 並製 198頁 発行日:2017年10月22日 1981年4月著者が着任した朝霞の中学は、校内暴力の嵐が吹き荒れていた。「日本1の荒れる学校」だった。 窓ガラスは割られ、天井には穴、トイレはドアがない、 自転車やオートバイを廊下に乗り入れる……。 なぜ荒れるのか? どうしたらいいのか? 著者たちは、子どもたち、保護者、地域の人びとと向き合い、 悩みながら考えた。 ◉非行を克服し、学校を再生させた、一つの教育運動史であり、 朝霞からの平和発信である。 【目次】 1 校内暴力の嵐 2 戦争は最悪の非行です 3 すべての学習は平和学習 おわりにーー「負の歴史」に学ぶ 巻末・私の平和授業実践史ほか 【著者プロフィール】 中條克俊 ちゅうじょう かつとし 1956年東京都新宿生まれ。埼玉大学経済学部卒業。1981年より埼玉県中学校教員となり、2017年3月に退職。4月より、駿河台大学非常勤講師。 歴史教育者協議会会員。 著書: 『中学生たちの風船爆弾』(1995年、さきたま出版会) 『君たちに伝えたい朝霞、そこは基地の街だった』(2006年、梨の木舎) 『君たちに伝えたい2朝霞、キャンプ・ドレイク物語』(2013年、梨の木舎)
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旅行ガイドにないアジアを歩く シンガポール
¥2,200
髙嶋 伸欣(著), 鈴木 晶(著), 髙嶋 道(著), 渡辺 洋介(著) シリーズ・叢書「旅行ガイドにないアジアを歩く」の本一覧 発行梨の木舎 A5判 160頁 並製 定価2,000円+税 紹介 シンガポールは多民族国家、熱帯の工業都市、国際都市だ。ところで、日本が占領した3年半の間に、日本がこの国にしたことを、知っていますか。見て聞いて歩いて、アジアの隣人との関係を考えてみよう。 目次 1章 シンガポールを知りたい 1 「国語」を模索し続ける国 2 外国人労働力に頼る経済発展 3 発端は工業化の成功だった――工業立国の「救いの神」となった石川島播磨と三菱重工 4 中継貿易の衰退と観光業の振興 5 観光戦略の要は?―MICE! ――国際会議場や見本市の整備と誘致 6 投資国家化するシンガポール 7 国内治安法とマスコミ 8 厳しい選択課程の教育制度 2章 シンガポール史の中の日本 1 シンガポール略史 ――早くからあった日本とのつながり 2 シンガポール空襲からマレー沖海戦の「大勝利」へ 3 「大検証 」―― 日本軍による華僑虐殺 4 「 昭南島」の人びとの暮らし ――昭南神社・最敬礼・奉納金 5 日本の降伏――連合国の戦犯裁判 6 BC級戦犯裁判とは? 7 血債問題――遅れて掘り起こされた過去 8 第2次世界大戦――歴史教科書の記述 9 住民殺害を正当化できますか? 3章 エリアガイド (1)シティ・中心部 1 訪ねるたびに変貌を続ける街 2 ボタニック ガーデンBotanic Gardens(植物園)と「初代ゴムの樹」記念碑 3 軍政下の「昭南時代」―日本語が必修?! 4 晩晴園―南国の孫文記念館 5 戦後50年に政府が建てた記念碑 (2)チャンギ・東部地区 1 現在――チャンギ空港をひかえる住宅地 2 ウビン島上陸は陽動作戦 3 日本人墓地公園(The Japanese Cemetery Park) 戦後50年に政府が建てた記念碑 ・その2 (3)ブキティマ・北西部地区 1 現在――かつての激戦地、いまは自然保護区 ○ブキティマ地区の地図 2 戦時中――日本の上陸作戦ー 熾烈な攻防戦 3 暗黒の「昭南時代」 ―旧フォード工場記念館 Memories at OLD FORD FACTORY 4 戦後50年に政府が建てた記念碑・その3 (4)ジュロン・南西部地区 1 現在 赤道直下の工業地帯発祥の地―― 増え続ける埋め立て地 2 日本軍の上陸地点に残る傷跡 3 キャンパスライフ 4 戦後50年に政府が建てた記念碑 ・その4 (5)セントーサ島地区 1 戦跡の島につくられたアミューズメント・パーク コラム シンガポールの新聞が見た日本 ①「非 軍事部門で先駆的な取組みを」 コラム シンガポールの新聞が見た日本 ②「正しい理解をもって共生することだ」 (6)お隣りへ 1 マレーシア・ジョホール州へ、サクっと国境を越えて 2 日帰り周遊の旅――セカンドリンクをわたってジョホール州(JOHOR)南部へ 3 ビンタン島――巨大な総合リゾート 旅を続けるあなたへ――歩く・見る・考える 高島伸欣 参考文献 シンガポール史略年表 あとがき 索引 著者プロフィール 髙嶋 伸欣(タカシマノブヨシ) 1942年生まれ。