梨の木舎は“出会いを紡ぐ”出版社です。
きっかけは、「教科書問題」でした。日本は、かつてアジアで何をしたのか、それをきちんと知りたいと思いました。「知らなければこれからアジアの一員として、隣人たちと一緒に生きることが出来ないのではないか」と思ったのです。
翌年にシリーズ「教科書に書かれなかった戦争」の第1作目を出し、以来25年さらに様々なテーマにひろがりました。「旅行ガイドにないアジアを歩く」「問われる戦後補償」「暮らしの中のアジア」「シリーズ 平和をつくる」「シリーズ・自由をつくる」「DV、デートDV」、そのほか海外事情などです。
「落穂ひろい」というのを皆さんは知っていますか。小さい頃、稲刈りのすんだ田んぼでの落穂ひろいをしました。子どもたちの仕事でした。足元を見ながら、ひとふさひとふさ拾っていくのです。風のなかで、お日様に当たりながら、ときどき腰を伸ばして、流れる雲を見たりしながら。
歴史の中で、置き去りにされたこと、振り向かれなかったこと、これを一つ一つ、拾い上げて 行くこと、落穂ひろいに似ている、と思います。
さて、これからも、ひとつひとつ、意欲的に活動していきます。
読者のみなさまからのご提案、ご意見、お待ちしています。
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梨の木舎
〒101-0061 千代田区神田三崎町2-2-12エコービル1階
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◆4月26日発売『表現の不自由展からの挑戦』
amazonでも予約受付中!ご予約はこちら→www.amazon.co.jp/dp/4816624031
◆2024年3月8日、新刊『7人の戦争アーカイブ』『大衆映画の戦後社会史』を出版しました
慈愛による差別 象徴天皇制・教育勅語・パラリンピック 新装増補版
¥2,420
教科書に書かれなかった戦争 PART70 『慈愛による差別 象徴天皇制・教育勅語・パラリンピック 新装増補版』 北村小夜 著 発行:梨の木舎 四六判 並製 260頁 定価 2,200円+税 ISBN 978-4-8166-2003-4 C3021 北村小夜(95歳)さんは今、日本の現状に強い危惧を抱いている。身体も心も国に取り込まれてしまったのではないか! 東日本大震災と五輪誘致で「みんな化」が進み、日本中に同調圧力と忖度が拡がっている。象徴天皇制化の天皇の「巡行」のなかでなされる「慈愛」による差別、今も教育勅語から抜けられない日本人、健常者を奨励し傷害者を差別するパラリンピック。 ※本書の底本は、1991年軌跡社から刊行された『慈愛による差別ー障害者は天皇制を見限り始めた』。このたび増補リメイクし新装増補版として復刊! 【目次】 序章 軍国少女はつくられた 第1章 教科書にみる天皇・障害者 第2章 分に応じる障害者・分を越える障害者 第3章 障害者を排除し続ける学校 第4章 「健康」もスポーツも人間のものでなくなった 第5章「巡行」にあやかる人・犠牲になる人 増補1 天皇制と道徳の教科化 増補2 パラリンピックは障害者差別を助長する 増補3 教育勅語から脱却できない日本人 北村小夜さんは、現在94歳、1925年治安維持法の年に生まれた。 天皇のために死んで靖国に祀られるため看護婦の道を選び、敗戦は満州で迎え、めぐり合わせで八路軍と行動を共にした。その1年の間に、自分の考えは間違っていたと気付く。 日本に帰国後は、教師になり特殊学級の担任をし、さまざまな体験の中で、発言し行動している。子どもを分けてはいけないことに気づき、共にまなぶ地域の学校づくりを目指してきた。 【著者プロフィール】 北村小夜(きたむら さよ) 1925年生まれ。1950年から86年まで教員(1965年から退職まで特殊学級の担任)。 「障害児を普通学校へ・全国連絡会」世話人。 著書: 『慈愛による差別』(軌跡社 1991年) 『一緒がいいならなぜ分けたー特殊学校の中から』(現代書館 1987年) 『おもちゃ箱ひっくり返したーひとりの女・教師の半生』(現代書館 1988年) 『能力主義と教育基本法「改正」-非才、無才、そして障害者の立場から考える』(現代書館 2001年) 『戦争は教室からはじまるー元軍国少女・北村小夜が語る』(「日の丸君が代」強制に反対する神奈川の会・編)(現代書館 2008年) 『画家たちの戦争責任ー藤田嗣治の「アッツ島玉砕」をとおして考える』(梨の木舎 2019年) 共著:『普通学級に入って自立を探る』(明治図書 1985年)
韓国現代史の深層 「反日種族主義」という虚構を衝く
¥3,080
『韓国現代史の深層』 ――「反日種族主義」という虚構を衝く 金 東椿 著 佐相 洋子 翻訳 李 泳采 解説・監訳 発行:梨の木舎 A5 並製 350頁 定価 2,800円+税 ISBN 978-4-8166-2002-7 C3022 気鋭の韓国の社会学者による、日本における『反日種族主義』批判の書 解説・李泳采(恵泉女学園大学大学院教授) 韓国現代史の連続性と断絶性、その原因と背景を緻密に分析して明らかにした本が今までにあっただろうか? 日本でもベストセラー(?)となっている『反日種族主義』の問題点を根本的なところから批判的に検討する本『韓国現代史の深層―「反日種族主義」という 虚構を衝く』(金東椿著、梨の木舎出版)が翻訳出版されました。 著者の金東椿先生は、盧武鉉政権当時、真実和解委員会の常任理事として、韓国過去事清算をリードしてきた知識人です。文在寅政権に入って、なぜ改革が限界に直面していたのか、今日(4月15日)の韓国総選挙で市民社会は何を目指しているのか、「反日種族主義」の根本的な問題点はどこにあるのだろうか、韓国現代史の深層を根本から取り直している貴重な著作です。 【目次】 1章 民衆は国を失い、国は主人を失って———植民地と分断…………… 17 2章 「自由世界」の最前線———国家宗教になった反共・親米…………… 109 3章 闘いながら働いて、働きながら闘え——近代化の影…………… 209 ◉日本語版への補論――日本における『反日種族主義』旋風を批判する。 1.かれらは公に「親日派」を宣言した… 2.種族主義とは何か 3.「植民地征服」は「恩寵」である、について 4.重要な事実の隠蔽 5.朝鮮戦争の火種 ◉解説 李泳采…………… 335 「反日種族主義」の虚構を越えて―― 過去への懺悔と新時代への決意があるというなら、誰もが読まねばならない 李泳采(恵泉女学園大学教授) 【プロフィール】 著者 金東椿(キム・ドンチュン) 1959年、慶尚北道生まれ。社会学者。ソウル大学大学院で社会学博士学位を取得。『経済と社会』編集委員長、参与連帯政策委員長、真実和解のための過去事整理委員会常任委員などを歴任。現在聖公会大学社会学部教授。 日本で読める著作としては、『近代の影―現代韓国社会論―』(青木書店)、『朝鮮戦争の社会史』(平凡社)がある。 翻訳 佐相洋子(さそう・ようこ) 東京都出身。慶応義塾大学文学部史学科卒業。恵泉女学園大学大学院平和学研究科修士課程修了。 翻訳に『韓国・独裁のための時代』(彩流社)がある。 解説・監訳 李泳采(イ・ヨンチェ) 1971年韓国生まれ。恵泉女学園大学大学院教授。 著書に、『なるほど!これが韓国か』(朝日新聞社)、『韓流が伝える現代韓国』(梨の木舎)、『犠牲の死を問う』(梨の木舎)、『東アジアのフィールドを歩く―女子大学生がみた日中韓の素顔』(梨の木舎)『今、朝鮮半島は何を問いかけるのか』(彩流社)など。
金子文子 わたしはわたし自身を生きる 手記・調書・歌・年譜
¥3,960
※2020年5月3刷決定! [増補新版] 金子文子 わたしはわたし自身を生きる 手記・調書・歌・年譜 鈴木 裕子(編) A5判 310頁 並製 定価 3,600円+税 大逆罪で死刑判決を受け、獄中で縊死。弱いもの小さいものに心をよせ、明快な言葉と論理で天皇制に直接対峙し、自分の生を生ききった、23歳の生涯。 ●獄中手記「何が私をこうさせたか」全文、裁判尋問調書、獄中歌集を収録 ●2019年に映画『金子文子と朴烈』(イ・ジェフン、チェ・ヒソ出演、イ・ジュンイク監督)が公開され、現在DVD販売中。 金子文子は1903年横浜に生まれ、大逆罪で死刑判決を受け、減刑されるが獄中で縊死。極貧のなかで子ども時代をすごし、祖母に虐待を繰り返される朝鮮での暮らしのなかで、3.1独立運動に遭遇、朝鮮独立運動に深く共感する。弱いもの小さいものに心をよせ、明快な言葉と論理で天皇制に直接対峙し、自分の生を生ききった、23歳の生涯であった。 ●「権力の前に膝を折って生きるよりは、死して自分の裡に終始」した、金子文子の生涯を浮き彫りにする。増補新版の刊行! ●二〇〇六年に刊行した旧版(品切)に収録できなかった部分をいれ、獄中手記「何が私をこうさせたか」を全文収録 ●この一冊で金子文子の思想と行動がわかる ※収録に当っては、旧著と同様、旧字体を新字体に、歴史的かな遣いを現代かな遣いに改め、さらに難読語はかなに開き、ルビを付す。また旧著に付した年譜に加筆削除し、参考文献等をも挿入 【目次】 ・何が私をこうさせたか 忘れ得ぬ面影 栗原一男/添削されるに就いての私の希望/父/母/母の実家/新しい家/朝鮮での私の生活/村に還る/虎口へ/父よさらば/東京へ/新聞売子/露店商人/女中奉公/街の放浪者/仕事へ-私自身の仕事へ! ・調書 ・獄中歌集 ・解説 鈴木裕子 ・金子文子年譜 ・あとがき 【著者より】 『金子文子 わたしはわたし自身を生きる』増補新版に寄せて 今般、二〇〇六年に刊行した『金子文子 わたしはわたしを生きる』が品切れになったのに際し、旧版では、全文を収録できなかった『何が私をこうさせたか』を全部収録しました。収録に当っては、旧著と同様、旧字体を新字体に、歴史的かな遣いを現代かな遣いに改め、さらに難読語はかなに開き、ルビを付けました。また旧著に付した年譜に加筆削除し、参考文献等をも挿入しました。 金子文子の思想と行動は、本書を読まれることによって、その大凡を知ることができるかと存じます。文子が死去してから八十六年余経過しますが、文子の願いとは逆に、日本と韓国朝鮮との間には、さまざまな未解決の問題があり、また天皇制は、戦前戦中の神権天皇制から象徴天皇制と衣を脱ぎかえたものの、依然として存在し、市民の上に重くのしかかっています。 天皇制は、まだこの国ではタブーとされ、天皇・天皇制の批判をすることは、事実上、メジャーな言論機関からは排除されています。このため、植民地支配、侵略戦争に天皇や天皇制が大きな責任を有し、その罪について明らかにすることはなかなか困難といえます。 さて、日本軍「慰安婦」(性奴隷)問題が争点化されてから二十二年あまり経過しますが、この「慰安婦」制度を生み出したのは、天皇制国家であり、天皇の軍隊といわれた「皇軍」、すなわち日本軍です。この問題も依然と未解決のまま、被害者は年々亡くなっています。 天皇・天皇制は、日本以外の地域の人びとにとっては、大方忌わしいものと認識されているでしょう。しかし、日本社会では、そうした歴史認識を共有できていません。この結果、とりわけ韓国朝鮮、中国台湾の人びとと日本市民との間にいまも歴史認識・事実認識の上で大きな隔たりがあるといえるでしょう。 金子文子は、少女期を植民地朝鮮で暮し、朝鮮人にたいする苛酷な仕打ち、虐待、搾取、酷使を目の当たりにし、植民地支配、さらに帝国主義の基盤となっている天皇制の矛盾を鋭く衝いた女性です。わずか二十三年の人生でしたが、わたくしたちが金子文子に学ぶものはいまだに大きいものがあると思います。 最後に、旧著で「年譜」を作成してくださった亀田博さん、佐藤信子代表をはじめとするやまなし金子文子研究会の方がた、また本書を刊行してくださった梨の木舎の羽田ゆみ子さんに感謝します。 2013年2月25日 鈴木裕子 【著者プロフィール】 鈴木 裕子(スズキ ユウコ) 1949年東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程日本史学専攻修了。 主な単著に『女たちの戦後労働運動史』(未来社、1994年)、『フェミニズムと朝鮮』(明石書店、1994年)、『戦争責任とジェンダー』(未来社、1997年)、『天皇制・「慰安婦」・フェミニズム』(インパクト出版会、2002年) 主要編著・共著に『山川菊栄評論集』(岩波書店、1990年)、『日本女性運動資料集成』全11巻(不二出版、1993〜1998年) 『ジェンダーの視点からみる日韓近現代史』(梨の木舎 2005年) (上記内容は本書刊行時のものです。) ISBN 978-4-8166-1301-2 C0023 2013年3月発売
わたしの戦後史
¥2,860
『わたしの戦後史』 95歳、大正生れ、草の根の女のオーラルヒストリー 戦争の「痛み」を知る世代が求め続けたもの 谷 たみ 語り 堀江 優子 編著 発行:梨の木舎 A5 並製 264頁 定価 2,600円+税 ISBN 978-4-8166-2001-0 C0021 戦争の「痛み」を受け継ぐということはどういうことだろう? 大正生れ、95歳の谷さんの戦後史から、その意味を考える。 語り手の明晰な記憶力と聞き手のすぐれた調査能力により浮かび上がる詳細な戦後の民衆史。人名や事項の充実に驚嘆する。 推薦・上野千鶴子(社会学者) 女も戦争の加害者だった...「黙っていたら戦争につながる」と声を挙げつづけた95年の生涯。 戦後日本の良心は、谷たみさんのような草の根の活動に支えられてきた。 ひとりの女性のオーラルヒストリーから見えてくる戦後反戦運動史。 【目次】 はじめに 1 人生の出発点 -戦時下に育ち、敗戦後の社会へ 2 堀川愛生園の子どもたちと暮らす 3 戦争責任を考える、市民運動に関わる 4 入管体制・国籍法の問題に関わる 5 「アジアの女たちの会」での活動 6 「慰安婦」問題に関わる 7 平和と人権、脱原発運動 注 おわりに 【著者プロフィール】 谷 たみ(たに たみ) 1924(大正13)年生れ。1944年9月東京女子大学高等学部卒業。1947年福島県の堀川愛生園に入職して14年間勤務。その後東京に戻り、中央公論社の校正の仕事に就く。ベトナム反戦運動に参加して以来、仕事や家庭生活の傍ら数々の市民運動に関わる。 堀江 優子(ほりえ ゆうこ) 1960(昭和35)年生れ。1983年東京女子大学文理学部史学科卒業。出版社勤務を経て、編集関係の仕事に従事。 共著に『自然なお産を求めて―産む側からみた日本ラマーズ法小史』(杉山次子・堀江優子共著、勁草書房、1996年)、編著に『戦時下の女子学生たち―東京女子大学に学んだ60人の体験』(教文館、2012年)がある。
画家たちの戦争責任 ー藤田嗣治の「アッツ島玉砕」をとおして考える
¥1,870
『画家たちの戦争責任 ー藤田嗣治の「アッツ島玉砕」をとおして考える』 北村小夜 著 発行:梨の木舎 A5変形 並製 140頁 カラー 定価 1,700円+税 ISBN 978-4-8166-1903-8 C0021 あの時、心も身体も国に取り込まれた。今そんな時代になっていないか。戦争画のプロパガンダを、著者自身の体験から検証する。 加藤周一は、この絵に「戦意昂揚の気配さえもない」という。だがあのとき、人びとはこの絵の前で、仇討ちを誓い、戦場に赴いた。「撃ちてし止まん」が巷に満ちた。ヘイトスピーチが溢れ、表現の不自由展が中断される今はどうか? ★「1925年、治安維持法公布の年に生まれ、旗(日の丸)と歌(君が代)に唆されて軍国少女に育った。音楽・絵画など芸術性の高いものほど戦争推進のプロパガンダとして大きな役割を果たし、私たちをそそのかした。プロパガンダに取り込まれた恨みを晴らすとともに、戦争推進の役割を果たした私の責任も明らかにしなければならない。」(著者「まえがき」より) 【目次】 はじめに 軍国少女に育った私から10代のあなたへ 1 戦争画のゆくえ 隠されたままの戦争責任 2 そのころの子どもは、親より教師より熱心に戦争をした 3 戦争画を一挙公開し、議論をすすめよう! あとがき 資料 【著者プロフィール】 北村小夜(きたむら さよ) 1925年生まれ。1950年から86年まで教員(1965年から退職まで特殊学級の担任)。 「障害児を普通学校へ・全国連絡会」世話人。 著書: 『慈愛による差別』(軌跡社 1991年) 『一緒がいいならなぜ分けたー特殊学校の中から』(現代書館 1987年) 『おもちゃ箱ひっくり返したーひとりの女・教師の半生』(現代書館 1988年) 『能力主義と教育基本法「改正」-非才、無才、そして障害者の立場から考える』(現代書館 2001年) 『戦争は教室からはじまるー元軍国少女・北村小夜が語る』(「日の丸君が代」強制に反対する神奈川の会・編)(現代書館 2008年) 共著:『普通学級に入って自立を探る』(明治図書 1985年)
奪われたクリムト マリアが「黄金のアデーレ」を取り戻すまで
¥2,420
『奪われたクリムト マリアが「黄金のアデーレ」を取り戻すまで』 ※2019年3月25日発売 3月20日予約販売開始! ご購入いただきましたら、3月25日(月)から順次発送いたします。 エリザベート・ザントマン 著 永井潤子・浜田和子 訳 発行:梨の木舎 A5変型 180頁 口絵カラー 定価 2,200円+税 ISBN 978-4-8166-1902-1 C0022 ナチスに略奪されたグスタフ・クリムトの『黄金のアデーレ』をめぐり、オーストリア国家を訴え、絵を取り戻したマリアの物語。 アメリカに亡命し、高齢に達したアデーレの姪マリア・アルトマンは、ナチスに略奪され、戦後はオーストリアの美術館で展示されていた絵の返却を求めて、オーストリア国家を訴えた。 もとの所有者が略奪美術の返還に成功し、ヘレン・ミレン主演で映画化(邦題『黄金のアデーレ、名画の帰還』2015)もされた、センセーショナルな歴史的事件のドキュメント。 「私は、正義は必ず実現するという希望をいつも抱いていました」(マリア・アルトマン) ーーーーーーーーーー 読んでから?見てから? 2019年クリムトにひたる 2019/4/23(火)~「クリムト展 ウィーンと日本1900」 https://klimt2019.jp/ 2019/4/24(水)~「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」 https://artexhibition.jp/wienmodern2019/ ーーーーーーーーーー 日本の読者の皆さまへ―― エリザベート・ザントマン 2人の女性の人間的な強さに、私は魅せられました。社会の規範にも、また法律的なハードルにも妨げられずに「我が道」を歩んだことに、感嘆の念を覚えます。 【目次】 1 マリア……………13 2 アデーレ叔母さん、クリムトと「ウィーン・モデルネ」……………23 3 ラヴェンナとウィーンの間でーークリムトの黄金の勝利……………29 4 賞賛と嘲笑……………36 5 ブロッホ=バウアー夫妻のクリムト・コレクション……………42 6 1918年以後のウィーンとアデーレの死……………46 7 アデーレの遺言書……………53 8 マリアの結婚……………58 9 近づく破局……………65 10 屈辱と財産没収……………68 11 逮捕、略奪と脅し……………74 12 財産の抵当としてのフリッツ・アルトマン……………80 13 勝手な収奪と捏造された脱税容疑……………84 14 最後の瞬間に、オランダ経由でイギリスからアメリカに亡命……………91 15 大規模な闇取引と財産の強制整理……………94 16 滞在許容許可証を得てスイスに亡命……………100 17 良かったのはお天気だけだった。