琉球大学名誉教授。1993年横浜で教科書裁判を提訴。沖縄と教科書問題にも取り組む。『旅しよう東南アジアへ』(岩波ブックレット)『旅行ガイドにないアジアを歩く-マレーシア』(梨の木舎) 鈴木 晶(スズキ アキラ) 1960年生まれ。横浜市内高校教員。部活動「グローカリー」などで若者と近現代史の現場を歩く。『旅行ガイドにないアジアを歩く-マレーシア』(梨の木舎) 髙嶋 道(タカシマ ミチ) 元私立北鎌倉女子学園中・高等学校教員。教科書問題を考える 「教科書・市民フォーラム」の活動に参加。『育鵬社教科書をどう読むか』(高文研2012) 渡辺 洋介(ワタナベ ヨウスケ) 1970年生まれ。歴史研究家。シンガポール留学で12年滞在。「歴史教科書に見る『戦争の記憶』」(『シンガポールを知るための65章』(明石書店) 上記内容は本書刊行時のものです。
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アングリー ヤング ボーターズ 韓国 若者たちの戦略的選択
¥1,870
平和をつくる6 アングリー ヤング ボーターズ 韓国 若者たちの戦略的選択 李泳采(著) A5判 144頁 並製 価格 1,700円+税 「わたし投票に行くけど、一緒に行かない?」 2016年4月13日に行われた韓国の総選挙は、与党の大敗北と野党勝利という結果をもたらした。 20代と30代の戦略的な投票参加がその原動力だった。 韓国の若者たちは、「1票の権利」を諦めず、さまざまな方法で選挙に参加し、保守与党と朴槿恵政権に対する審判の途を選んだ。 アングリーヤングボーターズ(Angry Young Voters)ともいわれる、彼らの戦略的な投票は、韓国の民主主義を再び軌道に戻した。日韓関係は連携している、韓国の今とこれからを日本の読者につたえる。 【目次】 1章 「民主化」後を生きる者として ――「T・K生」と東アジアの状況について語る 2章 韓国の歴史的な4・13総選挙と若者たちの戦略的選択 ――韓国市民社会の闘いに日本はどう応えていくのか 3章 韓国の市民社会からみた日本の政治状況 ――『ハンギョレ』連載「世界の窓」より 4章 韓国の「反日」は、なぜ今も続いているのか? ――日韓国交正常化50年をたどる 【著者プロフィール】 李泳采(イ ヨンチェ) 1971年、韓国生まれ。恵泉女学園大学教員。98年来日、専門は日韓・日朝関係。日韓の市民団体の交流のコーディネーター、韓国語、韓国映画や映像を通して現代を語る市民講座の講師を務める。「ヤスクニの闇に平和の灯を!東アジア4地域(日本・韓国・台湾・沖縄)キャンドル行動実行委員会」事務局、光州5.18財団発行の「アジアジャーナル」海外編集委員。 著書に『韓流がつたえる現代韓国』(梨の木舎 2010)、『アイリスでわかる朝鮮半島の危機』(朝日新聞社 2010)、『なるほど!これが韓国か-- -名言・流行語・造語で知る現代史』(朝日新聞社 2006)、『朴正煕―動員された近代化』(曺喜?著, 李泳釆監訳, 牧野波訳 彩流社 2013)、『犠牲の死を問う』(梨の木舎 2013)、共著『東アジアのフィールドを歩く――女子大学生がみた日・中・韓のすがお』(梨の木舎 2014)、『東アジアのフィールドを歩く2――女子大学生がみた日・中・韓の辺境地』(梨の木舎 2016)など。 (上記内容は本書刊行時のものです。) ISBN 978-4-8166-1607-5 C0031 2016年8月発売
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東アジアのフィールドを歩く2 女子大学生がみた日・中・韓の 「辺境地」
¥1,760