アメリカでの新しい生活……………104 18 1945年以後は皆が「犠牲者」だった。追随者も加害者も……………108 19 奪われた絵を探して……………112 20 強制された贈与、捻じ曲げられた真実と恐喝……………116 21 権利があるということは、権利を手に入れることと同じではない……………123 22 歴史を正す労多き試み……………127 23 大いなる失望……………133 24 マリア・アルトマン対オーストリア国家……………137 25 最高裁判所が判決を下す……………141 26 重大な決定……………148 ランドル・シェーンベルクへのインタビュー エリザベート・ザントマン……………160 【著者プロフィール】 エリザベート・ザントマン 長年、ナチに奪われた美術品の元の所有者への返還問題に関心を抱いてきた。出版業に関する職業教育を受けた後、ボン大学とオクスフォード大学で美術史と比較文学を学び、ジョージ・バーナード・ショーに関する論文で博士号を得た。ザントマン出版社社長。 【訳者プロフィール】 永井潤子(ながい・じゅんこ) 1934年3月、東京生まれ。1958年東京外国語大学、ドイツ学科国際関係コース卒業。 1956年から「ラジオ・タンパ(現ラジオ日経)」(東京)のプロデューサー。 1972年からドイツの公共国際放送「ドイチェ・ヴェレ」日本語放送記者。 2000年4月から2008年まで、NHK「ラジオ深夜便」ワールドネットワークのベルリン・リポーター。 現在は、midori1kwh. de でドイツからの生の情報を日本語で発信。ベルリン在住。 著書『ドイツとドイツ人—放送記者の眼から』『新首都ベルリンからー過去から学ぶドイツ』 『放送記者ドイツに生きる』(以上未来社)その他 浜田和子(はまだ・かずこ) 1945年埼玉県生まれ。上智大学ドイツ文学科卒業。東京ゲーテ・インスティテュート勤務。 1977年よりベルリン自由大学で美術史を学ぶ。1984年から87年まで、東ドイツの日本企業プラント通訳。ベルリン在住。 共著『美術史を解き放つ』(時事通信社)共訳『ナチズムと強制売春』(明石書店)
広がる食卓 ーコミュニティ・レストラン
¥1,870
『広がる食卓 ーコミュニティ・レストラン』 世古 一穂 著・編 発行:梨の木舎 A5判 並製 定価 1,700円+税 ISBN 978-4-8166-1901-4 C0036 「分かち合いの経済」でいきませんか。全国のコミレスを紹介します! 2002年から始まった「コミュニティ・レストラン」は、コミュニティづくりやコミュニティ・ビジネスとして広がっています。そこで暮らす人たちが、日々の食事や、子育てや介護でつながり、分かち合う場所です。地域の楽しくユニークな実践を紹介します。 参加型・地域循環型社会の水先案内本です。 【目次】 1 コミレスってなあに? 「コミュニティ・レストラン」 ~公共する食卓の広がりとその可能性 世古一穂 2 モデルコミレスを紹介します 余市テラス 笑顔と笑い声がいっぱいの余市テラス 伊藤規久子 わたぼうしの家 笑顔あふれる月曜日 工藤洋文 がるだする つながる 声をだす 行動する 地域の茶の間がる 舘崎やよい 浅めし食堂 高齢者と若者3世代が集う食堂 三国亜希子 ここほっと ここに来れば、ほっとできる、ここほっと 浅見要 てまえみそ こだわり・うんちく・てまえみそで、人もまちも自分も元気に! 富田久恵 さくらcafe 管理栄養士が地域の食の悩み解決のお手伝い 新野和枝 原っぱカフェ 地域に根ざし、地域を超えたつながりを 浦田龍次 3 地域に広がるコミレス 北海道のコミレス 伊藤規久子 東京都のコミレス 世古一穂・船戸潔・朱恵雯 埼玉県のコミレス 浅見要 四国のコミレス 新野和枝 九州のコミレス 後藤武敏 あとがきに代えて「分かち合いの経済」をめざして 【著者プロフィール】 元金沢大学大学院教授 特定非営利活動法人 NPO研修・情報センター代表理事 コミレスサポートセンター全国代表・酒蔵環境研究会代表幹事 京都市生まれ。神戸大学文学部哲学科(社会学専攻)卒業。大阪大学大学院工学研究科博士課程後期修了。 1998年から「食」を核にしたコミュニティ支援を目的とするNPOの社会的起業モデルである「コミュニティ・レストラン」プロジェクトを立ち上げ、「コミュニティ・レストラン」のコンセプトを普及、コミレスを開設できる人材養成に取り組んでいる。
ラケットはつくれない、もうつくれない 戦時下、下町職人の記憶
¥2,200
『ラケットはつくれない、もうつくれない 戦時下、下町職人の記憶』 青海 美砂 著 五十嵐 志朗 画 発行:梨の木舎 A5判 並製 定価 2,000円+税 ISBN 978-4-8166-1806-2 C0091 戦争が起こり、ラケット作りの技術が人を殺すための道具作りに使われた・・・。 【読者の方の感想 抜粋】 「今、大ブームのテニスを支えていた職人さんがいたこと、戦争によって、人を殺す道具作りをさせられたこと…時間が流れ、時代はかわっても、忘れてはいけないことがたくさんありますね」 「子どもたちの元気な声が聞こえてきそうな下町の暮らし、そこにひたひたと入り込んでくる戦争の不穏な影・・・戦争は嫌だ、という当たり前の感情を口に出すことが許されず、子供にも口止めをしなければならない、それが戦争の真の恐ろしさなのだと思います」 「昭和初期の時代の臭いが、音が、伝わってきました」 「深い思いが文章からも絵からも伝わってきました。ぜひ子どもたちに伝えたい本です」 「職人の誇りと苦悩が痛いほど伝わってきて、すっごくよかったです」 「戦争はもちろん反対ですが、この作品を読んで、もっと積極的に反対していかなければいけないんだと思いました」 【目次】 1 町工場街の子どもたち《1936年(昭和11年)小学校入学》 2 ラケット工場 3 国家総動員法《1937-40(昭和12-5年)小学校2-5年》 4 足で泣く 5 土足の泥 6 留守を守る 7 知人たちの出征《1941年(昭和16年)小学校6年生》《1942年-43年(昭和17年-18年)中学校入学-2年生》 8 我が家で勤労動員《1944年(昭和19年)中等学校3年生》 9 大空襲《1945年(昭和20年)3月 中等学校3-4年生》 10 父さんのふるさと《1945年-47年(昭和20年-22年)中等学校4年生-5年生、卒業》 11 再会《2015年(平成27年)85歳》 あとがき この本を手にとってくださったあなたへ きどのりこ 【著者プロフィール】 青海 美砂 あおみ みさ 東京都出身。荒川区で生まれ、戦災で家が焼かれたため、愛知県へ移住。 幼少期の10年間過ごし、状況。現在にいたる。 日本児童文学者協会会員。ひまわり時計同人、季節風同人会員。 「足で泣く」第15回日本文学者協会・長編児童文学新人賞佳作受賞(本書は「足で泣く」を改稿したものです)。 五十嵐 志朗 いがらし しろう 画歴 二科展入選 2003年~06年 上野の森美術館大賞展入賞 2006年 第一美術協会展入選 2013年 スポンサー賞 2014年 準会員佳作賞 2015年 青山熊治賞 2017年 東京都知事賞
恵泉×梨花=日韓・女子大学の新たな挑戦
¥1,760
『恵泉×梨花=日韓・女子大学の新たな挑戦』 大日向 雅美/金 恵淑 編 金 恩實 他 著 発行:梨の木舎 A5判 並製 定価 1,600円+税 ISBN 978-4-8166-1808-6 C0037 激動する東アジア、同じような社会変動に直面する日本と韓国、変わらない男女格差の社会で、女子大学はどんな未来を選ぶのか? 隣り合う日韓2つの大学の3年間の研究討論の記録。 【目次】 発刊にあたって 恵泉×梨花 いま、女子大学生に必要な高等教育を考える(2018年) 基調講演 今、あらためて考える女子大学の意義と使命 大日向雅美 ジェンダー平等と女子大学の未来 金恩實 コメント アジア女性との連携 梨花グローバルエンパワーメントプログラムの経験から 李明宣 恵泉の授業を通じて女性学に出会いました 山川百合子 フロアから 農業、自然・生活園芸・共生に向かって 澤登早苗 恵泉の平和教育 「平和のエリート」を作らない 上村英明 まとめ 新しい試みははじまっている 「恵泉×梨花:生涯就業力シンポジウムの歩み」(2016~2017年) 日韓ジェンダー問題の現状と課題 基調講演 日本の女性雇用政策の現状と課題 武川恵子 韓国女性生涯就業の現状と大学の役割 金善旭 韓国女子教育の現状と課題 金恩實 座談会 本当に女性が生きやすい社会になっているでしょうか ~♯Me too運動の広がりと韓国社会における女性のネットワーク 大日向雅美 金恩實 内海房子 執筆者プロフィール 大学紹介 【編者・著者プロフィール】 大日向 雅美 おおひなた まさみ 恵泉女学園大学学長 お茶の水女子大学・同大学院修士課程修了。東京都立大学大学院博士課程満期退学。学術博士。1989年より恵泉女学園大学に勤務。2016年から現職。 NPO法人あい・ぽーとステーション代表理事。国の男女共同参画推進連携会議議長、少子化対策・社会保障関連の審議会等の委員を務めると共に、地域の子育て・家族支援のNPO活動にも取り組む。2016年男女共同参画社会づくり功労者内閣府総理大臣賞受賞。著書『母性の研究』『母性愛神話の罠』『「人生案内」にみる女性の生き方』など多数。 金 恵淑 きむ へすく 韓国梨花女子大学校(第16代)総長。1886年大学創立以降初めて直接選挙により選出された。米国シカゴ大学より哲学博士(1987年)取得。梨花女子大学哲学科教授(1987年~)及び哲学研究所所長、韓国哲学会元会長、世界哲学連盟(FISP)運営委員及び世界女性哲学会(IAPh)理事、元大統領諮問政策委員。韓国憲法裁判所諮問委員・大学教育協議会理事・ユネスコ韓国委員会委員(2014年~)、著書『女性と哲学』『カント 哲学の境界』『女性主義研究の挑戦と課題』など多数。 金 恩實 きむ うんしる 梨花女子大学校教授、前アジア女性学センター長。1993年米国カリフォルニア大学(UC)で学位取得、1995年から梨花女子大学女性学科で教鞭をとる。韓国の国民・国家形成と近代化過程における女性の変容をテーマに、女性の身体(「身」)に関する近代性、民族主義について研究を行う。現在はグローバル化、知識および権力と女性、アジア女性、植民地等をめぐって、ジェンダー学、近代文化史学の立場から広く研究活動を行い内外に発信を行っている。主な著作に『女性の身体、「身」の文化政治学』『性解放、性政治』(共著)「民族談論と女性」「植民地知識人ナヘソックの近代性を問う」など。 他
しゃべり尽くそう! 私たちの新フェミニズム
¥1,650
しゃべり尽くそう! 私たちの新フェミニズム 著者:望月衣塑子(東京新聞)、伊藤詩織(ジャーナリスト)、三浦まり(上智大学)、平井美津子(公立中学教諭)、猿田佐世(新外交イニシアティブ(ND)代表) 発行:梨の木舎 A5判 並製 定価 1,500円+税 ISBN 978-4-8166-1805-5 C0036 東京新聞・望月衣塑子と様々な分野の4人の女性たちとのトークセッション 本名を出し素顔を出して性暴力を訴えた伊藤詩織さんと、権力と一体化した日本のメディア、加害者を擁護し被害者をバッシングする日本の社会について、性暴力をなくすために何をすべきかを、議論し、 上智大学政治学教授の三浦まりさんとは、日本がしてこなかった最たるものは、ジェンダー平等に手をつけなかったことで、ジェンダーギャップ指数114位を返上するためにまず女性議員を増やそうと、そのための具体策を提案し、 授業で「慰安婦」問題を教え続ける、大阪の中学校教師平井美津子さんとは、それが過去のことではなく、女性差別につながる現在の人権問題であり、沖縄など基地の街の女性への暴力などまさに同じ根っこを持つと語り合い、 新外交イニシアティブ(ND)代表で弁護士の猿田佐世さんとは、自発的対米従属の現状を変えるためにどうするかを議論する。日本のリベラル陣営が、日本のオールタナティブを発信することが必要だ!と。 ●女性(=アウトサイダー)が入ると変革が生まれます! 【目次】 言葉にできない苦しみを、伝えていくということ ジャーナリスト・伊藤詩織&東京新聞・望月衣塑子 女性=アウトサイダーが入ると変革が生まれる ――女性議員を増やそう 上智大学・三浦まり&望月衣塑子 「先生、政治活動って悪いことなん?」子どもたちは、自分で考えはじめている ――「慰安婦」問題を教え続けて 公立中学校教諭・平井美津子&望月衣塑子 自発的対米従属の現状をかえるために、オルタナティブな声をどう発信するか ――軍事・経済・原発・対アジア関係、すべてが変わる 新外交イニシアティブ・猿田佐世&望月衣塑子 【著者プロフィール】 望月衣塑子 もちづき いそこ 1975年、東京都生まれ。東京新聞社会部記者。著書に『権力と新聞の大問題』(集英社)など。2017年、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞を受賞 伊藤詩織 いとう しおり 1989年生まれ。ジャーナリスト。「アルジャジーラ」「エコノミスト」「ロイター」などの映像ニュースやドキュメンタリーなどの制作を行う。著書『ブラックボックス』(文藝春秋) 三浦まり みうら まり 1967年、東京生まれ。上智大学法学部教授。「パリテ・アカデミー」代表理事。著書に『私たちの声を議会へ:代表制民主主義の再生』(岩波書店)など 平井美津子 ひらい みつこ 1960年、大阪市生まれ。大阪府公立中学校教師。立命館大学・大阪大学非常勤講師。著書『「慰安婦」問題を子どもにどう教えるか』(高文研)など 猿田佐世 さるた さよ 1977年生まれ、シンクタンク「新外交イニシアティブ(ND)」代表・弁護士(日本・ニューヨーク州)。著書に『自発的対米従属 知られざる「ワシントン拡声器」』(角川新書)など
シニアのための口腔ケア いつでもどこでもブクブクうがい
¥1,650
シニアのための口腔ケア いつでもどこでもブクブクうがい 岡田弥生著 発行:梨の木舎 146頁 四六判 並製 定価 1,500円+税 ISBN 978-4-8166-1803-1 C0047 口腔ケアは歯磨きだけではありません。 笑うことも、「いただきま~す」も口腔ケアです。 そして切り札はブクブクうがい! やがて介護される人、する人に知ってほしい51項目。 【目次】 食べる意欲は生きる意欲 1 食べることは人生を彩る歓び 2 食べる意欲は生きる意欲 3 口から食べられなくなったら? 4 口から空気と食物を取り入れます 5 口はその人らしさを表す個性的な器官 6 脳の活性化は手と口を使って 7 今日が一番若い 飲み込み(嚥下)のメカニズム 8 誤嚥性肺炎は口腔ケアでリスクが軽減できます 9 誤飲と誤嚥 10 飲み込むときは気道を閉鎖する 11 飲み込み(嚥下)メカニズム 12 のどを持ち上げることは、加齢と共に難儀になる 13 安全な飲み込みには、姿勢が大切です 14 むせのない誤嚥ー無症候性誤嚥は危険 15 胃ろうでも口から食べられます 16 嚥下リハビリテーション 17 嚥下力を高める口腔ケア 安全な飲み込み(嚥下)のために 18 咽頭通過を安全に行うために 19 嚥下しやすいものを選んで口に入れる 20 調理を工夫しましょう 21 好きなものおいしいものなら食べられる 22 咀嚼は歯だけで行っているのではありません 23 唾液は命の水、安全な飲み込みのためにも大切です 24 唾液の中には、免疫抗体、リゾチームやラクトフェリン、さまざまなホルモン等があります 25 薬は唾液の分泌を抑える 26 食べること、飲み込むことに集中しましょう 歯があるほうが良い 自分の歯をできるだけ残すために 27 鏡で口の中を見てみましょう 28 歯を磨く目的は、年とともに変わります 子どもは虫歯予防、大人は歯周病予防、高齢者は肺炎予防 29 「ながら磨き」をお勧めします 30 歯は食器です。食器(=入れ歯)は毎食後洗いましょう 31 歯周病は、糖尿病との関連が明らかになりつつあります 32 人生は歯のようなもの 33 よく噛んで食べることは、高齢者にはとくに大切です 34 入れ歯を入れたら歩けるようになった! 35 歯科医の選び方、付き合い方 36 万人に良い歯科医はいない 歯医者選びは配偶者選びと同じくらい慎重に選んだら育てていくことも大切です 歯があってもなくても口腔ケア 37 口腔ケアは歯磨きだけではありません 38 笑うことも口腔ケアです 呼吸筋と口腔周囲筋を鍛えます 39 ブクブクうがいは口腔ケアの切り札 40 生活すること全てが口腔ケア 41 「いただきま~す」も口腔ケア 42 口輪筋を鍛えましょう 43 「健口体操」と水分摂取 44 「あいうべ体操」 45 長息で、長生き 息を長くして、長生きしましょう ターミナルケアと口腔ケア 46 食べられなくなるのは自然なこと 47 介護はマイナスをプラスに変える力をもっています 48 本当は必要な訪問歯科診療 49 介護施設の提携歯科医院と利用者の選択 50 納得のいくケアをうけるために 51 大切なものに囲まれて旅立ちたい 【著者プロフィール】 岡田弥生 1954年愛知県岡崎市生まれ。 東京医科歯科大学歯学部、名古屋大学大学院医学研究科(口腔外科学専攻)卒業。 受け手の側から歯科医療を良くしていくことを目指して「草の根歯科研究会」を主宰。 杉並区の保健所に勤務。早期退職後、健診クリニックを開設するが、保険非適用・訪問専門のため、 歯科医院で非常勤によるの保険診療を行っている。 主な著書 『おいしく・生きる』 『高齢期の口腔ケア』 『むし歯ってみがけばとまるんだヨー削って詰めるなんてもったいない!』
過去から学び、現在に橋をかける ー日朝をつなぐ35人、歴史家・作家・アーティスト
¥1,980
教科書に書かれなかった戦争68 過去から学び、現在に橋をかける -日朝をつなぐ35人、歴史家・作家・アーティスト 朴 日粉(パク・イルブン)著 発行:梨の木舎 194頁 A5判 並製 定価 1,800円+税 ISBN 978-4-8166-1802-4 C0021 ●日朝交流に力を注いできた研究者や文化人や画家など35人へのインタビュー。 ●戦争前夜ともいわれるなかで、在日として一人の記者として話を聞き、 書き続け、「懸け橋」として立ち続けようとしてきた著者から日本社会への発信である。 【目次】 1 自分で考え、生きていくということ 「自分っちの排外主義をどうするんだ」 文芸評論家・斎藤美奈子 人びとの魂揺さぶる「人間賛歌」 作家・三浦綾子 「この国で覚悟せなんだら、何も言えへん」 随筆家・岡部伊都子 人のせいにしない、自分で考え、責任を引き受けて生きていきなさい 作家・吉武輝子(宮古あずさ) 愛せ! 怒れ! 