東アジアのフィールドを歩く2 女子大学生がみた日・中・韓の 「辺境地」 李泳采(イ・ヨンチェ)・ 恵泉女学園大学東アジアFSグループ 編著 発行 梨の木舎 112頁(50頁カラー) 定価1,600円+税 【News】2016.09.03 図書新聞にて紹介されました。 女子大学生が見て歩いて感じた東アジアの辺 境地11日間の奮闘記。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 緊張や葛藤がますます高まっている東アジアの中、女子大学生らが自ら日中韓の辺境地を訪問し、歴史や 文化を訪ねた。彼女たちは何を見て、何を食べ、誰と話し、どんな風に感じたか。 ●修学旅行の参考資料●国境を越える市民活動の書として。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日本海(東海)は◇の形をしている 巨大な海(池)である。それは、だれのものでもなく、共同の 生命の源泉である。 中心から排除された周辺や辺境地だからこそ、 この源泉を東アジアの共存と繁栄のために共有できるはずだ。 辺境地の絆こそ、東アジアの新しい未来の礎だ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 目次 1 わたしたちのフィールドスタディー ――日・中・韓の辺境地をめぐる11日間 2 それぞれのフィールド―― 歩いて、出会って、考えた 3 明日へ―― 東アジアの辺境地はわたしたちの希望だ ISBN978-4-8166-1605-1 C0022 初版発行年月 2016年5月 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【既刊好評発売中】 東アジアのフィールドを歩く ――女子大学生がみた日・中・韓のすがお 李泳采・ 恵泉女学園大学東アジアFSグループ [編著] ISBN978-4-8166-1402-6 C0022 ¥1600E
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クワイ河に虹をかけた男 元陸軍通訳 永瀬隆の戦後
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教科書に書かれなかった戦争 57 クワイ河に虹をかけた男 元陸軍通訳 永瀬隆の戦後 満田康弘(著/文 他) 発行:梨の木舎 四六判 並製 定価 1,700円+税 ●News 2016.07 著者・満田康弘氏が監督をされた映画「クワイ河に虹をかけた男」が岡山、東京、大阪などで上映中・公開予定です! ●紹介 たった一人の戦後処理 枕木1本、人1人といわれた「死の鉄道」(タイメン鉄道)の贖罪に人生を捧げた男の物語。いつも傍らに妻佳子さんがいた。 永瀬隆 1918年生まれ。陸軍憲兵隊の通訳としてタイ―ビルマ間を結ぶ泰緬鉄道に関わる。復員後、倉敷市で英語塾経営の傍ら、連合国捕虜1万3千人、アジア人労務者推定数万人の犠牲を出した「死の鉄道」の贖罪に人生を捧げる。タイ訪問は135回に及ぶ。本書はその長い道のりを20年にわたって取材してきた地元放送局記者の記録である。 ●目次 プロローグ 3 1章 たったひとりの戦後処理/初めてのタイ同行取材/テレメンタリー/カンチャナブリ/永瀬さんとの出会い/永瀬さんの生い立ち/泰緬鉄道と永瀬さん/オーストラリア人ジャーナリスト/たったひとりの日本人/カンチャナブリの戦争墓地/連合軍の墓地捜索隊/「マザー、マザー」/ジャングルの墓標/不思議な体験/クワイ河平和寺院/戦場にかける橋/本当のモデルは?/和解の再会/泰緬鉄道とは/JEATH戦争博物館/地獄の建設現場/「決して許さない」/スリー・パゴダ・パス/地獄の業火峠/元捕虜の冷たい拒絶 2章 アジア人労務者/元アジア人労務者に会う/声なき声/断崖絶壁の桟道橋/元米軍パイロットと会う/再びタイへ/大量の遺骨/ブーンタムさん/飯ごう一杯の恩義――看護学生に奨学金を/善意のメガネ/白骨街道/なつかしい顔/盛況の移動診療/ デイキンさんをしのぶ/ 3章 ナガセからの伝言/「ナガセ軍曹」登場/2人のナガセ/横浜の暑い日/カウラ事件/バターン死の行進/メーホンソン/日本兵を追悼する/クンユアム星露院/日本兵の夫を探して/タイ国鉄ナムトク線/ナガセからの伝言/オーストラリアの博物館/ ヘルファイヤー・パスを行く/クワイ河まつり/永瀬さんの「遺言」/ 