勇気をもって闘え! ジャーナリスト・松井やより 2 気づきのために対話を重ねる 文化遺産守る平和の巡礼者 画家・平山郁夫 生涯かけて朝鮮観の歪みを正し、民衆の交わりを説く 古代史・上田正昭 他民族への畏敬の念を根本に 考古学・斎藤忠 「はじめに日本人ありき」の思い込み覆す 日本中世史・海民史・網野善彦 騎馬民族説ー朝鮮半島から多くの人々が日本に渡来した 考古学・江上波夫 「積石塚は高句麗に起源」、古代日朝交流の謎解明 考古学・大塚初重 3 声をあげ、行動しよう 日本現代史の闇を追いかけて 詩人・石川逸子 日本人の心の中に深く根をおろしているもの ジェンダー史・若桑みどり 悲しみの歴史が一人で立って、恨を背負う 免疫学者・能楽作者・多田富雄 「朝鮮人の死骸の目ん玉ば、からすが食うとよ」 画家・丸木俊 命ある限り、平和の大切さ訴えたい エッセイスト・海老名香葉子 在日の人は決して忘れない 元参議院議員・清水澄子 4 抑圧されている人の側で ジャーナリストは時代に批判的でなければ 編集者・安江良介 傲慢な権力、差別のシステムに怒りのペン ジャーナリスト・黒田清(矢野宏) 再び加害者の島になってはいけない 報道カメラマン・石川文洋 写真家冥利、厳冬の白頭山を空撮 山岳写真家・岩橋崇至 行動する作家、反戦へ桁外れの行動力 作家・小田実 5 過去の歴史に向き合うこと 「血で書いた真実を明らかにした」半生 歴史家・中塚明 「歴史の闇」を抉るひたむきな探求心と行動力 歴史家・山田昭次 言える時に言っておかねば 俳優・三國連太郎 大きな人間的魅力と包容力 政治家・久野忠治(近藤貞夫) 日朝の国交は2代にわたる悲願 政治家・宇都宮徳馬 6 助けたり、助けられたり、ほんとうの友だちとして 映画を通じて、日朝の懸け橋に 映画監督・山田洋次 助けたり、助けられたり。それが人間の基本 農民運動家・高橋良蔵 リーダーがまともかどうかは、朝鮮学校への態度で分かる 詩人・辻井喬 近い国だから仲良く、話し合ったら分かるはず 作家・渡辺淳一 安倍政権による「歴史認識のクーデター」 作家・辺見庸 あとがき 【著者プロフィール】 朴 日粉(パク・イルブン) 1954年島根県雲南市生まれ。 朝鮮新報文化部記者、2018年5月退社。ジャーナリスト。 著書に『明日に向かって』(彩流社)、『生涯現役在日朝鮮人―愛と闘いの物語』(同時代社)、『いつもお天道さまが守ってくれた―在日ハルモニ・ハラボジの物語』(梨の木舎)など。
旅行ガイドにないアジアを歩く 増補改訂版『マレーシア』
¥2,200
髙嶋 伸欣、 関口 竜一、鈴木 晶著 発行:梨の木舎 192頁 A5判変型 並製 定価 2,000円+税 ISBN 978-4-8166-1801-7 C0026 紹介 ◎初版は2010年に刊行してから、8年で完売。増補頁をカラー8頁で追加。 口絵写真も改訂し、本文32頁をカラー頁に変えました。新装増補改訂版を、 皆さんのもとにお届けします。 ●過去をを見つめ、未来をひらく、1人で歩けるガイドブック。「新たな出会いと交流」を書き下ろし、本文一部をカラーとして増補!マレーシアの過去と現在を、口絵カラー8頁、地図20点、写真190点と証言・コラムで案内する。追悼碑45カ所を紹介。 ●ガイドは30余年にわたり100回近い旅を重ねてきた高嶋伸欣さんと、二人の高校教師関口竜一さんと鈴木晶さん。 「マラッカ郊外の農村で村の食堂に入り手まねで注文した。待つ 間に年配の店員が出てきて「日本人か」と聞いた。「それでは戦 争中に日本軍がこのあたりで住民を大勢虐殺したのを知っている か」と。ここからわたしの長い旅がはじまった」(はじめに) 目次 第1章 マレーシアを知りたい 第2章 クアラルン・プール(KL)とその周辺 第3章 ペナン島とその周辺・タイ国境地帯 第4章 ペラ州 第5章 マラッカとその周辺・ネグリ・セン・ビラン(NS)州 第6章 ジョホール・バルとその周辺 第7章 マレー半島東海岸 第8章 東マレーシア(ボルネオ島) 【著者プロフィール】 高嶋伸欣 (たかしま・のぶよし) 1942年生まれ。琉球大学名誉教授。高校教諭だった1975年以来、東南アジアでの皇軍による住民迫害を調査。その記述を削除させた検定に対し、横浜で教科書裁判を提訴(1993)。81年度「日本史」教科書検定で沖縄戦住民虐殺の記述削除以来、沖縄戦と教科書問題にも取り組んでいる。 関口竜一 (せきぐち・りゅういち) 1959年生まれ。埼玉県立高等学校教諭。1988年よりにマレー半島の戦争被害のスタディツアーに加わり、主にマレー半島東海岸における日本軍政の実態を調査。平和のための埼玉の戦争展実行委員。 鈴木 晶 (すずき・あきら) 1960年生まれ。横浜市立高等学校教諭。大学講師。1995年よりマレー半島のスタディツアーに参加、主に東マレーシア(ボルネオ島)における戦争被害を調べている。アジアフォーラム横浜、教科書市民フォーラムなどの活動にかかわる。 上記内容は本書刊行時のものです。
君たちに伝えたい3 朝霞、校内暴力の嵐から生まれたボクらの平和学習
¥1,980
君たちに伝えたい3 朝霞、校内暴力の嵐から生まれたボクらの平和学習 中條克俊:著 定価:1800円+税 ISBN:978-4-8166-1706-5 C0021 Y1800E A5判 並製 198頁 発行日:2017年10月22日 1981年4月著者が着任した朝霞の中学は、校内暴力の嵐が吹き荒れていた。「日本1の荒れる学校」だった。 窓ガラスは割られ、天井には穴、トイレはドアがない、 自転車やオートバイを廊下に乗り入れる……。 なぜ荒れるのか? どうしたらいいのか? 著者たちは、子どもたち、保護者、地域の人びとと向き合い、 悩みながら考えた。 ◉非行を克服し、学校を再生させた、一つの教育運動史であり、 朝霞からの平和発信である。 【目次】 1 校内暴力の嵐 2 戦争は最悪の非行です 3 すべての学習は平和学習 おわりにーー「負の歴史」に学ぶ 巻末・私の平和授業実践史ほか 【著者プロフィール】 中條克俊 ちゅうじょう かつとし 1956年東京都新宿生まれ。埼玉大学経済学部卒業。1981年より埼玉県中学校教員となり、2017年3月に退職。4月より、駿河台大学非常勤講師。 歴史教育者協議会会員。 著書: 『中学生たちの風船爆弾』(1995年、さきたま出版会) 『君たちに伝えたい朝霞、そこは基地の街だった』(2006年、梨の木舎) 『君たちに伝えたい2朝霞、キャンプ・ドレイク物語』(2013年、梨の木舎)
歴史を学び、今を考える -戦争そして戦後
¥1,650
教科書に書かれなかった戦争66 歴史を学び、今を考える -戦争そして戦後 恵泉女学園大学平和文化研究所・戦後70年特別座談会 内海愛子、加藤陽子(著) A5判 154頁 並製 1,500円+税 「身近な出来事から考えていくと、社会の仕組みが見えてきます」内海愛子 「国家は想像を越える形で国民に迫ってくる場合があります」加藤陽子 大きな揺れの時代に、いま私たちは生きている。戦争を経て戦後も72年を迎え、今私たちはどこに向かって進んでいるのか。被害と加害、協力と抵抗の歴史を振り返りながら、キーパーソンのお二人が語る。 時代を読みとるための巻末資料を豊富につけた。特に「賠償一覧年表 戸籍・国籍の歴史・・・人民の国民化」は実にユニークです。 【目次】 はじめに 川島堅二恵泉女学園大学学長 挨拶 1部 歴史を学び、今を考える ・それでも日本人は「戦争」を選ぶのか? 加藤陽子 ・日本の戦後 -少数者の視点から 内海愛子 2部 質問にこたえて 「国家は想像を越える形で国民に迫ってくる場合があります」加藤陽子 「戦争も歴史も身近な出来事から考えていくことで社会の仕組みが見えてきます」内海愛子 資料 (1)英米共同宣言 (2)開戦の詔書 (3)『内外商業新報』1941年12月9日より (4)『朝日新聞』1941年12月9日より (5)敵国および断交国一覧 (6)連合国共同宣言 (7)カイロ宣言 (8)ポツダム宣言 (9)南方の連合国軍陸軍兵力概算表 (10)終戦の詔書 (11)日本軍の武装解除 (12)日本国との平和条約(サンフランシスコ条約)(抄) (13)サンフランシスコ平和条約署名国一覧 (14)通達 法務府民事甲第四三八号 平和条約に伴う朝鮮人、台湾人等に関する国籍及び戸籍事務の処理について (15)日本のアジア占領・支配と戦争裁判・賠償一覧 (16)日本の賠償および準賠償 (17)賠償プロジェクト一覧(インドネシア) (18)年表 戸籍・国籍の歴史 -人民の国民化 【著者プロフィール】 内海愛子 1941年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部、同大学院文学研究科社会学専攻修了。 在日朝鮮人などマイノリティ・少数者の人権をテーマに研究。1975年から2年間、 インドネシア国立パジャジャラン大学で日本語教師。恵泉女学園大学教授、早稲田 大学大学院客員教授などを経て、現在、大阪経済法科大学アジア太平洋研究セン ター所長。 著書『朝鮮人BC級戦犯の記録』(勁草書房、1982年、のち岩波現代文庫、2015年)『ジャワオランダ人少年抑留所』(梨の木舎、1997年)『戦後補償から考える日本とアジア』(山川出版社、2002年)『スガモプリズン―戦犯たちの平和運動』(吉川弘文館、2004年)『キムはなぜ裁かれたのか―朝鮮人BC級戦犯の軌跡』(朝日選書、2008年)などがある。 加藤 陽子 1960年、埼玉県大宮市(現、さいたま市)生まれ。1989年、東京大学大学院人文社会学系研究科修了(文学博士)。現在、東京大学大学院人文社会学系研究科(日本史学)教授。専門は日本近現代史であり、特に1930年代の外交と軍事を中心に研究を続けてきた。 著書『徴兵制と近代日本1868-1945』(吉川弘文館、1996年)、『満州事変から日中戦争へ』(岩波新書、2007年)、『昭和天皇と戦争の世紀』(講談社、2011年)、『模索する1930年代』(山川出版社、2012年)、『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』(新潮文庫、2016年)、『戦争まで』(朝日出版社、2016年)などがある。 ISBN 978-4-8166-1703-4 C0021 2017年6月発行
むし歯ってみがけばとまるんだヨ 削って詰めるなんてもったいない!
¥1,650
むし歯ってみがけばとまるんだヨ 削って詰めるなんてもったいない! 岡田弥生(著/文) 発行:梨の木舎 四六判 192頁 並製 定価 1,500円+税 子どもたちに健全な永久歯列をプレゼントする歯の育児書!むし歯はとまる、とまっていれば大丈夫です。杉並で二十年間歯科健診医をつとめる岡田先生が長年の経験から得た、むし歯で削らないためのスキルとインフォメーションをお母さん、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃんにつたえます。 【目次】 ●むし歯はとまっていれば大丈夫 ●むし歯には自然治癒がある! ●初期で見つければ削らずにすみます ●初期むし歯を止めるのはお母さん、お父さん ●がんで死なない、むし歯で削らないを目指しましょう ●主治医を選んで伴走してもらいましょう ●きょうだい関係とむし歯 ●フッ素に依存しないで、上手に使いましょう ●むし歯ごときでオッパイをやめるなんてもったいない ●「ハイシャ」か? 「ハカイシャ」か? ●歯には葉を! ●寝かせみがきはスキンシップ 両親で仕上げみがきごっこ 【著者プロフィール】 岡田弥生(おかだやよい) 1954年愛知県岡崎市生まれ。 東京医科歯科大学歯学部、名古屋大学大学院医学研究科(口腔外科学専攻)卒業。 主な著書『おいしく・生きる』『高齢期の口腔ケア』 受け手の側から歯科医療を良くしていくことを目指して「草の根歯科研究会」を主宰 (上記内容は本書刊行時のものです。) 【前書きから】 20年の経験から 東京都杉並区で20年、乳幼児の歯科健診に従事してきました。もしかしたら、日本の歯科医の中で、子どもの歯を一番多く診た幸せ者かもしれません。こういう仕事をしている歯科医は他にいませんから。(ほとんどの自治体では、開業歯科医が仕事の合間に健診に従事しています)。 20年の間に、私自身の健診の仕方も変化してきました。今も道半ばですが、この経験を世に問いたいという思いが強くなりました。のべ10万人以上の子どもたちの口の中を診て、いろいろなことを教えてもらいました。とりわけ、むし歯が治る、進行が止まるという経験は、衝撃的で感動的でした。それまでの10年間の歯科治療「削って詰めて抜いて入れ歯」に従事していましたから、むし歯に対する考え方が、すっかり変わりました。お母さま方の努力の賜物です。お母さま方から教えてもらったことを、他のお母さま方に伝えていくのが自分の務めだと思うようになりました。 子どもたちの健診ができるのは本当に幸せで、やりがいがあります。どの子も、どの歯も、個性があり、本当に可愛いと心から思います。歯は、口腔内環境を敏感に反映する律儀でけなげな器官です。私が診ているのは乳歯ですが、後に続く永久歯のために、大事な役割を果たして、どの歯も健康な状態で十分に働きたいと思っています。乳歯からのメッセージを受け止めないともったいないと思います。 丁寧に、きちんと歯の変化を診ていくことで、むし歯の治療はもっと減らせるはずです。それをお母さま方に知って欲しいと思って、この本を書いています。 これからの子どもたちは、むし歯が無いのが当たりまえになって欲しい、できるはずです。一人ひとりの、1本いっぽんの、歯が教えてくれること、歯からのメッセージを代弁できたらと思います。 後から振り返ると短い子育て期間を無我夢中で過ごした経験が私にもあります。楽しいけど忙しい子育ての中で、毎晩の仕上げみがきは負担でした。この負担感を少しでも軽くできればと思います。歯はけなげに応えてくれます。歯からのサインをきちんとキャッチすれば、むし歯を削って詰める恐怖から逃れるだけでなく、子ども自身が、歯を自慢、歯に自信を持って生きていくための助けになると思うのです。褒められることの少ない子育て中に、自信が持てる・楽しくなる、貴重な体験にもなるのではないでしょうか。 多くのお母さま方に励まされながら続けてきたこと、教えて頂いたことを一人でも多くの方に伝えられれば幸いです。 ISBN 978-4-8166-0802-5 C0047 初版発行年月 2008年2月
旅行ガイドにないアジアを歩く シンガポール
¥2,200
髙嶋 伸欣(著), 鈴木 晶(著), 髙嶋 道(著), 渡辺 洋介(著) シリーズ・叢書「旅行ガイドにないアジアを歩く」の本一覧 発行梨の木舎 A5判 160頁 並製 定価2,000円+税 紹介 シンガポールは多民族国家、熱帯の工業都市、国際都市だ。ところで、日本が占領した3年半の間に、日本がこの国にしたことを、知っていますか。見て聞いて歩いて、アジアの隣人との関係を考えてみよう。 目次 1章 シンガポールを知りたい 1 「国語」を模索し続ける国 2 外国人労働力に頼る経済発展 3 発端は工業化の成功だった――工業立国の「救いの神」となった石川島播磨と三菱重工 4 中継貿易の衰退と観光業の振興 5 観光戦略の要は?―MICE! ――国際会議場や見本市の整備と誘致 6 投資国家化するシンガポール 7 国内治安法とマスコミ 8 厳しい選択課程の教育制度 2章 シンガポール史の中の日本 1 シンガポール略史 ――早くからあった日本とのつながり 2 シンガポール空襲からマレー沖海戦の「大勝利」へ 3 「大検証 」―― 日本軍による華僑虐殺 4 「 昭南島」の人びとの暮らし ――昭南神社・最敬礼・奉納金 5 日本の降伏――連合国の戦犯裁判 6 BC級戦犯裁判とは? 7 血債問題――遅れて掘り起こされた過去 8 第2次世界大戦――歴史教科書の記述 9 住民殺害を正当化できますか? 3章 エリアガイド (1)シティ・中心部 1 訪ねるたびに変貌を続ける街 2 ボタニック ガーデンBotanic Gardens(植物園)と「初代ゴムの樹」記念碑 3 軍政下の「昭南時代」―日本語が必修?! 4 晩晴園―南国の孫文記念館 5 戦後50年に政府が建てた記念碑 (2)チャンギ・東部地区 1 現在――チャンギ空港をひかえる住宅地 2 ウビン島上陸は陽動作戦 3 日本人墓地公園(The Japanese Cemetery Park) 戦後50年に政府が建てた記念碑 ・その2 (3)ブキティマ・北西部地区 1 現在――かつての激戦地、いまは自然保護区 ○ブキティマ地区の地図 2 戦時中――日本の上陸作戦ー 熾烈な攻防戦 3 暗黒の「昭南時代」 ―旧フォード工場記念館 Memories at OLD FORD FACTORY 4 戦後50年に政府が建てた記念碑・その3 (4)ジュロン・南西部地区 1 現在 赤道直下の工業地帯発祥の地―― 増え続ける埋め立て地 2 日本軍の上陸地点に残る傷跡 3 キャンパスライフ 4 戦後50年に政府が建てた記念碑 ・その4 (5)セントーサ島地区 1 戦跡の島につくられたアミューズメント・パーク コラム シンガポールの新聞が見た日本 ①「非 軍事部門で先駆的な取組みを」 コラム シンガポールの新聞が見た日本 ②「正しい理解をもって共生することだ」 (6)お隣りへ 1 マレーシア・ジョホール州へ、サクっと国境を越えて 2 日帰り周遊の旅――セカンドリンクをわたってジョホール州(JOHOR)南部へ 3 ビンタン島――巨大な総合リゾート 旅を続けるあなたへ――歩く・見る・考える 高島伸欣 参考文献 シンガポール史略年表 あとがき 索引 著者プロフィール 髙嶋 伸欣(タカシマノブヨシ) 1942年生まれ。琉球大学名誉教授。1993年横浜で教科書裁判を提訴。沖縄と教科書問題にも取り組む。『旅しよう東南アジアへ』(岩波ブックレット)『旅行ガイドにないアジアを歩く-マレーシア』(梨の木舎) 鈴木 晶(スズキ アキラ) 1960年生まれ。横浜市内高校教員。部活動「グローカリー」などで若者と近現代史の現場を歩く。『旅行ガイドにないアジアを歩く-マレーシア』(梨の木舎) 髙嶋 道(タカシマ ミチ) 元私立北鎌倉女子学園中・高等学校教員。教科書問題を考える 「教科書・市民フォーラム」の活動に参加。『育鵬社教科書をどう読むか』(高文研2012) 渡辺 洋介(ワタナベ ヨウスケ) 1970年生まれ。歴史研究家。シンガポール留学で12年滞在。「歴史教科書に見る『戦争の記憶』」(『シンガポールを知るための65章』(明石書店) 上記内容は本書刊行時のものです。
文玉珠 ビルマ戦線楯師団の「慰安婦」だった私 [新装増補判]
¥2,200