4章 遠かったイギリス/ラジオ事件/子煩悩な父がなぜ…/「戦犯の子」と呼ばれて/ 届いた手紙/50年ぶりの再会/駒井さんの思い/特別感謝状/「親友」からのメッセージ/日英和解への動き/日の丸を焼いた男/青空の平和教室/クラウディア夫人を訪ねる/怒れる元捕虜/駒井さんの訪英/遠かったイギリス 5章 最後の巡礼/クワイ河を見下ろす銅像/佳子さんの異変/泰緬鉄道を世界遺産に/ 月日は流れて/永瀬さんの衰え/最後の巡礼へ/134回目のタイ巡礼/薄れゆく記憶/タイの「子どもたち」/ミャンマー国境へ/クワイ河の虹/佳子さんの不満/ 覚悟の手術/生きている証/4年ぶりのタイへ/まっすぐな心/喜びの再会/銅像と対面/よみがえる初巡礼/鉄橋の二人/兄に会いに…/コップン・カー/さらばカンチャナブリ/佳子さんとの別れ エピローグ/あとがき ●著者プロフィール 満田康弘(ミツダヤスヒロ) 1961年香川県多度津町生まれ。丸亀高校、京都大学法学部を卒業後、1984年、株式会社瀬戸内海放送(KSB)入社。主に報道・制作部門でニュース取材や番組制作に携わる。現在、報道制作ユニット岡山本社グループリーダー。2003年、ウナギにまつわる様々な謎を追った「うなぎのしっぽ、捕まえた!?」で日本民間放送連盟賞受賞など、ドキュメンタリー番組で受賞多数。 上記内容は本書刊行時のものです。
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東アジアのフィールドを歩く 女子大学生がみた日・中・韓のすがお
¥1,760
東アジアのフィールドを歩く 女子大学生がみた日・中・韓のすがお 李泳采(編著 | 編著), 恵泉女学園大学東アジアFSグループ(著/文 他) 発行梨の木舎 A5判 126頁 並製 定価1,600円+税 ISBN978-4-8166-1402-6 C0022 初版発行年月 2014年6月 本書は、恵泉女学園大学で行われているユニークな平和教育プログラム、東アジア社会コース体験学習(以下、東アジアFS)の学生による体験報告集。東アジアFSとは、国境を越えて日中韓のフィールドを実際に歩いて、それぞれの歴史や文化を比較体験し、また現地の若者や市民とのの交流を目指すトランスナショナルプログラム。 この本は女子大学生が、見て歩いて感じた12日間の東アジアの体験記。 【目次】 はじめに 李泳采、楊志輝、齊藤小百合 1 わたしたちのフィールドスタディ—日・中・韓をめぐる12日間 第1日 福岡・佐賀—朝鮮半島への架け橋 /コラム・福岡の強制連行から考える戦後責任 第2日 釜山・ソウル—朝鮮半島の玄関「釜山港」/コラム・戦後日韓関係と「韓流」の歩み 第3日 DMZ・春川—終わらない朝鮮戦争の現場 /コラム・第1のデートスポット「ナミ島」 第4日 ソウル— 植民地支配の遺産 /コラム・韓国はなぜ「反日」なのか 第5日 ソウル・仁川—近代港からアジアの港へ /コラム・韓国映画は北朝鮮をどう描いてきたのか 第6日 北京— 歴史の真実と記憶 /コラム・愛国教育から考える日中国交正常化 第7日 北京— 1000年を語る文化の都市 /コラム・北京オリンピックの華麗な花火とその影 第8日 北京・上海—中国の心臓部 /コラム・中国の運命を背負う新世代の指導者たち 第9日 上海— 多文化の街 /コラム・中国における日系企業の現況 第10日 上海—経済成長の「新天地」 /コラム・中国の経済は今後どうなるの? 第11日 釜山— 周辺から目指す中心都市 /コラム・釜山から韓国社会の行方が見える? 第12日 福岡—東アジア共同体を拓く /コラム・環黄海会議って何? 2 それぞれのフィールド—見て、聞いて、考えた *女性雇用の利点を考える—サムスン電子における女性積極採用策—秋元美穂 *中国における日系企業の労働事情—若者はなぜすぐ離職するのか—稗田美幸 *韓国社会における南北統一問題への関心—若者の認識を中心に—中村桃子 *中国における物流サービス業—日系物流サービス業の現状と課題—張璐穎 *韓国の非正規雇用の現状と課題—「ホームエバー・ハイパーマーケット」の女労働者問題を中心に—間宮美南海 *韓国民主化運動における女性の活躍—東一紡績工場における女性労働者の闘い—冨下莉子 *中国における水の問題—都市化による水汚染—浅沼玲奈 *在韓軍人軍属裁判(グングン裁判)とは—靖国合祀取り消し問題を中心に—斎藤こずえ *中国における日本の「動漫」文化—日中友好の架け橋の可能性は?