★朝日新聞2016年5月17日(火)に記事が掲載されました★ 教科書に書かれなかった戦争22 文玉珠 ビルマ戦線楯師団の「慰安婦」だった私[新装増補判] 哲学・宗教・歴史・地理 文玉珠(著/文 他), 森川万智子(著/文 他) 発行 梨の木舎 A5判 並製 定価2,000円+税 ≪紹介≫ 初版刊行以後19年、話題を呼び版を重ねた。敗戦70年目の今年、文玉珠の足跡をビルマ取材と新資料「朴氏の日記」によって裏付け、新装増補判として世に問う。 ≪目次≫ 1大邱に生まれて 2「満州」東安省へ 3南の国へ 4マンダレーの日々 5最前線へ 6地獄に近い島・アキャブ 7退却ープローム、そしてラングーン 8軍法会議 9解放、母のもとへ 解説・増補版に寄せて・増補版解説 ≪前書きなど≫ 「本書を、音楽の才豊かで、賢くて、負けん気が強くて、一所懸命で、弱いものにやさしかったムン・オクチュさんと、その苦しい記憶を証明することのできない、すべての元慰安婦の女性たちに捧げます」(著者 増補版に寄せてより) 1997年5月、著者は、元慰安婦文玉珠さんの足跡を訪ねて、軍事政権下ビルマに3度目の調査に入った。 3回のビルマ取材と新資料「朴氏の日記」によって、文さんの足跡をさらに裏付ける。 日本軍は、「戦争遂行のために、もっとも蔑んだ形で女性を軍人にあてがった」(著者) 第16回山川菊栄賞受賞 ≪梨の木舎より≫ 1996 年、「慰安婦問題」をはじめ、日本の歴史認識問題がクローズアップされていた頃、初版を刊行いたしました。これまで版を重ねて参りましたが、増補改定・新装版として刊行いたします。戦後70 年を迎え、日本(日本人)の歴史認識問題に一石を投じる書籍 ≪著者プロフィール≫ 森川万智子(モリカワマチコ) 1947年福岡県に生まれる 1965年山口県立下関南高校卒業 1966年~1986年下関郵便局などで働く、全逓労組の役員を15年間続ける 1987年~出版社、編集プロダクション、印刷会社などに勤務 1991年~フリーライター・エディター 1997年 本書により第16回山川菊栄賞受賞 1997 ~98年ビルマにビデオ・カメラをもって長期取材する 2010年~現在 介護施設経営。買春問題ととりくむ会会員 ISBN978-4-8166-1501-6 C3021 奥付の初版発行年月 2015年4月 書店発売日 2015年4月30日
傷ついたあなたへ わたしがわたしを大切にするということ
¥1,650
傷ついたあなたへ わたしがわたしを大切にするということ レジリエンス(著/文 他) 発行:梨の木舎 A5判 104頁 並製 定価 1,500円+税 ◆多くの人は、DVはごく一部の人に起きている悲惨な暴力と考えているかもしれません。実は日常的に頻発している問題です。DVは、パートナーからの「力」と「支配」です。誰にも話せずひとりで苦しみ、無気力になっている人が、 DVやトラウマとむきあい、のりこえていくことはたいへんなことです。 ◆この本は自分に起きたことに向き合い、「わたし」を大切にして生きていくためのサポートをするものです。 ◆DVのサイクルから抜け出すには? パートナーから離れるには? 自分の感情を処理するには? 健全な関係とは? そして自分らしく輝いて生きていくためには? 等々、質問と、チェックリスト、書き込みを用意しました。 ●目次 1 DV・トラウマを理解する なぜ離れられないのか。トラウマから新しい歩みへ 2 暴力の影響を乗りこえるには 感情の処理の方法 過去からの恐怖、将来への不安 3 自分らしく輝くためには 境界線を知ろう ランキングをはずしてらくになろう こんなふうに感じている方へ ・パートナーさえ変わってくれたら、私は幸せになれる ・パートナーはある時はやさしく、ある時は冷たい ・パートナーからホントに愛されているのか分からなくなる時がある ・一緒にいるのがつらい。でもパートナーから離れられない ・パートナーとのことで、人には話せないと思っていることがある ・あんなことがあったから・・・わたしはもう幸せになれない ・過去の悲しみから立ち直りたい ・もっと自分のことを好きになりたい ・傷つく前のわたしに戻りたい ・自分らしく輝いて生きていきたい 本書はDV・トラウマからの回復ワークブックです。 ●著者プロフィール NPO法人レジリエンス DVやトラウマから回復するためのサポート活動を、2003年から行っています。 レジリエンスとは、逆境にも耐え抜く力、そこから脱する力、新しくエネルギーを発揮する力、 マイナスのものをプラスに変えていく力などを意味することばで英語です。傷ついた人が、「自らがもつレジリエンスで、自分らしく輝いて生きていく」ことを願って、多様な活動をおこなっています。各地での講演や研修、東京と横浜での連続講座、サポートグループ、高校・大学でのデートDVなどの授業、カウンセリング、米国でのスタディツアー、米国から講師の招聘、ビュティレッスンなど、さまざまな方法でDVやトラウマに関する心のケアを広めています。 上記内容は本書刊行時のものです。
傷ついたあなたへ2 わたしがわたしを幸せにするということ
¥1,650
傷ついたあなたへ2 わたしがわたしを幸せにするということ NPO法人レジリエンス (著/文 他) 発行:梨の木舎 A5判 85頁 並製 定価 1,500円+税 ロングセラー『傷ついたあなたへ』の2冊目。 DVドメスティクバイオレンス(パートナー間の暴力)が社会問題となって 久しいが、DVは一向になくならない。DVの被害者の女性たちが傷つきから回復し、歩き出すためのワークブック ●目次 【1章 DV、トラウマをより深く理解する】 ①パワーとコントロール ②目に見えないDVのつらさ 【2章 Bさん(加害者)について】 ①なぜBさんに焦点をあててこの章を書くのか ②Bさんの二面性 ③Bさんは変わるのか? ④PA 見えにくい攻撃やコントロールにも気をつけよう 【3章 回復の途中で気をつけておきたいこと】 ①不快な感情と向き合う方法 ②心の空虚感は一気に埋めずに時間をかけて ③私を幸せにする力は私自身の中にある ④自分の人生の舵をとる 【4章 自分で自分を大切にする歩み】 ①PTG:トラウマとなるような体験のあとにある成長 ②私が私を大切にする方法 【自分を表現するためのアートセラピー】 ●前書きなど 「2005年に『傷ついたあなたへ』を出版し多くの方々からさまざまな感想やご意見をいただきました。今回2冊目となる本書では、「加害者(Bさん)について」「トラウマとなる記憶について」「トラウマからの回復の途中で気をつけておきたいこと」など、この5年間に私たちが新たに学んだ情報を盛り込みました。DVやこころの傷のケアの理解をさらに深める内容になっています。」(はじめに より) ●著者プロフィール NPO法人レジリエンス DVやトラウマから回復するためのサポート活動を、2003年から行っています。レジリエンスとは、逆境にも耐え抜く力、そこから脱する力、新しくエネルギーを発揮する力、マイナスのものをプラスに変えていく力などを意味することばです。 傷ついた人が、「自らがもつレジリエンスで、自分らしく輝いて生きていく」ことを願って、多様な活動を行っています。 各地での講演や研修、東京と横浜での連続講座「レジリエンス☆こころのcare講座」の開催とそのファシリテーター養成講座の開催、サポートグループ、高校・大学でのデートDVの授業、カウンセリング、米国でのスタディツアー、米国から講師の招聘、さまざまな方法でDVやトラウマに関する心のケアを広めています。 上記内容は本書刊行時のものです。
マイ・レジリエンス トラウマとともに生きる
¥2,200
マイ・レジリエンス トラウマとともに生きる 中島 幸子(著) 四六判 298頁 並製 定価 2,000円+税 DVをうけて深く傷ついた人が、心の傷に気づき、向き合い、傷を癒し、自分自身を取り戻していくために―― ●レジリエンスは「回復力」という意味ですが、「それぞれが持つ力は一人ひとりの中にある」という意味が含まれています。 ※4年半におよぶ暴力を体験し、加害者から離れた後20年以上、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみながら、うつや解離とどんな風に向き合ってきたか、経験を語る著者自身のマイ・レジリエンスです。 【目次】 はじめに…… 1章.私の経験した暴力 暴力による支配/身体的暴力/精神的暴力/性暴力/ストーカー行為/逃げる、私の一歩 2章.離れた後の生きづらさ、症状を抱えて 逃げ出してからもつらい日々/うつ―耐えがたいしんどさ/複雑性PTSD/解離という「方法」/トラウマと記憶の関係/DID(解離性同一性障害) 3章.私なりの「回復」 幸せになるとはどういうこと?/新たな出会い/自分自身を知りサポートするために/自分自身を変えていく作業 4章.☆さん支援者として ☆さんのために何かをしたい/準備期間/活動開始 【著者より】 『マイ・レジリエンス トラウマとともに生きる』という本をご紹介させていただきます。この本は5年以上の歳月をかけて書き上げました。 暴力がもたらす影響やトラウマとはどういうものなのか、また回復のために自分自身が試してきた様々なことを書き記しました。 一人でも多くの☆さんがご自分の混乱などをほどくきっかけのひとつとして、この本を使っていただければと思います。また、支援者の方でトラウマの経験がない方には、この本を通して理解を深めていただければと願っています。 目に見えないトラウマというものを少しでもわかりやすくするために、私自身が経験した暴力について、具体的なことも書いています。あくまで一人の経験でありそれ以上でもそれ以下でもないということを心にとめておいていただければと思っています。内容がかなり重いと感じられる場合は、無理をされずに、「読まない」という選択肢があることを忘れないでください。 この本が何らかの役に立つことを祈りながら、送り出したいと思います。 2013年3月 中島幸子 【著者プロフィール】 中島 幸子(ナカジマ サチコ) NPO法人レジリエンス代表。DVコ ンサ ルタント、ソーシャルワーカー、米国法学博士、大学非常勤講師。DV被害の経験が きっかけとなり勉強を始め、2003年に女性のための「こころの care講座」をスタート、同年「レジリエンス」結成。米国ソーシャルワーク修士号取得。各地で毎年数多くの講演 を行う。 (上記内容は本書刊行時のものです。) ISBN 978-4-8166-1302-9 C0036 2013年4月発売
愛する、愛される 【増補版】 デートDVをなくす・若者のためのレッスン7
¥1,320
愛する、愛される 【増補版】 デートDVをなくす・若者のためのレッスン7 山口のり子(著) 発行:梨の木舎 A5判 126頁 並製 定価 1,200円+税 愛されているとおもいこみ、 暴力から逃げ出せなかった。 愛する、愛されるって 本当はどういうこと? おとなの間だけではなく、 若者のあいだにも広がっている。 デートDVをなくすための、レッスン7。 ●目次 1.デートDVってなに? 2.DVは力と支配 3.もしあなたが暴力をふるっていたら? 4.もしあなたが暴力をふるわれていたら? 5.女らしさ・男らしさのしばりから自由に 6.恋愛幻想 7.ほんとうの愛ってどんな愛? ●前書きなど DV対策で最優先されるべきことは、被害者支援ですが、それとともに加害者対策が不可欠であり、それらは車の両輪であると言えます。暴力をふるう男性が変わらない限り、DVはなくなりません。・・・・・中略・・・・・ DVの根源は社会にあります。人々の意識がDVを生み出しています。暴力で問題解決することを、永い間容認してきた社会がDVを許しています。女性への差別を温存し、女性の自立を阻んでいる社会の仕組みを変えることと、ジェンダー・バイアスに基づく人びとの意識を改めることなしにDVの根絶はありませんすべての人びとが「DVは誰にでもおこりうること」であり、「自分自身に関わりのあることだ」ということに気づいたとき、はじめて「DVは許さない」、「DVに言い訳がない」と言えるようになり、暴力の連鎖を絶つことができると言えるでしょう。 ●版元から一言 山口さんの本はこれで三冊目です。「DV あなた自身を抱きしめてーアメリカの被害者・加害者プログラム」2001年、「デートDV−防止プログラム実践者のためのワークブック」、そして「愛する、愛される」です。この本で山口さんは、暴力に苦しんでいる若者に、お互いに尊重しあえる人間関係の大切さを提唱、「暴力」克服の道を実践的に提案しております。ぜひ若い人たちに読んでいただきたいと思います。 ●著者プロフィール 山口のり子(ヤマグチノリコ) 女男平等を目指して40年。日本及び海外で活動する。シンガポールではDVやセクシャル・ハラスメント被害者支援及び裁判支援に関わり、ロサンゼルスでは、DV加害者プログラムを実施するためのトレーニングを受ける。帰国後2002年にアウェアを開設してDV加害者向け教育プログラムを始める。2003年に「デートDV」という言葉を日本で初めて使って本を出版し、若者向け防止教育を始める。2006年から各種プログラムの実施者を養成している。 上記内容は本書刊行時のものです。
倒せ独裁! アウンサンスーチー政権をつくった若者たち
¥2,200
倒せ独裁! アウンサンスーチー政権をつくった若者たち 山本 博之(著) 四六判 268頁 並製 2,000円+税 (カバー写真: Sai Zaw/The Irrawaddy) 民主化を求めて投獄されたビルマ(ミャンマー)の若者たちは、「獄中図書館」を開いた。むさぼるように学ぶことから、独裁政権への反撃は始まる。長い投獄の間に読み、学んだ若者たちが、釈放後、メディアや人権団体に加わって、再び声を上げ始める―― 小説『1984年』で独裁を描いたジョージ・オーウェルが、大英帝国の警察官として若き日々を送ったビルマ。1962年、軍がクーデターによって政権を握り、半世紀にわたって独裁を続けたビルマで、なぜ、どのようにして、2016年の政権交代は起きたのか? 1988年に民主化運動に参加し、四半世紀の間、運動を率いてきたアウンサンスーチーが訴えたこととは? 独裁に抗った人々の思いとは? 序 板挟みになったジョージ・オーウェル クーデター発生――独裁の始まり/「8888」デモ起きる/アウンサンスーチー登場/せめてジョークで/独裁の本質をつかんだジョージ・オーウェル/新聞は国営、雑誌は検閲/『1984年』の先へ 1 声明はひそかに配布された 日本から送られた声明――チョウマートエの物語/声明配って逮捕者46人?/「人には声を上げる権利がある」/獄房のトイレは丸見え/獄中で体重が36キロに落ちた column1 闘うコメディアン 2 学生も教師も投獄された 政治囚は7000人以上/「国は作り変え可能です」/アウンサン将軍も学生活動家だった/「知性を磨け」「本を読め」とアウンサンスーチーはいった/囚人仲間から学んだ?/教室は監獄の野菜畑/英語教師の誕生/独裁と日本の援助と/チェコのハベルにもアメリカのブッシュにも会った/恩師は日本へ/プリズノミクスのおかげ/獄中でのレジ袋の使い道/日本語は暗号/演歌が獄房に響いた/亡命メディアの登場 /詩人は生きる歴史書/ジャーナリスト誕生 column2 そんなに僕らが怖いのか 3 私たちは、獄中で世界のニュースを読んでいた 獄中で図書館を開設/『タイム』を読んで国連のことを学んだ/数十冊か、100冊か/私は司書だった/亡命メディア『イラワジ』の帰国/図書館は四つあった/獄中の翻訳者/ジャーナリスト、ウィンティンとの出会い/「私には口がある。話をするために口はある」/アウンサンスーチー宅での英語教室に出席/手製の辞典で1000単語を暗記/研究所設立を目指して京都大学へ column3 孤高の『ビルマ民主の声』東京特派員 4 声を上げる自由を得るために闘った ビルマ大使館に抗議に日参/看守を味方に/塀越しに本を投げ込め/母メーシンの中華料理店/東京五輪選手だった父ティントゥンの投獄/ラジオを聴いて獄中速報を発行/看守も学びたかった/憲法をめぐる攻防――アウンサンスーチーの抵抗/政治囚から国会議員に、大統領に/「真夜中は夜明けの先駆け」――獄中で書かれた1行/「フリーダム・オブ・プレス」「フリーダム・オブ・プレス」「フリーダム・オブ・プレス」/トイレットペーパーに針で穴を開けたノルウェーの囚人 column4 ビルマを迎え入れた東南アジア諸国連合 5 独裁の再来を防ぐために 「鎖国」に戻るか、民主化するか/「ザーガナーを自由に」――ロンドンで上がった声/教えられたことを覚えるだけだった学校/「教育を受ければ、服従しなくなります」/国民民主連盟が開校/ナチス政権を生んだ反省から――財団の役割/先人の手助け/援助する側も試されている column5 上のいいなりは独裁の始まり 6 独裁を倒す方法 不支持、不服従/本当の歴史を知るために、昔の本を探した/愛を強いる独裁者/国民民主連盟のナンバー2、ティンウーがシンガポールへ/「戦争は終わった」と日本語で叫んだティンウー少尉/「私にはグンジンセイシンがあります」/ネウィン将軍との出会い/ティンウー解任/ジョーカンドノに誘われて/アウンサンスーチーとの出会い/長い年月が準備した国民民主連盟創設者たち/「刑務所でいい友だちができました」/1人から始まる 終わりに/注/年表 【著者プロフィール】 山本博之(やまもとひろゆき) 1983年、朝日新聞社入社。大阪社会部、アジア総局(バンコク)、大阪企画報道室などを経て2010年退社。フリーランスに。 ISBN 978-4-8166-1606-8 C0031 2016年10月発行
アングリー ヤング ボーターズ 韓国 若者たちの戦略的選択
¥1,870
平和をつくる6 アングリー ヤング ボーターズ 韓国 若者たちの戦略的選択 李泳采(著) A5判 144頁 並製 価格 1,700円+税 「わたし投票に行くけど、一緒に行かない?」 2016年4月13日に行われた韓国の総選挙は、与党の大敗北と野党勝利という結果をもたらした。 20代と30代の戦略的な投票参加がその原動力だった。 韓国の若者たちは、「1票の権利」を諦めず、さまざまな方法で選挙に参加し、保守与党と朴槿恵政権に対する審判の途を選んだ。 アングリーヤングボーターズ(Angry Young Voters)ともいわれる、彼らの戦略的な投票は、韓国の民主主義を再び軌道に戻した。日韓関係は連携している、韓国の今とこれからを日本の読者につたえる。 【目次】 1章 「民主化」後を生きる者として ――「T・K生」と東アジアの状況について語る 2章 韓国の歴史的な4・13総選挙と若者たちの戦略的選択 ――韓国市民社会の闘いに日本はどう応えていくのか 3章 韓国の市民社会からみた日本の政治状況 ――『ハンギョレ』連載「世界の窓」より 4章 韓国の「反日」は、なぜ今も続いているのか? ――日韓国交正常化50年をたどる 【著者プロフィール】 李泳采(イ ヨンチェ) 1971年、韓国生まれ。恵泉女学園大学教員。98年来日、専門は日韓・日朝関係。日韓の市民団体の交流のコーディネーター、韓国語、韓国映画や映像を通して現代を語る市民講座の講師を務める。「ヤスクニの闇に平和の灯を!東アジア4地域(日本・韓国・台湾・沖縄)キャンドル行動実行委員会」事務局、光州5.18財団発行の「アジアジャーナル」海外編集委員。 著書に『韓流がつたえる現代韓国』(梨の木舎 2010)、『アイリスでわかる朝鮮半島の危機』(朝日新聞社 2010)、『なるほど!これが韓国か-- -名言・流行語・造語で知る現代史』(朝日新聞社 2006)、『朴正煕―動員された近代化』(曺喜?著, 李泳釆監訳, 牧野波訳 彩流社 2013)、『犠牲の死を問う』(梨の木舎 2013)、共著『東アジアのフィールドを歩く――女子大学生がみた日・中・韓のすがお』(梨の木舎 2014)、『東アジアのフィールドを歩く2――女子大学生がみた日・中・韓の辺境地』(梨の木舎 2016)など。 (上記内容は本書刊行時のものです。) ISBN 978-4-8166-1607-5 C0031 2016年8月発売