—鴨志田幸穂 *中国の環境問題—大気汚染の現状と日本企業の取り組み—新野華奈 *韓国のK-POPの海外輸出と国家ブランド戦略 奥山友美 *植民地の記憶と現在—釜山・南浦洞を中心に—澤谷志織 3これから—東アジアはわたしたちの未来だ おわりに 【著者プロフィール】 李泳采(イ・ヨンチェ) 1971年、韓国全羅南道生まれ。恵泉女学園大学教員。98年来日、慶應義塾大学大学院法学研究科卒業。専門は日韓・日朝関係。日韓の市民団体の交流のコーディネーター、韓国語、韓国映画や映像を通して現代を語る市民講座の講師を務める。 共著に『なるほど!これが韓国か---名言・流行語・造語で知る現代史(朝日新聞社)』、『朝鮮半島と国際政治(慶応義塾大学出版会)』、『危機の朝鮮半島(慶応義塾大学出版会)』『韓流が伝える現代韓国』など 恵泉女学園大学東アジアFSグループ(ケイセンジョガクエンダイガクヒガシアジアエフシーグループ) 恵泉女学園大学は平和を目指し、自立する女性を育成することを教育の目標としている。そのために聖書・国際・園芸を3つの礎とした教育を行い、座学とともに体験学習を重要視しているユニークな平和教育を行っている。従来の短期・長期フィールドスタディー(FS)プログラムに加えて、2013年度に東アジア社会コース体験学習(以下、東アジアFS)が導入され、 8月29日から9月9日(12日間)まで実施された。東アジアFSとは、国境を越えて日中韓のフィールドを実際に歩いて、それぞれの歴史や文化を比較体験し、また現地の若者や市民との交流を目指すトランスナショナルプログラムである。 上記内容は本書刊行時のものです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【新刊発売】 東アジアのフィールドを歩く2 女子大学生がみた日・中・韓の 「辺境地」 李泳采・ 恵泉女学園大学東アジアFSグループ [編著] ISBN978-4-8166-1605-1 C0022 ¥1600E
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原発をとめる・戦争をとめる
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原発をとめる・戦争をとめる わたしたちの金曜行動+全国のさまざまなアクション+アジアの市民運動・ハンドブック 【編者】鎌田慧・広瀬隆・木幡ますみ・黒田節子・たんぽぽ舎・再稼働阻止全国ネットワーク 発行 梨の木舎 A5判 158頁 並製 定価1,600円+税 ≪紹介≫ あれから5年! 実り豊かな大地と人びとの日々の暮らしをフクシマの原発事故は奪った。 怒りと諦めとさまざまな思いが交錯するなかで、福島の人々は暮らしている。 3.11を過去のこととし原発再稼働に走る政府に、 反対の意思を掲げる人たちがいる。フクシマを忘れてはならない。 ≪目次≫ 電力自由化で原発に鉄槌を下す時期が到来した 広瀬隆 核支配社会からの離脱を 鎌田慧 ◎いま福島で 危険極まりない所に住民を帰すわけにはいきません。 木幡ますみ 「5年目のフクシマ」の怒りと悲しみ 黒田節子 地域と女が止める原発と戦争 野村保子 民主主義はいまや国会の外にあります。 上野千鶴子 原発ご三家(東芝、三菱重工、日立)は同時に兵器産業の大手 柳田真 渡辺寿子 ◎アジアの市民運動 今、韓国社会で何が起きているのか ー日韓両国の独裁政権への抵抗を呼びかける犠牲者たち 李泳采 雨傘運動とその後の香港 倉田徹 火力発電所はいらない!~ミャンマーの人々の声 田辺寿夫 市民運動の新しい方向をひらこう 山田和秋 コラム●おしどりマコ・ケンのカルチャーショックードイツの学生との熱い質疑 わたしたちの金曜行動+全国のさまざまなアクショングループ一覧(全93団体) 安保関連法案に関する決議をあげた地方議会一覧(521議会) (2015年4月1日〜2016年1月5日) ISBN978-4-8166-1602-0 C0036 初版発行年月日 2016年3月11日